馬場伸幸の発言 (本会議)
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○馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。(拍手)
初めに、新型コロナウイルスによりお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、現在治療されている方々に心よりお見舞いを申し上げます。
そして、昼夜を問わず最前線で尽力くださっている医療従事者や保育等のエッセンシャルワーカーの皆様に、心から敬意と感謝を申し上げます。
コロナ感染の第五波のピークは過ぎましたが、第六波の到来が予想される冬に向け、万全の体制を整えることが急務です。
第五波では、入院先が見つからないなどの理由で自宅療養を余儀なくされ、容体悪化で亡くなる方が相次ぎました。悲劇は繰り返してはなりません。
医療崩壊の危機が顕在化しても医療提供体制の強化がおぼつかなかった要因は、新型インフル等特措法や感染症法の制約があったからだと考えます。
総理にお伺いをいたします。
コロナ患者の受皿として大阪府等で準備が進む大規模な臨時医療施設設置計画で、医療従事者確保のために、十分な補償を前提に、特措法第三十一条に医療機関に対する命令規定を新設すべきだと考えますが、見解をお示しください。
感染症への対応をかかりつけ医中心に転換を図るために、感染法上の位置づけ見直しと、自宅療養患者を身近なかかりつけ医に登録する制度を創設することも有効と考えますが、政府として検討されませんか。
ワクチン接種が進み、社会経済活動が再開しつつある今こそ、最悪の事態への備えも含めた出口戦略を策定すべきです。高性能のブレーキがあればスピードを出せますが、なければ恐る恐るにしか前に進めません。当然の道理です。
総理にお尋ねします。
出口戦略の一環として、十分な補償とセットで住民の外出自粛を徹底するロックダウン法制を整備しておくべきと考えますが、いかがですか。
コロナ禍の長期化で傷んでいる経済を再生させるために、我が党は、三十兆円規模の補正予算編成を訴えています。政府も年内に大規模な経済対策を検討するようですが、肝腎なのは中身です。
総理に質問します。
私たちは、二年を目安とした消費税の五%への引下げのほか、社会保険料の支払い減免や持続化給付金の第二弾の支給を求めていますが、見解を伺います。
日本維新の会は、九年前の結党以来、維新八策に基づく大改革、グレートリセットによる新しい国づくりを訴えてきました。成長しない経済、高齢化する社会を前に立ちすくむだけでは、日本に未来はありません。大改革なくして日本の繁栄なしです。
総理は新時代共創内閣と銘打ちましたが、どのように新時代を切り開くのか、全く伝わってきません。
所信表明演説でも、改革への言及が皆無でした。総理大臣の所信表明演説で規制改革に触れなかったのは、何と一九七〇年代以来というではありませんか。
総理は、新自由主義からの脱却、成長と分配の好循環などと抽象的なキャッチフレーズを並べますが、具体的な改革パッケージは見えず、断片的に示される政策は、社会主義的で刹那的なものばかりです。
総理に質問をいたします。
総理は、新自由主義をどのように定義されていますか。小泉内閣から安倍内閣、菅内閣に至るまでの自公政権の政策が新自由主義に当たると判断された理由を具体的に御説明ください。
日本維新の会は、小泉改革以降の自公政権の政策、とりわけ、安倍内閣、菅内閣が推進してきたいわゆる三本の矢について、決してやり過ぎたとは考えていません。
日本経済は、この三十年間、成長に失敗し、豊かな国から転落の一途をたどっています。平均給与は伸び悩み、昨年は、OECD加盟三十五か国中二十二位に順位を下げ、十九位の韓国にも抜かれました。
金融政策、財政政策、成長戦略という三本の矢は、世界標準の経済再生策であり、その方針自体に間違いはありません。焦点は、そうした政策を経済再生が果たせるまで実行し続けることができるかどうかです。
総理に伺います。
日本経済が低迷を続けている理由は、改革をやり過ぎたためではなく、改革が腰砕けになり、足りなかったためであると私たちは考えていますが、御認識をお示しください。
改革が圧倒的に足りていない岩盤規制の一つは、解雇規制等の労働法制です。経済成長には労働市場の流動化が欠かせませんが、硬直的な解雇規制が壁となっています。安倍内閣は解雇紛争の金銭解決ルールの創設に着手しましたが、野党からのレッテル貼りに腰砕けとなり、実現しませんでした。
電波規制の改革も欠かせません。電波はデジタル社会を支える基盤ですが、その既得権益は特定の放送局や通信事業者が握ったままです。OECD諸国で電波オークションを導入していないのは日本だけ。九〇年代以降、政府は検討中と足踏みしたままです。何年検討すれば気が済むのでしょうか。
総理に質問します。
総理は規制改革推進会議を廃止されましたが、規制改革の司令塔はどこになるのでしょうか。
その上で、先ほど代表例として挙げた解雇紛争の金銭解決、電波オークションについて、導入するのかしないのか、総理の御意思を明示ください。
