新藤義孝の発言 (憲法審査会)
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○新藤委員 自由民主党の新藤義孝でございます。
国民投票法に関する討議は先々週より行い、先週は、民放連においでをいただいて、CM規制についての参考人質疑を行いました。
本日は、これまでの議論について、私なりに中間整理として論点の確認をしたい、このように思います。
国民投票法において整備すべきとされているのは、一つは、CM規制などの投票の質に関する事項であります。もう一つは、投票の環境整備に関する事項です。
投票の質に関する事項につきましては、CM規制などに、自由な国民投票運動と公平公正な国民投票のバランスをどう取っていくか、これが重要になるわけであります。第一に、受け手である民放連、放送事業者による自主規制、第二に、出し手である我々政党側の自主的取組、そして第三に、国会に設置される広報協議会による賛否平等を定めた法的枠組み、これに基づく広報活動という、この三者の取組を総合的に考えて整理することがポイントになると申し上げてまいりました。
受け手である民放連の放送事業者による自主規制につきましては、先週の参考人質疑の結果、一定の整理ができたと考えています。すなわち、放送事業者には、放送法の要請により、三条で番組編集の自由、四条で政治的公平性が規定をされ、これを踏まえた五条で、自主規制として、各放送事業者それぞれの番組基準を定めることが要求されています。これを踏まえて、民放連は、憲法改正国民投票における特別の自主規制として、考査ガイドラインなどを発表しております。
この考査ガイドラインによる自主規制のポイントについて、参考人からは、法的規制がなされている勧誘CMと同様に、意見表明CMについても投票日の十四日前から取り扱わない、きちんとした広告主のものでなければ出稿の要請を受け付けない、すなわち、ネット上のフェイク広告はテレビ、ラジオのCMでは放送されることはない、特定の広告主のCMが一部の時間帯に集中して放送されることがないように特に留意することも明記している、そういう説明がございました。
私からもお伺いをいたしました。民放連は、量に特化した自主規制ではなく、量も考慮要素の一つとした自主規制をもう既に準備していると理解したが、それでよいか、この質問をいたしましたが、参考人からは、今の整理のとおりです、非常によく簡潔に私どもの言いたいことをまとめていただいたなと思っておりますとの答弁もありました。
以上を踏まえれば、受け手である民放連、放送事業者の自主規制は、量的なものも含めて準備が進んでいると理解をいたしました。したがって、今後議論を進めるべきは、出し手である私たち政党側の自主的取組と、法律で国会に設置される国民投票広報協議会による賛否平等の広報活動であり、今後はこれらの議論を深めていきたい、このように考えているわけであります。
また、国民投票をめぐる広告規制については、討議の中で、規制する媒体はテレビとラジオだけでよいのかという指摘もありました。
ネット広告は、テレビ広告の三分の一程度だった平成十九年の国民投票法制定時から、令和三年には、新聞、雑誌、ラジオ、テレビのマスコミ四媒体の広告費を上回るほどになっております。そして、フェイク広告や偽情報を流しているのは事業者団体に属さない膨大なアウトサイダーであることが多く、ネット広告に関する実効性のある規制は容易ではないことが指摘をされました。
これを根拠に、参考人からは、テレビ、ラジオ広告の規制を強化することは逆効果にならないかとの意見も述べられました。
私からは、例えば、国民がこれはフェイク広告ではないかと疑いを持ったときに、放送法で公平公正を求められる放送CMによりフェイクかどうかの判断をすることができるという効果も期待できるため、自主規制された放送CMの役割は大きいのではと申し上げたところであります。
さらに、こうしたネット上に流れるCMや情報の問題は、国民投票運動におけるCM規制にとどまらず、個人情報の取扱いや民主主義社会のルール全体に関わる問題ではないかとの意見もありました。
最後に、国民投票における投票環境の整備について申し上げます。
本日、国民投票法改正案が当審査会に付託をされました。内容は、開票立会人の選任要件緩和、投票立会人の選任要件緩和、ラジオ広報にAMに加えFM放送を追加する、この三項目であります。これらは、既に倫選特において全会一致で成立した公職選挙法の規定を国民投票法に反映させるものであり、既に内容は審議済みのものであります。
先々週及び先週の審査会においても、投票環境整備については社会的情勢の変化に応じて随時行われるべきであり、公選法を参照することは一つの合理的な選択肢という御意見や、公選法改正に伴う投票環境の整備については速やかに改正を行うべきといった御意見が出されています。中には、倫選特において全会一致で成立した公選法改正と同内容のものは、会長提案により速やかに国民投票法に反映させるべきとの御意見もありました。
そもそも、投票環境の整備は、昨年成立した国民投票法いわゆる七項目案の附則に定められた検討条項第一号であり、必要な措置を講ずべきことが求められている事項であります。内容について異論のないものは、速やかに手続を進めるべきと考えております。
憲法審査会は、毎週安定的に開催をされ、憲法の本体論議と国民投票法に関する議論が活発に繰り広げられていることは誠に喜ばしいことだと考えております。私といたしましては、今後の運営につきましても、与野党の筆頭間を始め、しっかりと協議をしながら進めてまいりたいと思います。委員各位の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
私からは以上です。