中野洋昌の発言 (憲法審査会)
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○中野(洋)委員 公明党の中野洋昌でございます。
本日、衆議院法制局から、緊急事態等に関する論点説明ということで、大変分かりやすく、また包括的な御説明をいただきました。ありがとうございます。
そしてまた、先週は、ウクライナのゼレンスキー大統領、憲政史上初めての外国首脳によるオンライン国会演説ということで実現をいたしました。オンラインによる国会、我々議論してまいりましたけれども、これが実現をすれば、たとえ武力攻撃という緊急事態の中にあっても、首脳が外国の国会で演説をすることができるようになる。この活用で、様々な緊急事態において、国会が開けないという事態を相当程度回避できるのではないか、こう感じたところでございます。
私も今国会から憲法審査会に所属させていただいておりますが、やはり緊急性の高いテーマ、そしてまた、各党の合意が最大限得られるものについて集中的に議論を行う、こういうことで意見を集約して改善、改革を行うことができる、このようにも感じております。そうした点に配慮をしながら、引き続き委員会の運営を望むものでございます。
さて、本日の議題に入らせていただきます。
先ほど包括的な説明、法制局からいただきまして、国によって緊急事態条項の在り方というのはそれぞれであると。日本における有事への対応の全体像、これも分かりやすく整理をしていただきました。歴史的な経緯、行政の在り方、また民主的統制の在り方、国によってそれぞれ考え方が異なりますけれども、日本は法律を中心として有事への対応を図ってきている、こういう現状を踏まえた上で、今後の議論を整理していく必要性があるのではないか、こう感じたところでもございます。
そしてまた、緊急事態条項の具体的な効果といたしましても、一つは内閣等への権限の集中、そしてまた人権の制限、そして三点目に国会機能の維持、こういう三つの要素について御説明もいただいたところでございます。
こうしたことを踏まえまして、私の意見として二点述べさせていただきます。
一点目は、今後の議論の在り方でもございますけれども、先週まで、また本日も議論を拝聴させていただきますと、先ほど法制局に整理をしていただいた、特に内閣等への権限集中でございますとかあるいは人権の制限の在り方については、各党が持たれているイメージ、あるいは導入の必要性について、様々な御意見があるように感じたところでございます。
国会議員の任期延長を含む国会機能の維持につきましては、具体的な制度の在り方はともかく、少なくとも議論をし、論点の整理、こういう必要性について多くの会派が言及をしておられるように感じますので、例えば、国会機能の維持に絞って更なる議論を行っていく、こうしたことも考えられるのではないか、こう感じたところでございます。
二点目に、国会機能の維持の在り方についても意見を述べさせていただきます。
緊急事態条項の導入につきまして、権力の濫用を防がなければならない、慎重であるべきだ、こういう意見がございます。他方で、国会機能の維持につきましては、むしろ緊急事態においても国会の行政監視機能を発揮する、できる限り国会に民意を反映させる、このために必要なことでもあると思います。
ですので、我々立法府の立場からは、どうやって有事において国会機能の維持ができるのかということをしっかり議論をしておかないといけない、このように感じております。もちろん、議員の任期、例えば延長のところにおきましては、当然、お手盛りの制度であってはならないですとか、あるいは、国民から参政権を奪って権力の濫用に結びつくものであってはならない、こうした指摘は十分に理解ができるところでございます。
他方、だからといって、例えば衆議院選挙の直前に大災害が発生をした場合、憲法審査会上でも様々議論がずっとなされてまいりましたけれども、参議院の緊急集会だけで長期間対応すること、あるいは、仮に繰延べ投票で対応という議論もございましたけれども、被災地の選出の議員が長期間いない、あるいは比例ブロックの議員が長期間いない、このまま対応することが、果たして国会の行政監視機能の在り方として本当にあるべき姿なのかということかと思います。
東日本大震災の例でいいますと、最も長い自治体では八か月以上選挙が延期をされた、こういう状況もございます。私たちは、首都直下地震あるいは南海トラフ地震、こうした巨大な災害が三十年以内に起こる確率が七割以上、こういう想定もしているわけでございますので、やはり立法府としてもしっかり備えていかなければいけないのではないか、こう感じたところでございます。
前回、我が会派の北側委員からの御指摘もございましたけれども、やはり緊急集会については、こうした点からは一時的、緊急的な措置とすべきではないか、あるいは繰延べ投票についても、政策上の問題、あるいは選挙の公正性においても大きな問題が生じるのではないか、こうした点はこの憲法審査会で既に何度も議論をされてきたことではございましたけれども、私も改めて指摘をさせていただきたいというふうに思います。
その上で、任期の延長の決定に当たりまして、やはり、十分に厳格な手続、あるいは濫用を防ぐ制度の構築、こうした点は当然に議論されていかなければならないテーマである、このようにも考えております。
最後に、SNS等への規制について一言申し上げます。
本日も御説明いただきましたけれども、デジタル社会の進展や巨大なプラットフォーマーなどの出現によりまして、ヨーロッパを中心に新たな規制の在り方が議論されております。情報自己決定権を始め、守るべき権利についても、何を守っていくのか、これもいろいろな議論が行われております。他方で、これは表現の自由とも関係をしている、これは法制局の指摘にもあったとおりであります。
デジタル社会における基本的な権利の在り方、非常に重要なテーマであります。こうしたテーマも含めて、今後幅広く議論をしていく必要がある、このように申し上げまして、本日の意見表明とさせていただきます。
ありがとうございました。