奥野総一郎の発言 (憲法審査会)

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○奥野(総)委員 立憲民主党の奥野総一郎でございます。
 冒頭、また新藤幹事が論点の確認ができたとおっしゃっておりますが、先週も、緊急事態条項について、中間的な取りまとめとして論点の確認をしたいと冒頭発言して、私はぎょっとしたんですが、よく聞くと、議事録を読むと、私なりに整理をしたとか、最後に、私なりに中間整理をし、論点の確認をさせていただいたと述べられているんですよ。要するに、これは個人的な意見を述べているんですね。そうはっきり自分でもおっしゃっているんですよ。
 論点確認といえば、ここに会長がいらっしゃるわけですから、会長を中心にきちんと確認しなきゃいけないんですね。それをあたかもこの会全体の確認事項、中間取りまとめのように発言する、そして世論に誤解を与えるようなことは断じて認めることはできませんし、第一、会長に失礼じゃないですか。意図的に誤解を招くような発言は厳に慎んでいただきたい。
 先ほど新藤筆頭も、私なりに整理した、個人的な意見だということを幹事会の場でもはっきり認めておられるわけですから、更にこういうことはやめていただきたい。強く抗議をして、皆さんにも誤解なきようということで申し上げておきます。
 そして、今日は国民投票法制度の集中討議ということで、ようやく、一月から求めてきましたけれども、実現をいたしました。
 これまでのおさらいとして、附則四条について確認をさせていただきますが、憲法九十六条は、憲法改正は、国会の提案に対して、国民投票による国民の承認を経なければならないとしています。この趣旨は、国民主権原理に基づいて、主権者たる国民の意思による承認、確認を求めたものであります。
 ということは、国民投票制度の不備によって日本国民の意思がゆがめられ、投票結果に正確に反映されないということは、断じてあってはならないということであります。これが、後ほど言いますが、我々が国民投票の抜本的見直しをずっと求めてきた、しかも優先的に求めてきている理由であります。
 附則四条が求めている投票環境の整備、公平及び公正の確保については、まさに憲法上の要請であると言えます。
 まず、投票環境整備について申し上げれば、これは社会的情勢の変化に応じて随時行われるべきでありますし、公選法を参照することは一つ合理的な選択肢でもありますが、ただし、昨年のこの審査会でも話がありましたが、国民投票独自の性格もあることから、必ずしも公選法と同じでなければならないというものではありません。附則四条に例示として挙がっている二つのもの以外にも、例えば、選挙と異なって、選挙区を気にする必要はないわけですから、全国どこの投票所からでも、システムを組んで投票できるようにしてもよいはずなんですね。
 いずれにせよ、こうした投開票に関わる外形的な事項については、この附則四条一を、これは例示ですから、検討を加えて、その具体的な中身や議論の進め方については、それぞれのハウスで与野党がしっかり協議をして決定していくべきものと考えます。
 そして、今、新藤筆頭からもお話があったCM規制についてですが、これは立法当時から、テレビ、地上波、当時は地上波中心でしたけれども、その扇情的な、影響力が大きいですね、その影響力に鑑みて、放送メディアによる量的な面を含めた自主規制を不可欠な要素としてこの法案はできているということであります。
 しかし、民放連は、その自主規制ということを、できないと。約束をほごにした、強い言葉で言うとそういうことになりますが、この審査会、二〇一九年五月九日の審査会、私も質問しましたが、量的な規制はできないと言明をして、現行法の前提が大きく崩れているのが現状であります。
 これは、民放連に任せておいても、放送法四条は確かにかかっているんですが、ストップウォッチ的な公平な時間配分はできないと当時もたしか言っていましたし、営業が絡む話ですから、お金をぽんと積まれたときに、では本当に公平公正にきちんと配慮できるかというのは、なかなか難しいと思うんです。だからこそ、きちんとした制度をつくらなきゃいけないというのが我々の意見であります。
 先ほど新藤筆頭から民放連の招致についてお話がありましたが、我々も、あれからしばらく時間がたっていますから、もう一度この場に来ていただいて、きちんと真意を確認したいということは賛成であります。
 それからもう一つ、新藤筆頭は今触れませんでしたが、ネットCMというのもあるんですね。こっちは放送法の規制も全然かかりませんから、より自由にできるんです、政治的な中立性を求められていませんから。ネットCMというものも出てきています。国民投票法ができてから、随分状況が変わっているんですね。ネットフリックスなんかもそうなんですが。