日本社会を覆う閉塞感を打ち破るためには、破綻寸前の諸制度を一から再構築する必要があります。
総理にお尋ねします。
自公政権は、昭和の時代につくられた古い制度の綻びにばんそうこうを貼って取り繕ってきただけ。私たちは日本の経済社会には大改革が必要と考えますが、総理の認識を伺います。
九年前に自民、公明、民主の三党が合意した社会保障と税の一体改革は、大改革の装いを施しながら、その内実は単なる消費増税でした。
税制改革を検討するなら、税体系全体の見直しを検討すべきであるし、社会保障については、低年金、無年金問題への対応、労働市場の流動化と新しいセーフティーネットの構築が必要と考えますが、総理の見解を伺います。
我が党は、自公民の名ばかり改革ではなく、結党時から訴えてきた税と社会保障と労働市場の三位一体改革、すなわち経済成長と格差解消のための日本大改革プランを公表しています。
この大改革は、税収中立を前提に構築することもできますが、私たちは、行財政改革と経済成長の果実を国民に還元できると確信しています。実際に大阪では、増税することなく教育無償化等を実行してきました。
総理に伺います。
私たちの取組について見解をお示しください。総理は聞く力を自負されていますが、聞くだけでなく、私たちの政策プランに対し、具体的な意見をお願いいたします。
過日、ノーベル物理学賞を受賞されたアメリカ・プリンストン大学上級研究員の真鍋淑郎さんは、日本に戻りたくないとおっしゃいました。日本の総理大臣としての率直な受け止めをお伺いいたします。
八国会もたなざらしにされていた改正国民投票法が、前国会でようやく成立をいたしました。しかし、立憲民主党の修正案を自民、公明両党が丸のみしたため、肝腎の憲法の中身は今後三年間議論しないことが既成事実化されつつあります。
総理は、所信表明演説で、与野党の枠を超え、建設的な議論を行い、国民的な議論を積極的に深めていただくことを期待しますとおっしゃいました。まるで人ごとです。
自民党総裁でもある総理にお伺いします。
憲法の中身の議論を先送りすることなく、深めていくことに指導力を発揮すると約束いただけますか。総裁任期中の改憲に向けての御決意をお示しください。
北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんは、今月五日、望まぬ地で五十七歳の誕生日を迎えました。十五日には、拉致被害者五人が帰国を果たして十九年になります。
めぐみさんの母、早紀江さんは、三日付の産経新聞「めぐみへの手紙」で、こう切々と訴えられました。
このままでは、日本は国家の恥をそそげないまま、禍根を次の世代に残してしまいます。政治家の皆様、遠く離れた異国の暗闇で救いを待つ子供たちを思ってください。新たな政治のリーダーには、残された時間の少なさを直視し、具体的な動きにつなげていただくことを願ってやみませんと。
自戒を込めつつ、総理に質問いたします。
横田早紀江さんの声をどう受け止めますか。岸田内閣も拉致問題を最重要課題に掲げましたが、どのように前進させていくお考えですか。
また、立憲民主党の生方幸夫衆議院議員による、もう生きている人はいないとの発言は、言語道断であり、怒りを禁じ得ません。総理の受け止めを伺いたいと存じます。
立憲民主党は生方議員に対し厳重注意したと弁明していますが、昨日の大阪府議会で採択された、北朝鮮による日本人拉致問題に対する理解を深めるための取組みを推進する決議の採決に対して、立憲民主党の議員は議場を退席したそうです。結局、一事が万事。立憲民主党は、その場を取り繕っているだけで、拉致問題の解決に向けた思いはないのだなと断じざるを得ないのであります。
沖縄県の尖閣諸島周辺の波は日ごとに高くなっています。中国による海警法制定後、海警局公船が領海侵入を繰り返し、尖閣奪取の動きを強めています。
しかし、日本政府の対応には首をかしげざるを得ません。
尖閣を行政区域とする石垣市が、尖閣の字名を刻んだ標柱設置のため尖閣諸島への上陸を国に申請していましたが、政府は、九月、不許可といたしました。
地名変更に伴う石垣市の正当な行政措置を認めない判断は妥当と思えません。
総理は、中国に言うべきことは言うと発言されていますが、大事なのは、国家としてやるべきことをやる、その姿勢です。
総理に質問をいたします。
なぜ石垣市の行政措置を認めないのですか。我が国は行政権の行使等を通じ実効支配を強化すべきだと考えますが、見解を求めます。
仮に石垣市に認めないなら、政府が代わって早急に標柱を設置すべきではないでしょうか。お答えください。
コロナ禍で多くの国民、事業者の皆さんが生活や経営に苦しんでおられます。昨年五月から実施している我々国会議員の歳費二割カットについて、歳費法を再改正し、十月末の期限を再延長すべきと考えます。
自民党総裁たる総理にお伺いをいたします。
国会議員の歳費二割カットの期限を延長することに同意されますか。
今年は、明治維新直後に行われた廃藩置県から百五十年の節目に当たります。私たちは、日本大改革への流れをつくり、この国の再生を実現するために、我が身を顧みず努力していくことをお誓い申し上げ、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