中野洋昌の発言 (憲法審査会)

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○中野(洋)委員 公明党の中野洋昌でございます。
 本日も、憲法審査会が開催をされ、活発な議論が行われることに心から敬意を表する次第でございます。
 五月三日は憲法記念日でありましたが、ロシアのウクライナ侵略などを受け、日本の安全保障への関心が高まっております。昨今、我が国を取り巻く安全保障環境は、一段と厳しくなっております。憲法の三原理である国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義を堅持しながらも、日本の安全保障に万全を尽くしていく必要があります。
 これまでも、我々は、専守防衛を堅持しながら、グレーゾーン事態から有事まで隙間のない守りを行うために、平和安全法制を整備してまいりました。日本の防衛力を着実に整備するとともに、平和安全法制の下、日米同盟の信頼性を高め、日米同盟の抑止力を発揮していけるように取組を強化していくことが重要であると、改めて指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 本審査会では、緊急時への対応ということで、オンライン国会の実施について具体的な結論を得てまいりましたし、いわゆる緊急事態条項についても議論をしてまいりました。
 そして、前回までは、国民投票法をめぐる課題についての議論を行ってまいりました。その中で、多くの委員が指摘をされました、テレビやラジオだけではなくインターネット広告についても対応を考えるべきという点は、非常に重要であります。
 デジタル化の進展によって、変化の大きいネット広告の現状を考えると、我が党の北側委員からも御発言がありましたとおり、まずは、広告の出し手側である政党側の自主的な規制、そして事業者側の自主的な取組を進めていくことが妥当と考えます。
 そして、この問題は、単に国民投票法のCM規制だけの問題にとどまらず、そもそもインターネットやSNS、ネットを使った政治広告などが世論形成に与える影響をどう考えるかという、より幅広い視点から考える必要があると考えます。
 既に多くの委員の方が指摘をされたとおり、インターネットやSNSの世界は、いわゆるエコーチェンバーやフィルターバブルなどの技術的な特性によって、意図的に流されたフェイクニュースなどの偽情報についても拡散をされていく傾向にあり、アメリカや欧州では、既にこうしたフェイクニュースが拡散をするということが社会問題となっております。
 これに対する諸外国の対応は、それぞれ異なっております。
 アメリカについては、伝統的に表現の自由を手厚く保障する立場から、プラットフォーム事業者の自主的な取組を求めていく立場であります。二〇一九年には、下院のペロシ議長のAIを活用した高度な画像加工技術を用いた偽動画、ディープフェイク動画が拡散したことを受けまして、こうした問題についても対応を議論されておられます。
 他方、EUでは、ロシアによるフェイクニュースの拡散の問題を受け、健全な言論空間や情報環境を構築するため、欧州委員会が、人々が偽情報その他の有害な情報から守られるようなオンライン環境を創造することに責任を持たなければならないとされております。プラットフォーマーに対して偽情報に関する行動規範への署名を求めるとともに、一昨年の十二月には、全てのプラットフォーマーに対して違法コンテンツの流通に関する責任を規定したデジタル・サービス・アクトを取りまとめ、プラットフォーマーに対する規制を強めようとしています。
 こうした状況の中で、我が国はフェイクニュースに対していかなるスタンスを持って対応していくのかを考えていかなければなりません。
 現在、総務省では、プラットフォームサービスに関する研究会が開催をされ、報告書を取りまとめているところであります。その中では、偽情報に関する今後の取組の方向性として、十の方向性が示されております。
 例えば、我が国における偽情報への対応の在り方の基本的方向性として、まずは民間部門における事業者の自主的な取組を基本とした対策、例えば、プラットフォーム事業者による透明性やアカウンタビリティーの確保を進めるとともに、総務省においてモニタリングと検証、評価を行っていくこととされています。
 また、プラットフォームサービスに関しては、利用者の情報が大量に集められ、分析、利用されていることについて、通信の秘密やプライバシー権とサービスの利便性とのバランスをどう取っていくべきかについても論点になっております。
 今日は、時間の関係上、詳しくは述べませんが、諸外国では、本人が意図しない情報の取扱いや、本人の合理的な期待を超えた情報の取扱いをしようとする際には本人の同意を求めることなど、規制が強化されつつある状況も参考にしつつ、我が国においても利用者情報の取扱いについて議論をしていく必要があります。
 本審査会においても、こうした点についても更なる議論を進めていくことも期待をし、私の意見とさせていただきます。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 中野洋昌

speaker_id: 33180

日付: 2022-05-12

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会