新藤義孝の発言 (憲法審査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○新藤委員 今国会最初の憲法審査会が円満に開会されたこと、これをうれしく思っております。審査会の開催に当たりましては、合意を得るために真剣な議論がございました。与野党の幹事会メンバーの御理解と御協力をいただきましたこと、敬意と感謝を申し上げたいと存じます。
本日の討議では、早急に議論を深める必要がある事項と私が考える事柄につきまして問題提起をしたい、このように思っております。
まずは、国民投票法におけるCM規制に関する議論についてであります。
基本的な思想は、二〇〇七年に国民投票法が制定された際に整理をされています。その精神は、国民投票は国民主権最大の発露の場であり、できるだけ自由にということでございました。
積極的にこの方針を主張されたのは、当時の民主党でございます。私どもも一緒の考えで進めてまいりました。できるだけ自由にを基本に、CM規制については、法的な規制は極力避け、自主規制によって公平公正な国民投票運動を実現すべき、こういう整理がなされたということになるわけであります。
特に重要なのは、CMを流すことになる、いわば受け手であります放送事業者による自主規制ということになります。
そもそも、放送法は、放送番組編集の自由を規定し、放送事業者に番組基準の策定を求めるなど、自主規制を基本としているわけであります。
国民投票におけるCMの取扱いは、放送と同様に民放各社の自主規制に委ねることを基本とするのは、放送法との兼ね合いからも自然の流れだ、このように考えております。
今回、私たちが議論しなければならないのは、国民投票運動の公正公平を確保するためには、CMの受け手である民放連の取扱いに加えて、CMの主要な出し手であります私たち政党側について、いかに公正公平なルールを決めるかという点でございます。
私の配付資料にございますが、まずはA、政党について直接に法的規制を行う。B、自主規制に委ねる。そしてCは、自主的な取組を後押しするために何らかの法的措置を定める。そしてDは、理念を規定した上で、自主規制として国民広報協議会の活動を充実させるなどの様々な方法が考えられると思います。
まず、受け手である民放連による自主規制の在り方について、これも正さなければいけない問題があると思っています。ここを整理すると同時に、私ども政党側、出し手側の国民投票有料CMの取扱いにつきまして、是非、今後、憲法審を安定的に開催をして具体的な議論を深めていきたい、このように考えております。
これと併せまして、もう一つ大切なこと、憲法の本体論議を活発に行っていくということでございます。国民からの期待もますます高まっておりまして、憲法改正をめぐる議論は、私たち国会議員に課せられた重大な責務だ、このように考えております。
私たち自民党は、自衛隊を明記する、緊急事態対応の設定、合区解消・地方公共団体、そして教育充実、こういう四項目のたたき台となる条文イメージを提示しておりますけれども、憲法改正に関わる本体論議、いよいよ、項目ごとに具体的かつ本格的に深めていく、そういう時期に来ているのではないかと思っております。是非とも、そのためにも、憲法審査会、開催をして協議してまいりたいと思いますが、各会派の皆さんの御理解をよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
また、これに加えまして、現在、我々は、新型コロナウイルス感染症の蔓延事態という、まさに有事の真っただ中にあります。このときこそ、国会は、国民の命と生活を守り、経済を維持していくために、最大限の機能を発揮しなければならないわけです。
国会の会議が成立するためには、憲法五十六条一項において、「両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。」と規定しています。
オミクロン株が猛威を振るい、感染者が激増している中で、国会議員に多数の感染者が発生し、濃厚接触者が増えた場合、定足数を満たす議員が議場に集まれない事態が発生する、このことは十二分に想定される状況、これが切迫しているわけであります。国民のために議論をし、決定する国会機能が麻痺してしまう。このリスクは、まさに目の前にある現実の危機であり、こうした有事と言える状況に対して、現行憲法には規定がない緊急事態について、早急な議論が必要ではないかと私は考えております。
また、いかなる場合にも国会機能を維持し続けるためには、憲法五十六条一項の出席という概念について、議場にいなければならないのか、あるいはオンラインシステムを構築してリモート参加できるのか、そうした様々な検討が必要だ、このように思っております。今目の前にある危機、これを放置しておいてよいわけがないわけです。
そして、これは、私、この話は二〇二〇年の五月、もう少しで二年になりますが、そのときの幹事懇で申し上げました。感染症有事と国会機能の維持について憲法上の議論を行おうということ、これを提案してまいりましたが、不要ではないが不急だ、こういう一部野党の反対がございまして、これまで実現できなかったこと、これは誠に残念でありますが、ますます事態は切迫している。私どもは、国会の責任を果たすためにも、そして国会機能を維持させるためにも、この問題にはしっかりと取り組まなければいけない、このように思っております。
そして、憲法五十六条一項の出席の概念につきましては、憲法学者の中でも、学界においても見解が分かれているわけであります。どのように対応すべきかを論点整理することは、まさに憲法審査会に求められている役割だ、このように思います。
さらに、この感染症蔓延事態が極まった場合には、そして、そこに国会議員の任期が関係してきた場合、国会議員の選挙が実施できなくなる場合が想定されます。こうした場合に、国会議員の任期延長の問題、このことも、やはり早急に議論しなければならない国の根幹に関わる事柄だと思っております。
こうした意見は各会派からも多数寄せられておりまして、私としては、この問題を議論するために、是非、来週の定例である二月の十七日にも審査会を開いて議論しようということを提案しております。筆頭間において今後協議を行ってまいりますけれども、各会派、そして委員の皆様方の御理解をよろしくお願い申し上げたいと思います。
今後も円満に、そして活発に審査会が開催できるように最大限努力してまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
ありがとうございました。