田村まみの発言 (本会議)

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○田村まみ君 私は、国民民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました令和三年度補正予算二案に対し、反対の立場から討論を行います。(発言する者あり)
 国民民主党・新緑風会、田村まみです。
 その前に、その前に、補正予算の審議中に、国土交通省による建設工事受注動態統計の改ざんと言える事案が明らかになりました。本統計は、予算編成の基礎となるGDPにも影響を与えるものであります。
 この改ざんが行われていた中、二〇一五年のGDPは改定され、大幅に増加しました。国際基準に対応するための基準改定に伴うものだけではなく、建設部門でも増加をしております。
 当時の安倍総理が掲げたGDP六百兆円目標を達成するために改ざんしたのではないかとの疑念は拭えません。岸田総理は、第三者委員会を設置し、一か月以内に経緯や原因など、調査結果をまとめるよう、国交大臣に指示をしました。
 しかし、十七日の予算委員会で、我が会派の足立信也議員へ岸田総理からの、実態との乖離が明らかになればと条件付の答弁でした。いつ、誰の指示で、目的は何なのか、経緯を明らかにするかは不明なままです。国の信頼の礎である統計が改ざんされ、予算編成の前提が崩れているのではないかという懸念は払拭されていないことを指摘しておきます。
 その上で、これまでの新型コロナウイルス感染症の影響により、世界経済は大きな打撃を受けました。足下では、国や地域にばらつきはあるものの、多くの国はワクチン等の普及により、徐々に経済回復への道へ進んでおりますが、その中で、我が国の経済回復は相対的に遅れております。我が国において、実質賃金指数は一九九六年をピークに下落が続き、貯蓄ゼロ世帯も増加してきました。従来の経済政策では格差は広がり、今を生きることに精いっぱいな人たちを救うことはできません。
 コロナ禍から立ち上がろうとする今こそ、衆議院における組替え動議で求めたように、経済政策を積極財政へと大胆に転換させていくことが必要であるという主張の下に、以下、補正予算に対する反対理由を申し述べます。
 反対の第一の理由は、本補正予算の編成が法の趣旨にそぐわないという点であります。
 岸田総理は、十六か月予算の考えで、補正予算と来年度予算を一体で編成し、万全の経済財政運営を行う考えを示しています。
 補正予算の編成は、財政法第二十九条の規定により、法律上又は契約上国の義務に属する経費の不足を補うほか、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出を行う場合などに限り認められております。しかし、本補正予算には、防衛装備品の前払金の実施、国際分担金及び拠出金、基金への支出など、緊要性を満たすか等、疑念は委員会質疑においても晴れませんでした。
 反対の第二の理由は、積極財政への転換には不十分な予算となっている点であります。
 我が国経済を回復させるためには、大胆な財政出動により、需要が供給を上回る状態にすることで消費や投資を活性化し、労働需要が好転して健全に賃金が上昇する高圧経済を実現する必要があります。そのためには、コロナ禍の影響を受けた個人や事業主を救済するための大胆な政策が必要です。
 本補正予算では、十八歳以下の子供に十万円相当の給付を行うため一兆二千億円が計上されておりますが、政策目的が曖昧な上、非効率な給付であることが明らかになりました。子育て支援だとすれば所得制限を設ける必要はありませんし、これではコロナ禍の影響を受けた個人を迅速に救済することはできません。真に迅速で家計第一の給付、必要な人へスピードを持って届けるには現金で国民全員に一律十万円給付とし、高所得者からは年度末の納税時に逆還付を行った上で、低所得者には更に十万円を上乗せして二十万円の給付を行うべきです。
 さらに、コロナ禍の影響を受けた事業者を救済するために、事業復活支援金二・八兆円の予算が計上されていますが、個人、法人共に上限額が極めて低く、所定額での給付であるなど、現実に即した制度とは言えないのではないでしょうか。
 我が会派が、立憲民主党、碧水会と提出した法案、業種や地域を問わず、事業規模及び売上げの減収幅に応じて家賃や光熱水費などの固定費を最大九割、上限月二億円まで支援するなど、十兆円規模で事業者支援を行うべきです。
 政府は、過去最大の財政支出と誇示しているものの、大胆でめり張りのある財政出動について踏み込み不足と指摘せざるを得ません。
 反対の第三の理由は、国民生活の支援に資する施策が乏しい予算になっている点であります。
 我が国の低迷する経済を好転させるため、時限的に消費税を五%に引き上げるべきであり、国民民主党は先週法案の提出も行いました。また、(発言する者あり)五%に引き下げるべきであり、ありがとうございます、国民民主党は先週法案の提出をいたしました。
 また、コロナ禍で冷え込む家計に追い打ちを掛け、大きな負担となっているガソリン価格の高騰への対策も不十分です。本補正予算では燃料油価格激変緩和対策として八百億円を計上していますが、実効性はもとより、消費者が実感を持てる対策とするためには、ガソリン価格が百六十円を三か月超えた場合には揮発油税等に関わる特例税率適用を停止するトリガー条項の凍結解除を行うべきです。
 反対の第四の理由は、給料が上がる経済の実現に向けた施策への支出が不十分な予算となっている点であります。
 我が国が、我が国経済の低迷の原因でもある賃金デフレから脱却するためには、大規模、長期、計画的な産業政策を行い、生産性を向上させ、給料が上がる経済を実現しなければなりません。しかし、今回の補正予算でも、成長戦略向けの支出の割合は二割程度にとどまり、その中身も各省の要求を寄せ集めた総花的な予算になっていると言わざるを得ません。
 また、コロナ禍の影響がある中、十月に最低賃金が全国で引き上がったことへ対応に苦慮している中小企業支援の強化が不十分です。
 確実な賃上げの実現で消費を底上げし、分厚い中間層を復活させる対策が必要です。
 以上、補正予算に反対する主な理由を述べました。
 国民民主党・新緑風会は、対決より解決の姿勢の下、閉塞感の漂う我が国を動かす政策を「動け、日本。」という気持ちを乗せて提案し続けるとともに、政府の経済財政運営、効果を厳しく監視してまいります。
 このことを最後に申し上げ、私の反対討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 120715254X00420211220_016

発言者: 田村まみ

speaker_id: 4088

日付: 2021-12-20

院: 参議院

会議名: 本会議