馬場伸幸の発言 (本会議)

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○馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。
 私は、我が党を代表して質問いたします。(拍手)
 みずのえのとらの令和四年を迎えました。
 みずのえのとらは、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力にあふれ、華々しく生まれる年になると言い伝えられています。
 中国の武漢を発生源とする新型コロナウイルスの感染者が日本国内で初めて確認されたのは、二年前の一月十五日でした。コロナとの戦いは三年目に入りましたが、国民の皆様とともに戦い抜き、今年こそ、明日への確たる光を見出してまいりたいと存じます。
 コロナとの戦いは、年明けからオミクロン株が急拡大し、いわゆる第六波が到来しています。我が党は、去る十三日、新型コロナ対策の提言第十弾を後藤厚生労働大臣に提出いたしました。
 この二年間のコロナ対策についての検証と総括を行わないまま漫然と同じような対策や措置を継続することは、国民に大きな損失を与えかねないことを私たち国会議員はしっかりと認識すべきであります。
 果たして、飲食店等の営業時間短縮や利用人数制限、都道府県をまたぐ人流の抑制などの対策にどれだけの感染拡大防止効果があったのでしょうか。このままでは、自粛疲れの国民や、場当たり的な施策で影響を受ける事業者などの理解、協力を得ることも難しくなります。
 総理にお尋ねします。
 感染の第五波までに政府が施した様々な対策について、新型コロナ分科会等の専門家による検証と総括を行い、国民に分かりやすく説明すべきと考えますが、いかがですか。
 人流抑制と感染拡大との相関に疑義を呈する見解が相当数の専門家から出てきています。飲食店等に対する営業時間短縮命令に係る違反に罰則まで科される改正後の新型インフル等特措法の下では、科学的なデータ、エビデンスに基づいて対策を講ずることが政府の義務であると私たちは考えています。見解をお示しください。
 政府は、オミクロン株の重症化率の低さから、無症状者、軽症者については、原則、在宅、宿泊療養主体に切り替え、濃厚接触者の宿泊施設等での待機期間も縮小するなど、柔軟な対応を打ち出しました。
 感染症法上、新型コロナ感染症を結核などと同じ二類相当に位置づけたまま医療提供体制を維持しようとすると、どうしてもこうした取組が必要となることは、私たちも理解をしています。
 しかし、新型コロナ感染症を二類相当に位置づけたままでは、瞬く間に保健所の機能がパンクし、家族や周囲への感染を防ぎたい患者が医療機関で医療を受ける権利を阻害する事態になることにも留意が必要です。
 総理に質問します。
 医療を始めとする社会インフラや経済活動を止めない体制を構築するためにも、また患者の医療を受ける権利を保障する観点からも、感染症法上の五類あるいは五類相当に引き下げるべきではないでしょうか。総理の見解を求めます。
 私たちは、コロナを軽視しているわけではありません。保健所による徹底管理や隔離などの公衆衛生中心の戦略から、早期発見、早期治療によって重症者を最少化するために、全ての人がスムーズに医療にアクセスできる医療中心の戦略に移行するためです。
 五歳から十一歳の子供へのワクチン接種が二月にも始まります。コロナワクチンは予防接種法上の臨時接種の特例と定められていますが、この特例によれば、接種対象者は、原則、接種を受ける努力義務の規定が適用されます。
 総理に伺います。
 五歳から十一歳の子供のワクチン接種については、従来の臨時接種の特例を維持しつつも、妊娠中の方々への対応と同様、努力義務規定の適用を除外すべきだと考えますが、いかがですか。また、ワクチン接種を希望しない子供と保護者に対しては、差別など特別扱いされないよう、十分な配慮が必要です。見解をお示しください。
 総理が掲げる新しい資本主義は、なおもかすみに包まれたまま、その姿を現そうとしません。
 言葉遊びはもう結構です。奇をてらったレトリックを弄して、停滞する日本経済をよみがえらせる新機軸であるかのように取り繕う暇があるなら、真に成長の原動力となる規制改革、構造改革に本腰を入れ、経済を成長軌道に乗せるための改革に注力されてはいかがでしょうか。