 玉木代表は先週、参考人としてブリタニー・カイザー氏、これはケンブリッジ・アナリティカという、ネットフリックスの番組で、SNSを使ったブレグジットや大統領選挙の世論操作について語っていますが、こういうのを見ていただくと、いかにSNSが重要な影響を与える、ネットが世論に重要な影響を与えるかということは御理解いただけるはずであります。
 先ほど玉木代表の方から、ブリタニー・カイザー氏を参考人招致とおっしゃっていましたが、私も賛成です。せっかくオンラインでできるんだったら、この会で意見を聴取するというのは、私は賛成、私も提案したいと思います。
 また、先日この審査会でも議論したように、ウクライナの戦争でもSNSの情報戦が戦われている、こういう時代なんですよ。ですから、ここについても、ネットCM、それからSNSの在り方についても、やはりきちんと議論をする必要があると思います。
 これらのことから、現行の国民投票法が公平及び公正が確保されるという憲法上の要請を既に満たさなくなっていると判断して、昨年の国民投票法の改正で、先ほど新藤筆頭もおっしゃられた附則の四条というものを提案させていただき、皆さんの賛同を得ました。
 施行後三年を目途として、投票環境向上のための措置だけではなく、公平公正を確保するために、国民投票運動のための放送広告やインターネット有料広告の制限、それから、資金規制、インターネット等の適正利用の確保を図るための方策等について、必要な法制上の措置その他の措置を講ずることを求めた修正案が成立をしています。
 以上の経緯、附則四条が設けられた趣旨から見て、法制上のその他の措置が講じられるまでの間、こう書いてあるわけですからね、までの間は、発議をし、国民投票を実施することは許されない、この案は私が考えた案ですから、立法者として理解をしているところであります。
 新藤さんのおっしゃるように、この措置がなされなくても発議できるんだとおっしゃいますが、本当にそれでいいんでしょうか。例えば、外国政府等の干渉、これは世界中どこでも起きているんですよ。そういうことで投票結果、国民の意思がゆがめられるような事態をこれは容認するということにつながりますよ。だから、きちんと、憲法改正を真剣に考えられるんだったら、これは手当てしておく必要があるんですよ。だから、本当に重要な話なんですよね。
 ということで、当時、三年前ですね、玉木代表の下で我々も、今日は階さんも来ていますが、立法した対案というのがあります。これを更に発展させて、表現の自由と国民投票の公平公正のバランスが図られるように検討を重ねた法律案を取りまとめてありますので、その内容を、これはいずれ出しますけれども、簡単に御紹介させていただきます。
 まず、国民投票運動のための放送広告及びインターネット等の利用に係る規制については、具体的には、国民投票運動、すなわち憲法改正案に対する賛否の勧誘のための放送広告は、その主体を問わず、全期間にわたって禁止をしています。
 その上で、特に政党による放送広告については、賛否の勧誘だけじゃなくて、賛否の意見表明、そしてインターネット有料広告についても禁止の対象としているところであります。
 なお、政党には、国民投票広報協議会が行う放送において意見広告の枠を公平に配分されることになっているので、意見表明の機会は保障されていると思います。
 そしてもう一点、極めて大事なことが資金規制ですね。資金の多寡によって、お金を持っている人が国民投票の結果を左右する、ゆがめるということがあってはなりません。とりわけ心配なのが、外国政府のお金。これは現実のものとして今言われていますからね。そして、特定の外国政府や団体から資金提供を受けた団体が、大々的に国民投票運動、テレビCMやネットでがんがん流すということが考えられるわけですよ。ブリタニー・カイザー氏に話してもらえば分かると思いますが、お金があれば何だって今できてしまうんです。
 我々の案は、これ、玉木さんもあのとき関わっていましたけれども、国民投票運動等に関する支出金額が一千万円を超える団体には収支報告を義務づけるとともに、五億円の支出限度額を設けています。また、運動資金が特定の者や外国人に依存することを防ぐために、一人当たりの寄附の上限額の設定、外国人寄附の受領禁止など、寄附規制を定めています。これは絶対、マストですよね。CM、ネット規制、共にマストの措置として議論していきたいと思います。
 本当に憲法改正を動かしていこうとおっしゃるなら、新藤筆頭、民意が公平に公正に反映される仕組みを用意する必要があるんじゃないでしょうか。
 我々の提案を踏まえ、附則四条に基づいて、国民投票運動の必要な見直しを最優先の課題として行うことを求めて、私の発言といたします。

発言情報

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発言者: 奥野総一郎

speaker_id: 32692

日付: 2022-04-14

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会