上田英俊の発言 (厚生労働委員会)
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○上田委員 おはようございます。自由民主党、上田英俊でございます。
本日は、厚生労働委員会で参考人質疑に立たせていただきます、質問の機会をいただきました。本当に感謝申し上げたいというふうに思っております。
また、今ほど参考人の先生方から雇用保険法等改正に対する参考人としての御意見を拝聴させていただきました。大変それぞれ貴重な御意見ということで、改めて感謝申し上げたいというふうに思います。
今日は、時間が限られておりますので、平田参考人に限って質問させていただきたいというふうに思います。
さて、労働条件の最低基準を示す法律が労働基準法であります。労働基準法の四十一条には労働時間の適用除外が述べられております。四十一条は三項から構成されておりまして、第二項には、管理監督者、機密の事務を取り扱う者についてはこれは適用除外というふうに示されております。
かつて、残念なことでありますけれども、名ばかり管理職という手法が横行いたしました。人手不足であるとか、経費削減を狙っている使用者の方々が、この労働基準法四十一条をあえて都合よく解釈して、実質的な労働者を、権限や部下がいない労働者であるにもかかわらず管理職に仕立て上げて搾取する手法が名ばかり管理職であります。
私は、昨年九月まで県議会議員を務めておりました。六期二十二年間務めさせていただいております。その中で、雇用であるとか年金であるとか医療等の社会保障政策といったものに大変強い問題意識を持ちました。数多くの方々から、自分の働き方はどうなっていくんだろうか、自分の年金は大丈夫なんだろうかという大変強い相談がたくさんありました。
詳しいだけではなくて、やはりしっかりとした背骨を持たなければならないという思いで、一念発起して、在職中に社会保険労務士の資格を取得いたしました。とはいっても、三回滑って四回目でようやく合格したということでありますので、余り自慢できるものではないと思っておりますけれども、また、実務も経験しておるわけではありませんので、自虐的な意味を込めて、名ばかり社労士というふうに言っております。
さて、いろいろな方々の話を聞いている中で、よく言われることが、皆さん方、どんな社会を望みますかといった場合に必ず出てくるキーワードというのが、安全、安心な社会を望みますというふうに言われます。
私は、安全、安心のスタートラインというのは、安定した雇用から始まるというふうに思います。安定した雇用から安定した収入を得ることができる。安定した収入があるからこそ、結婚であるとか、子育てであるとか、家族を養うことができるというふうに思います。家族、家庭が円満であるから、地域社会の様々な行事や活動に飛び込んでいくことができる、積極的に関わっていくことができるということであります。地域社会が目に見えない形のセーフティーネットといった役割を果たしているというふうにも認識をするものであります。
安定した雇用というのは一体どういうものかと私なりに整理をしてみますと、先般、予算委員会の分科会で厚生労働省の方から話を聞きますと、労働法的な定義はなかなか難しいということでありましたけれども、私は、安定した雇用というのは、期間の定めのない、フルタイムである、直接雇用である、そして労働・社会保険が完備したものであるというふうに私自身は位置づけております。
さて、昭和の終わりから今日に至るまで、失われた二十年、三十年といった言葉がはびこって、バブル経済の崩壊から今日に至るまで、非常に残念なことに、非正規雇用と言われている方々がどんどんどんどん増加している、雇用が流動化しているというふうにも言われています。
昭和六十年に労働者派遣法が制定されて、派遣という働き方が合法化されたわけであります。順次対象業務が拡大されたり、ポジティブリストからネガティブリストに移行するとか、あるいは、製造業の現場にまでも労働者派遣といったものが解禁されたわけであります。
私は派遣という働き方を否定するものではもちろんありません。派遣という働き方を積極的に選択される方がおられるというふうにも認識をしております。
しかしながら、本人が望まない形で非正規雇用という場にとどまっている、とどまらざるを得ないというのであるならば、やはりこれは政治や行政の出番なんだろうというふうに思います。政治が、行政が完全雇用の達成に向けて努力することが求められているというふうに考えます。
その証左として、証拠として、労働保険において、これは雇用保険と労働者災害補償保険法、二つがありますけれども、両方とも国が保険者であります。一方で、労災保険においては、事業に関する費用というものは、これは国庫補助という形になっています。その一方で、雇用保険においては、失業等給付等に要する費用は、これは国庫負担という形であります。国の責任といったものが強く求められている、訴えられているんだろうというふうに思います。
そこで、平田参考人にお尋ねしたいと思います。
先ほども話がございましたけれども、雇用保険財政が危機に瀕したきっかけというのは、コロナ禍に対応した雇用調整助成金の拡充であったというふうに言っておられました。結果として、雇用調整助成金は功を奏して、日本の失業率というものをどんどんどんどん低く止めることができた、また企業の倒産も防いだというふうに考えます。
しかしながら、参考人の発言にもありましたけれども、コロナ禍において、雇用調整助成金の本来の役割である急激な景気変動に対する一時的な雇用の維持、これは雇用調整助成金の本来の役割でありますけれども、今回のコロナ禍というのはその範疇を大きく超えている。従来の運用の仕方をしているならば失業給付といった形に移行していたであろう部分までもカバーをして、結果として国庫の負担を実質的に軽減されたという見方もできるんだろうというふうに思います。
そこで、平田参考人が言っておられましたけれども、今後、雇調金として支出されたからという理由で全額事業主のみの負担とするということは適切ではないというふうに述べておられましたけれども、具体的にどのような処方箋があるのかというものを、見解をお伺いしたいというふうに思います。