岸田文雄の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(岸田文雄君) 野上浩太郎議員の御質問にお答えいたします。
病床と医療人材の確保についてお尋ねがありました。
先般取りまとめた全体像に基づき、今後、感染力が二倍となった場合にも、必要な方が確実に入院できる体制整備を進めてきました。この取組により、既に、この夏に比べて三割、一万人増の約三万七千人が入院できる体制を確保いたしました。
そして、医療人材について御質問をいただきましたが、医療人材についても、都道府県において、病床確保と併せて応援派遣を調整し、結果、全国で約二千の医療機関から医師約三千、看護師約三千の派遣に協力をいただけることとなっております。
そして、ワクチンの三回目接種についてお尋ねがありました。
ワクチンの三、失礼、三回目のワクチン接種の実施に当たっては、一、二回目接種の際の経験を踏まえて、引っ越しに伴う接種記録の照会をVRSを活用して行うほか、自治体が見通しを持って円滑に実施できるよう、できるだけ早くワクチンの供給スケジュール等の必要な情報を自治体にお示ししているところです。また、接種間隔の前倒しを行う際にも、自治体と緊密に連携しながら、接種体制の準備状況等を踏まえ対応してまいります。
有事における薬事承認プロセスについてお尋ねがありました。
ワクチンや治療薬について、緊急事態に特別に使用を認めるための制度の在り方の検討を進めているところであり、この結果を踏まえ、緊急時に、安全性の確認を前提としつつ迅速な薬事承認ができるよう法整備を行います。
国内のワクチン製造能力確保についてお尋ねがありました。
近年、創薬分野では、世界的な受託製造企業が急成長するなど、産業構造の変革が進んでいます。今後、脅威となり得る感染症への備えとして有事のワクチン製造能力を国内で保有するためには、平時においても国際競争力の高いバイオ医薬品製造拠点を国内に整備することが重要です。
最先端のバイオ技術をめぐって世界的な投資競争が激しさを増す中で、この予算を十分に活用して国際競争力の強化と経済安全保障の確保を車の両輪としてしっかりと実現していく決意です。
入国手続のデジタル化についてお尋ねがありました。
入国手続については、各現場における密を回避する観点からも、デジタルを通じた効率化の実現が喫緊の課題と考えます。政府としては、日本への入国者全般の利用を想定し、入国手続に要する時間の短縮などを通じて利用者の利便性の向上を実現するため、検疫、入国審査、税関申告の手続に必要な情報をデータで提供するシステムの開発を行っており、年内をめどに運用を開始したいと考えております。
ワクチン接種証明の活用についてお尋ねがありました。
十二月二十日にアプリを公開し、マイナンバーカードを使い、スマートフォンによって二次元コード付きの国内外で利用されるワクチン接種証明書を入手できるようにいたします。デジタルを活用したワクチン接種証明書の活用を進めることで、感染リスクを抑えながら行動制限の緩和を進め、通常に近い社会経済活動を取り戻してまいります。
医薬品産業の振興についてお尋ねがありました。
政府としては、本年九月に厚生労働省が策定した医薬品産業ビジョン二〇二一を踏まえ、革新的な創薬を実現するための研究開発支援、国民が安心して良質な医療を受けられる社会を継続するための医薬品の品質、安定供給の確保、これらに重点を置いて戦略的に医薬品産業政策を推進してまいります。
適正な取引価格の実現についてお尋ねがありました。
成長と分配の好循環による新しい資本主義を実現するためには、地域経済の雇用を支える中小企業が適切に価格転嫁を行い、手元に適正な利益が残るような環境整備を行うことが重要です。
パートナーシップ構築宣言は、取引先との共存共栄に向けて適正な取引価格の実現につながるものであり、大企業の宣言企業が更に拡大していくよう、しっかりと経済団体にも働きかけ、推進してまいります。
政府としては、下請取引の更なる適正化に向けて下請Gメンの倍増を図り、取引適正化のための監督を強化するなどにより、大企業と中小企業が共存共栄できる取引環境の実現に全力で取り組んでまいります。
看護、介護、保育、幼児教育などの現場で働く方々の賃上げについてお尋ねがありました。
今般の介護、保育、幼児教育の現場で働く方や看護の方々の給与の引上げに当たっては、現場の方々に確実に行き渡るよう、補助金全額給与引上げに充てたことを自治体において確認する仕組みといたします。
