奥野総一郎の発言 (憲法審査会)
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○奥野(総)委員 立憲民主党の奥野総一郎でございます。
私は、国会審議へのオンライン出席の必要性を以前から訴えてまいりました。この審査会の場でも、昨年来、主張をしています。本日、この場で総括質疑が行われ、オンライン出席を認める声が多数を占めるに至ったことを歓迎をいたします。
会長にお願いいたしますが、先ほど新藤筆頭からもございましたけれども、しっかりと衆議院正副議長、議運委員長にこの声を伝えて、一日も早くオンライン審議が実現できるようにお取り計らいいただきたいと思います。
私がオンライン審議の実現を求めてきた理由の一つは、もちろん新型コロナもあるんですが、新型コロナ感染症の感染拡大を防止しつつ国会の機能が損なわれないようにすること、また、大災害などで交通網が寸断された場合に国会の機能を維持することであります。
ここで言う国会機能の維持というのは、定足数を確保するということ以上に、一人でも多くの議員が表決権を確保できるようにすることであると考えています。
先週の有識者の意見にもありましたが、国会議員の三分の二が出席できないような事態はなかなか想定できません。それよりも、国会での感染症の拡大を防ぎつつ、濃厚接触者の方や感染された方にも、国民の代表として、一人でも多くの方、議員が審議に参加していただきたいということであります。
また、大災害で物理的に出席できない、交通網が遮断されて出席できない、そして地域の議員の方にも、まさにその地域の代表、国民の代表として現地の声を直接国会に伝えていただくためにも、こうした措置が必要であるというふうに思っています。
さらに、もう一点の理由としては、個別の事情、妊娠、出産、疾病、障害など、個別の事情で出席できないような方にも表決権を認めるべきである。ここも大事な点であります。
スペインでは、二〇二〇年に新型コロナ対策が追加されていますが、それ以前、二〇一一年から、妊娠、出産、育児又は重病の場合に遠隔投票が認められてきているわけであります。イギリスやカナダでは新型コロナ対策として本会議での遠隔審議、投票を今般可能としていますし、本会議でのオンライン審議の有無は確認できていませんが、ドイツは遠隔審議、投票、フランスは遠隔審議のみ、新型コロナ対策として委員会で可能としているようであります。
いずれの国も、憲法改正でもなく、憲法上の緊急事態といった対応でもなく、ごく当たり前のこととして、必要に応じてオンライン審議を認めているというふうに理解しています。
我が国のIT化の遅れが言われていますが、行政のIT化を促すべき国会が、実は一番遅れている。これも先々週申しましたが、一番遅れているのではないでしょうか。まずは国会が範を示し、速やかにオンライン審議を導入すべきであります。
そうはいっても、議員の出席について、あくまで原則は物理的出席が望ましいというふうに考えています。事前に要件を定めて、あくまでも例外的な措置として、例えば、あらかじめ議長の許可を得た者は、議長の定めるところにより表決に加わることができるとするような、衆議院規則を改正してはどうでしょうか。
憲法五十八条二項は、各議院における組織運営など、自主性を確保するための議院自律権について定めています。出席、公開など、憲法上のルールについても、この議院自律権を援用すれば実現できるというふうに思います。
さて、先ほど新藤筆頭幹事からもございましたが、私もウクライナに調査に行かせていただきました。
ロシアがウクライナを侵略して、一般市民の方を含め、多くの方が亡くなられています。
二〇一九年、調査団として参りました当時、ちょうどゼレンスキー政権が発足した当初で、総選挙が行われて、ゼレンスキー与党の若い国会議員たちと話す機会がありました。彼らは目を輝かせながら、民主主義国家のウクライナの未来、産業の発展、国の発展について語ってくれました。大臣もそうですね。すごく印象的でした。
まさに、憲法もそうですし、民主主義が機能しているということを実感したわけでありますが、そのウクライナの民主主義を踏みにじったロシアを、やはり断じて許すことはできないと思います。即時に攻撃を停止して、部隊をロシア国内に撤収するべきであります。
そして、そうした流れの中で、我が国でも緊急事態を想定して考えておくべきだという意見があると思います。それはそのとおりなんですが、私は、どのような場合でも、まず民主的な統制が必要だと考えています。できる限り議会を動かしていくということであります。新藤筆頭からの話に先ほど議員任期の延長がありましたが、これは取りも直さず、ウクライナ憲法も議会をまず動かすんだという発想に立っているというふうに理解されます。ここは大事なところだと思うんですね。
毎度のことになりますが、自民党の憲法改正草案の緊急事態条項の中には、政府が自ら緊急事態を認定さえすれば、法律によらず、政令、緊急政令で国民の権利を制限して義務を課すことができ、国会の議決なく予算も使えるようにできるような規定があります。こうした独裁的な権限を政府に付与すべきではありません。私は、立法措置については、緊急政令ではなく、基本はあくまで国会の議決によるべきだと思いますし、予算もそうであります。
となると、非常時にどのような国会の機能を維持するか、現行憲法でどこまでそれが可能か、そこをまず考えるべきではないでしょうか。オンライン審議もその一環。先ほど、国会機能の維持、個人の表決権の確保という意味の維持と申し上げましたけれども、プラス、そうした非常時の一環として考えることもできるのではないでしょうか。いずれにしても、オンライン審議は早急に実現すべきであります。
以上です。