新垣邦男の発言 (憲法審査会)

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○新垣委員 会長、ありがとうございます。
 立憲民主党・無所属会派、社民党の新垣邦男です。
 本日のテーマであります国民投票法について、国民主権の視点から意見を申し上げます。
 国の在り方を最終的に決めるのは国民という国民主権からすれば、国民こそが国の在り方を決める最終的な権利を持ちます。その意味で、憲法改正国民投票でも、国民の意思が適切に反映されなければなりません。昨年六月に憲法改正国民投票法が改正されましたが、国民主権という視点から見れば、まだまだ多くの課題を抱えていると考えます。これらの解決なくして、憲法改正発議に踏み込むべきではないと考えております。
 まずは、外国資本の規制が必要だということを申し上げたいと思います。
 先日の憲法審査会でも、二〇一六年のブレグジットやアメリカ大統領に関して、先ほど玉木委員からいろいろありましたが、ケンブリッジ・アナリティカ社が投票に影響を与えた問題が指摘をされております。
 憲法改正国民投票に外国政府や外国資金が影響を与える状況への対応がなされていないのであれば、国の在り方を決めるのは、国民主権の観点から大問題であります。外国資本による自衛隊基地や在日米軍基地周辺の土地取得を問題視し、二〇二一年六月に土地規制法が制定されましたが、まさに主権の行使である憲法改正国民投票に際しても、外国政府や外国資本の影響を受けないよう、法的な規制が必要だと考えております。
 次に、在外投票における投票環境と利便性の向上について意見を述べます。
 昨年の衆議院選挙でも、外国で生活する日本人が投票できないという状況が更に明確になりました。
 例えば、イタリア在住の方が往復八時間かけて泊まりがけで投票所であるローマ大使館に行き、費用が二万六千円かかったという事例がNHKで紹介されています。このNHKの記事では、約百万人とされる海外在住の日本人の投票率は僅か二%程度しかないと報じられております。
 海外で生活する百万人近い有権者が投票権を行使できない状況が放置されているのは、極めて問題です。二〇〇五年九月に最高裁判所が、外国に住んでいる日本人が投票できない状況は憲法違反であると判示していることからも、外国にいる日本人の投票環境の改善は待ったなしであります。
 また、コロナ禍で行われた昨年の衆議院選挙では、在外公館投票の期間の短さや、航空便の減便で郵便投票が間に合わないなどといった問題も指摘され、外国にいる日本人からは多くの不満の声が上がっております。
 昨年六月、コロナ対策を名目に、郵便特例法が成立をしました。コロナ感染等で投票できない人がいることが問題だとして特例法を成立させたのであれば、国民投票法においても同様の法改正の必要性について議論されるべきだと考えます。
 昨年の国民投票法改正をめぐる本審査会の議事録を拝読しましたが、議論が生煮えで、審議不十分のまま採決されたとの印象を強く受けております。
 例えば、昨年の法改正で、天災などを理由として、繰延べ投票の告示期間が五日前から二日前に短縮されました。首長や議員の不在期間をなくすため当選人を早く確定させる必要性は理解できますが、憲法改正のための国民投票では、できる限り多くの主権者が意思表示できることに主眼を置くべきではないかと思っております。
 投票という概念において、公職選挙法といわゆる改憲手続法の仕組みをそろえることは、一見合理的に見えるかもしれません。しかし、人を選ぶ選挙と憲法改正の是非を問う国民投票法では、制度の目的、趣旨に根本的な違いがあるのは明らかであります。そうであれば、昨年の国民投票法の改正も、本当に投票環境や利便性の向上に資するのかどうか、再度検証する余地が残されていると思います。
 国民の手に憲法を取り戻すために憲法改正が必要だと主張するのであれば、国民の声を直接聞くために行う国民投票は、当然、公正公平な制度設計の下で実施されるべきであります。
 国民主権の実現である憲法改正国民投票制度についても、結論ありきの拙速な議論ではなく、十分な検討が必要であることを強調し、意見とさせていただきます。

発言情報

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発言者: 新垣邦男

speaker_id: 12021

日付: 2022-04-14

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会