田村憲久の発言 (本会議)

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○国務大臣(田村憲久君) 倉林明子議員にお答えいたします。
 高齢者の医療費と保険料負担についてお尋ねがありました。
 七十五歳以上の高齢者については、現役世代に比べて所得が低い一方で、受診の頻度が多く長期にわたることにより医療費が高いことも踏まえ、大多数の方は一割負担としつつ、今回、一定収入以上の方々についてのみ、その窓口負担を二割とすることとするものであります。
 御指摘の後期高齢者医療の保険料軽減特例の見直しは、あくまで制度創設時の暫定的な措置について、本則の軽減割合に戻したものでありますが、引き続き低所得者の方に対しては、保険料の均等割について、所得に応じて七割、五割又は二割の三段階の軽減措置を講じているところであります。
 窓口負担見直しに伴う公費負担等の削減についてお尋ねがありました。
 後期高齢者医療制度は、給付費を、公費で約五割、事業主負担を含む現役世代からの後期高齢者支援金で約四割、後期高齢者の保険料で約一割で支え合う制度であり、窓口負担を見直すことによって、結果的には高齢者医療に対する負担割合に応じて公費の負担や事業主負担も減少することとなります。
 今回の見直しは、令和四年度には団塊の世代が七十五歳以上の高齢者になり始める中で、若い世代の負担を軽減し、全ての世代が支え合う社会保障制度の構築を目的とするものです。
 高齢者の負担増を合理化するために世代間対立をあおるのはやめるべきだとのお尋ねがありました。
 今回の改正法案では、高齢者の生活状況や高齢者の医療費が高いといった実態も踏まえた上で、一定の収入以上の方々のみを対象にし、その窓口負担を二割とするものであり、配慮措置もしっかりと講ずることで必要な受診の抑制を招かないようにしています。さらに、この見直しを通じて制度の持続可能性が高まるものと考えており、このことは、ひいては将来高齢者となり制度に加入することとなる若者世代にとってのメリットにもつながるものであることから、世代間対立をあおるという御指摘は当たらないと考えております。
 後期高齢者医療制度への国庫負担の増額についてお尋ねがありました。
 後期高齢者医療制度を創設した平成二十年度から現在まで、給付費に対する国庫負担率は同じ十二分の四としています。その上で、各保険者から拠出金に対する国庫負担は後期高齢者支援金への総報酬割の導入に伴い減少していますが、その際には、例えば、国民健康保険への財政支援の拡充や財政力が弱い健康保険組合への支援を併せて拡大するなど、必要な支援を行ってきています。
 後期高齢者医療制度への国庫負担の増額については、財源の確保に課題があると考えております。
 二割負担導入の撤回についてお尋ねがありました。
 若者と高齢者が支え合い、現役世代の負担上昇を抑えつつ、全ての世代の方々が安心できる社会保障制度を構築することは待ったなしの課題です。このような中、少しでも多くの方に支える側として活躍していただき、能力に応じた負担をしていただくことが必要であると考えています。
 見直しに当たっては、高齢者の負担能力や生活状況等を踏まえた上で、七十五歳以上の高齢者のうち一定収入以上の方に限って、その窓口負担を二割とするとともに、必要な経過措置を講ずることとし、必要な受診の抑制を招かないようにしています。
 今後、高齢者を始め国民の皆様に御理解をいただけるよう、後期高齢者医療広域連合等と連携しながら、丁寧に周知、広報を行ってまいります。
 法定外繰入れの解消と保険料水準の統一についてお尋ねがありました。
 国民健康保険制度の更なる財政運営の安定化を図るためには、法定外繰入れ等の解消や保険料水準の統一に向けた取組を進めることが重要であります。このため、今般の改正法案では、都道府県と市町村が一体となってこれらの取組を推進する観点から、都道府県国保運営方針の記載事項に位置付けることとしています。
 その際、法定外繰入れ等の解消や保険料水準の統一の取組は、都道府県と市町村がよく議論した上で住民など関係者の理解を得ながら進める必要があると考えており、引き続き、効果的な取組の横展開を進めていくなど、国としても取組を支援してまいります。
 国民健康保険の均等割保険料についてお尋ねがありました。
 国民健康保険制度においては、様々な就業、生活形態の方が加入しており、世帯の所得のほか、子供を含めた世帯の人数に応じた応分の保険料を負担いただくことが基本であると考えています。
 その上で、少子化対策は我が国が最優先で取り組むべき課題であり、今般の改正法案では、子育て世帯の経済的負担軽減の観点から、未就学児の均等割保険料を半額に減額することといたしております。
 国民健康保険の傷病手当金についてお尋ねがありました。
 国民健康保険において傷病手当金は任意給付とされていますが、今般の新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、被用者について傷病手当金を支給した市町村等に対し、国が特例的に財政支援することとしています。
 ただし、個人事業主を対象とすることや法律で給付を義務付けることについては、自営業者等では、被用者とは異なり、休業期間や収入減少の状況が多様であり、所得補填として妥当な支給額の算出が難しいこと、必要な財源をどのように確保するかなどの課題が多く、慎重な検討が必要と考えております。
 なお、財政支援の期限については、新型コロナウイルス感染症の感染状況等を踏まえ、九月末まで延長することとし、昨日、市町村等に周知したところであります。
 医療扶助のオンライン資格確認についてお尋ねがありました。
 生活保護受給者に限ったマイナンバーカードの所持率は把握しておりませんが、全国民のうちでは、令和三年四月一日現在、二八・三%に交付済みであると承知しております。
 また、医療扶助のオンライン資格確認の導入に当たっては、マイナンバーカードによる資格確認を原則とすることとしておりますが、必要な医療の受診に支障がないよう、やむを得ず医療券を併用する場合としては、例えば医療機関等においてオンライン資格確認の設備が整備できていない場合などを想定しております。
 以上でございます。(拍手)

発言情報

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発言者: 田村憲久

speaker_id: 10832

日付: 2021-05-19

院: 参議院

会議名: 本会議