奥野総一郎の発言 (憲法審査会)

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○奥野(総)委員 立憲民主党の奥野でございます。
 今日は我々の認識は自由討議ということでありますから、同僚もそうですけれども、国民投票の話もさせていただきます。
 毎度申し上げていますが、附則四条で、国民投票法、現行については公平公正性が確保できないと疑義が呈されているわけですから、その問題が解決するまでは当然、憲法改正の発議はできない、民意がちゃんと反映される仕組みでないとできないというふうに理解しています。
 ですから、まず、国民投票法について議論をしっかり、論点整理をすべきですが、今日は緊急事態の話もあるので、そこに少しひっかけますと、インターネット、ウクライナを見ても分かるように、ネットの情報戦が今戦われています。それぞれ世論にどうやって働きかけるかということを、ネットを使って、SNSを使って行われているわけであります。
 今の国民投票法は、そういった事態は想定されていません。仮に憲法改正が発議されたとして、外国政府の干渉とかそういうものがあった場合にどうするのかということは、現実のものとして考えておかなければならないと思います。
 ですから、まずこうしたことについてしっかり検討するということで、会長にお願いしたいんですが、SNSやあるいはメディアを使ったフェイクニュースとかあるいは世論への働きかけを、各国でどのように、規制をしているのかいないのか、あるいはまた我が国としてどうやるべきかということについて、有識者を呼んでこの場で議論していただきたいということで、会長に提案させていただきたいと思います。
 それからまた、CM規制について、これも前回提案していますが、再度、民放連の意向を聞きたいということで、民放連の招致を求めさせていただきます。
 そして、大災害や侵略戦争などを想定して、その際に国家の運営をいかにすべきかということを平時から議論しておくことは当然のことながら必要でありますが、しかし、先ほど赤嶺先生もおっしゃっていましたが、コロナが起きたとか、ウクライナの侵略が起きたから、直ちに、だから憲法改正だということにはならないと思うんですよ。こういうときこそ、しっかり、今の日本の憲法秩序を頭に置きながら冷静な議論をしていくことが必要だと思います。乱暴に議論を進めることには反対です。
 ということで、ではどうすべきかということですが、まず、現行法制はどうなっているか、危機の際、何ができて何ができないのかということをやはりきちんと押さえておく必要があると思うんですよ。皆さん、余りそこも分かっていないところがあると思うんですね。その上で、足らざるところがあれば、外国の制度なども勉強しながら憲法の議論に移っていくということではないでしょうか。
 ですから、まず、有識者から現在の災害や有事の際の法制はどうなっているのかということを確認する、それから、海外の制度はどうなっているのか、憲法上書かれているのかいないのかも含めて、緊急事態について聴取をしていくことが必要だと思います。ここも会長に、こうした有識者からの意見の聴取を提案させていただきます。
 そして、いわゆる緊急事態の際、まず議会を動かすべきだというのが我々の立場であります。先週、北側幹事もおっしゃっていました、今日、新藤筆頭からもございましたけれども、ウクライナの議会は動いているんですね。今日のホームページを見ると、三月二十二日付、おととい付の法案が出ていて、これは翻訳が正確かどうかというのはありますが、ウクライナに対するロシア連邦の武力侵略によって引き起こされた損害賠償の国家登録に関する法案というのが、AIの日本語訳を見ると出てきます。いついかなるときも議会を動かすということが、これが民主主義のやはり基本であります。
 それから、平時から立法措置を行っていくことも必要です。先ほど来これも議論になっていますが、災害時については災害対策基本法を始め様々な立法がなされており、これで十分に基本的には対応できると思います。それから、武力攻撃などについてはいわゆる有事法制がありますが、これはどこまで機能するのかということを押さえておかなきゃいけないと思います。
 ということで、日本国憲法はいわゆる緊急事態を全く想定しなかったわけではないんですね。先週も申し上げましたけれども、憲法五十四条というのは参議院の緊急集会ですが、制定当時の経緯を見ると、いわゆる緊急事態を念頭に置いて日本側からそもそも提案されていたというふうに記録に残っています。
 以上のことから、現行法制は、改憲を前提としないで、緊急事態の法制を織り込んでいるというふうに理解できます。
 その上で、なお足らざるところはどこかということですが、定足数や議員任期の問題だと思います。
 定足数をどのように満たすかについては、先週、國重委員なんかもおっしゃっていましたが、オンライン審議を認めることで対応が可能でしょう。ネットがつながらないという議論もありますが、ウクライナはネットがつながっていますから、そういうシステムをつくっておくことが大事であります。
 議員任期については、選挙が行われることを前提とすべきですね、戦時中も行われていましたけれども。ただ、どうしても行えない場合は、緊急集会と繰延べ投票の組合せで考えるべきであります。
 ただ、論点としては、緊急集会は憲法の明文上、衆議院の解散時に限られていますから、これが任期満了時にも使えるかということは、先週、玉木委員もおっしゃっていましたけれども、有識者の意見を聞いておく必要がある、議論しておく必要があると思います。これも提案しておきます。
 それから、こうやって議会を動かせば、緊急政令は不要です。
 そして、最後に一点だけ。長期にわたり選挙ができない場合に議員任期を延長するということは、議員任期の延長について検討するということは、私は否定はしません。ただし、お手盛りと言われないように第三者がきちんと判定をする、例えば憲法裁判所とか最高裁判所とか、第三者をかませてきちんと議論する仕組みを考える必要があります。
 大事なことは、いついかなるときも国会を動かすことであり、きちんと民主的な統制が行われることであると思います。
 改正ありきではない、論憲の立場から申し上げます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 奥野総一郎

speaker_id: 32692

日付: 2022-03-24

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会