奥野総一郎の発言 (憲法審査会)
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○奥野(総)委員 立憲民主党、奥野総一郎でございます。
我々は、論憲の立場を取っております。改憲は改正ありき。論憲は、議論をして、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重の三大原則を守りながら、憲法に足らざるところがあればそれを補っていくという立場でございます。議論の結果、必要があれば、憲法改正も訴えていきます。
要すれば、改正ありきではないということであり、いわゆる、先ほど新藤筆頭からございましたが、安倍改憲四項目ありきの議論には応じられません。憲法議論自体は積極的に行っていきたいと思っています。
さて、毎週審査会を予算の時期にも開催すべきだと、この間、御指摘を受けていますが、このコロナ禍で、私は、まず予算委員会の審議を優先させ、コロナ対策に専念すべきだ、その主張は今も変わりません。
しかし、このコロナ禍において、感染拡大、国会でも多くの議員が感染されています。国会が定足数に満たなくなり、開会できない可能性も想定されるようになってきました。オミクロン2などもまだありますから。
諸外国では、オンラインの国会審議が当たり前のように行われています。日本でも、憲法解釈により、すぐにもオンライン審議ができるようにすべきではないでしょうか。
私は、以前から国会オンライン審議について提案をし、昨年秋の憲法審査会でも発言をしてまいりました。また、先日の予算委員会でも取り上げてまいりました。
そこで、憲法審査会として、オンライン国会審議の憲法上の論点について整理をし、現行憲法上可能であることを明確にすべきだと思います。その議論を行うことは、今予算審議中であっても私は必要じゃないかと思っています。
先ほど、新藤筆頭からは、緊急事態全般についてという発言もありました。不要ではないが不急だと言ったのは実は私でありまして、コロナ禍に憲法改正の話をしても到底間に合うものじゃありませんから、今どうするかという話ですよね。であれば、今できることというのは、解釈でオンライン審議を行っていくということであります。緊急政令とか、そういう問題をはらんでいるものについて、今拙速に議論すべきではありませんし、そもそも我々は、そこについては反対であります。
現行憲法制定時には、オンライン審議は当然想定されておりませんでした。ですから、足らざるところを補っていくというのは、まさに論憲の立場からも必要であります。まずは、このオンライン審議については審議を優先させていくべきだと私は思います。
もう少し踏み込みますが、条文を今、資料をお配りされていると思います。御覧いただきたいと思います。
憲法五十六条の条文が上についています。五十六条、「両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。」こう書いています。学説は分かれていますが、資料にあるように、近年ではオンライン審議を認める学説も有力です。
衆議院規則百四十八条では、「表決の際議場にいない議員は、表決に加わることができない。」と定めています。憲法審査会で五十六条の解釈を確定させ、これは議運での議論になると思いますが、例えば、ただし、感染症等のため議場にいることができない議員であってあらかじめ議院の許可を得た者は表決に加わることができるなどというような改正をすれば、オンライン審議はすぐにでも可能ではないでしょうか。これは喫緊の課題であると思います。優先して議論いただきたいと思います。
そして、もう一つ大事なことは、国民投票法の改正検討です。
経緯をおさらいさせていただきます。
国民投票運動の規制は、より自由にの理念の下、必要最小限度のものとするよう様々な工夫がなされております。しかし、放送広告については、二〇一九年五月の憲法審査会において、民放連が広告量に特化した自主規制は行わない旨発言し、制定時の前提が崩れてしまっているんですね。先ほど自主規制という話もありましたが、少なくとも民放連の自主規制の前提は崩れてしまっています。また、制定以降、インターネット広告の飛躍的な増加、SNSの普及など、事情変更も生じています。
そこで、我々立憲民主党は、昨年の国民投票法改正において、国民投票の公平公正を確保するために、国民投票運動等のための放送広告やインターネット有料広告の制限、資金規制、インターネット等の適正利用の確保を図るための方策その他必要な事項について検討を加え、必要な法制上の措置その他の措置を講ずる旨の検討条項を設ける修正案を提案し、多くの会派の御賛成を得て成立をしています。
その後、年末から今年にかけて、我々は、三年前に玉木代表の下、国民民主党として提出した法案、私も提出者でしたが、これとほぼ同じものを提出すべく、作業を続けてまいりました。表現の自由と国民投票の公平公正とのバランスが図れるように、精力的に検討を重ねて、法案を取りまとめました。
ここに概要をお配りしていますが、簡単に御説明したいと思います。
まず、国民投票運動等のための放送広告及びインターネット等の利用に係る規制について。
具体的には、国民投票運動、すなわち憲法改正案に対する賛否の勧誘のための放送広告は、その主体を問わず、全期間にわたって禁止をしております。
その上で、政党による放送広告については、賛否の勧誘だけではなく、賛否の意見表明、そしてインターネット有料広告についても禁止の対象としているところであります。
なお、禁止の対象となる政党とは、国民投票広報協議会が行う放送において意見広告の枠を有する政党としており、意見表明の機会は保障されています。
そのほか、インターネット有料広告に係る事業者等による掲載基準の策定等や、その適切かつ有効な実施に資するための国民投票協議会による指針の策定等々、措置を講じているところであります。
そしてもう一つ、肝は、国民投票運動等の資金に係る規制であります。
国民投票運動等に関する支出額が一千万円を超える団体に収支報告を義務づけるとともに、五億円の支出限度額を設けています。
また、運動資金が特定の者や外国人に依存することを防ぐため、一人当たりの寄附の上限額の設定、外国人寄附の受領の禁止など、寄附規制を定めているところであります。憲法改正国民投票への外国政府等の関与を防ぐための措置として、是非ともこれは必要な措置であると思います。
ほかにもありますけれども、以上が我々の法案の概要であります。
国民投票の公平公正を確保できるまでは、憲法改正の発議はできないと解されます。この法案を近々国会に提出させていただきますので、我々の法案に基づき議論を求めてまいります。
国会でのオンライン審議とこの国民投票法に関する議論を真っ先に行っていただきますよう、お願いをいたします。審査会に出席をして、こうした議論を急ぐものについては積極的に議論を進めてまいります。
私からは以上です。