また、その後の更なる引上げについては、安定財源の確保と併せた道筋を含めて、公的価格評価検討委員会において議論をいただいております。年末までに取りまとめていただく中間整理を踏まえて、取組を進めてまいります。
デジタル田園都市国家構想の進め方についてお尋ねがありました。
デジタル田園都市スーパーハイウエーを三年程度で完成させるなど、光ファイバーや5Gなどのインフラを全国に整備をし、デジタル技術の活用によって自動配送、遠隔医療、オンライン教育を実装するなど、個性の、失礼、地域の個性を生かしながら地方を活性化し、持続可能な経済社会を実現するものです。
先月立ち上げたデジタル田園都市国家構想実現会議及びデジタル臨調の下、来春をめどに本構想の具体化、進めてまいります。まずは、当面の具体的施策及び中長期的に取り組んでいくべき施策の全体像について、年内をめどに取りまとめます。
みどりの食料システム戦略についてお尋ねがありました。
気候変動問題といった社会課題を解決しながら力強く成長を実現させる、そのための経済社会の変革が新しい資本主義の実現であり、みどりの食料システムの戦略はその考え方に合致するものです。
こうした観点から、新しい資本主義を起動させるための経済対策にもみどりの食料システム戦略の推進を盛り込んでおり、化学農薬、肥料の低減、有機農業に取り組む産地を創出してまいります。また、農薬に頼らない病害虫防除への転換や環境負荷軽減に地域ぐるみに取り組む生産者や技術開発を後押しする制度の構築に向け、必要な法制度の検討を進めてまいります。
農林水産物・食品の輸出促進についてお尋ねがありました。
輸出額五兆円達成に向け、品目別の輸出促進団体の組織化によるオールジャパンでの輸出力強化などを図るため、次期通常国会での輸出促進法改正案の提出を目指してまいります。
今回の経済対策でも、品目別の輸出促進団体の販路開拓を支援し、先行する品目団体から組織化を強力に推進してまいります。また、リスクを取って輸出に取り組む産地や事業者に対しては、輸出先国の規制に対応するための施設整備等を支援するとともに、在外公館やジェトロなどによる輸出先国でのサポート体制、これを整備してまいります。
熱海で発生した土石流を踏まえた政府としての対応についてお尋ねがありました。
盛土の総点検については、作業を加速し、年内には暫定取りまとめを行う予定にしております。また、災害危険性が高いと判断された盛土については、自治体の実施する詳細調査や応急対策を早急に支援できるよう、所要額を補正予算に計上したところです。
さらに、盛土に対する抜本的な対応策については、これまで規制が及ばなかった区域も含め、全国一律で盛土の安全性を確保すべく、次期通常国会に法案を提出できるよう準備を進めてまいります。
防災・減災、国土強靱化対策の加速についてお尋ねがありました。
災害から国民の生命、財産、暮らしを守ることは政府の大切な使命であり、近年の災害の激甚化、頻発化を踏まえ、防災・減災、国土強靱化の取組を強化していくことが必要です。
このため、十六か月予算の考え方に基づき、今回の補正予算案に計上した五か年加速化対策を速やかに実施するとともに、当初予算において必要十分な予算を継続的に確保してまいります。
自由で開かれたインド太平洋に向けた取組についてお尋ねがありました。
インド太平洋地域において、ルールに基づく自由で開かれた秩序の実現により、地域、世界の平和と繁栄を確保することが重要です。我が国が推進してきたこの考え方は、これまでの働きかけもあり、最近では国際社会において幅広い支持を得てきております。
御指摘のとおり、米国、豪州、インド、ASEAN、欧州などの同志国とも連携し、日米豪印、QUADの取組等も活用しながら、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を戦略的に推進してまいります。
防衛力の強化についてお尋ねがありました。
我が国の領土、領海、領空、そして国民の命と暮らしを強い覚悟を持って断固として守り抜きます。
我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさを増す中で、国民の命と暮らしを守るために何が求められるのか、現実的に検討し、防衛力を抜本的に強化してまいります。このために、新たな国家安全保障戦略等をおおむね一年掛けて策定をいたします。
また、今回の補正予算では、変化する国際情勢に迅速に対応するため、緊要な事業に要する経費を計上しております。(拍手)