 総理は、施政方針演説のおよそ四分の一を新しい資本主義と題する章に割きましたが、既存施策のオンパレードにすぎません。その章立ての最後には、何と、「今春、新しい資本主義のグランドデザインと、実行計画を取りまとめます。」と、総理が金看板に据える政策にいまだ全体像さえ存在しないことを自ら吐露されたのです。
 総理に伺います。
 グランドデザインもないまま、新しい資本主義という壮大なテーマを政権の柱に据えたのですか。実行計画は何年ぐらいのスパンの計画となるのでしょうか。既存施策を再構成して作文する以外に、本質的な新施策はあるのですか。あるならば、片りんだけでも御紹介ください。
 総理は、市場に任せれば全てがうまくいくという新自由主義的な考え方が様々な弊害を生んだと指摘されていますが、私たちは、そのような極端な考え方をついぞ聞いたことがありません。どこの誰が、いつ、そうした考え方を表明し、かつ実行してきたのでしょうか。具体的に御紹介ください。
 失われた三十年を乗り越え、格差社会を打破し、経済成長を取り戻さなければ日本の未来はありません。そこで、日本維新の会は、税制、社会保障制度、労働市場を三位一体で改革し、可処分所得の増加を目指す、日本大改革プランを打ち出しました。
 大改革プランの肝は、チャレンジのためのセーフティーネットとして、ベーシックインカム、つまり最低所得保障制度を導入するとともに、高等教育を含めた教育の無償化を実現することにより、人生設計に合わせて挑戦を続けられることにあります。
 総理に質問します。
 政府・与党の新しい資本主義というプランAに対し、私たちの日本大改革プランはプランBです。どちらのプランが成長を生み、その果実として、三十年も横ばいが続く国民の賃金を押し上げ、可処分所得を増やすことができるのか、四つに組んで日本の未来をかけて競い合うと約束してください。来る夏の参議院選挙で、国民の審判を仰ごうではありませんか。
 私たちは、現段階の岸田政権の賃上げ政策はつけ焼き刃だとみなしています。賃上げは、本来、企業同士の市場競争の結果として実現されるものです。賃上げのためには、人材の流動化を阻んでいる規制の見直しに真っ先に取り組むべきですが、岸田政権は、それを放置し、優遇税制や補助金という小手先の手法に終始しています。
 総理に質問します。
 労働市場、労働法制の抜本的な改革をなおざりにしたまま、成長による十分な賃上げを果たせるとお考えでしょうか。デジタルやグリーンといった世界的な大競争を勝ち抜くためには、昭和の時代の規制構造や労働市場の抜本改革に踏み込んだ政策パッケージが必要と考えますが、総理の見解を求めます。
 経済社会の仕組みをデジタル時代に合ったものに再構築していくことは、日本再生の必要条件です。
 日本維新の会は、一昨年六月、自民党、公明党とともに三党で緊急時給付迅速化法案を立案するとともに、昨年春に成立したデジタル社会形成基本法には、与党と調整をし、国と自治体の役割の三本柱の一つとして、公正な給付と負担の確保を追記しました。法律に責任を有するという意味で、日本維新の会は、デジタル分野の与党であるとの自負を持って、その執行を監視するとともに、政府の背中を押してまいりたいと存じます。
 総理に質問をいたします。
 政府は、昨年末に閣議決定したデジタル社会実現に向けた重点計画で、令和七年度までにマイナンバーの用途を広げるとしましたが、今国会でのマイナンバー法改正案の提出を見送った理由は何ですか。国民の利便性向上及び行政の効率化については様々な取組が位置づけられていますが、公正な給付と負担の確保についてはほとんど記載がありません。なぜですか。お答えください。
 日本維新の会は、マイナンバー法を改正して使途を拡大し、マイナンバーをフル活用することを訴えています。マイナンバーと全ての預貯金口座のひもづけを義務化することで、収入と資産を正確に捕捉し、公正な給付と負担の確保と社会保障の抜本改革の基盤とするとともに、戸籍から不動産登記、外国人在留管理までをひもづけし、ワンストップサービスの拡張や有事の際の給付金の速やかな支給など、透明で公正公平、迅速な行政施策の実施に資すると確信しているからです。
 公正な給付と負担を確保していく上で、全預貯金口座とマイナンバーのひもづけ義務化を急ぐべきだと考えますが、見解を求めます。欧米では当然となっているこの義務化が日本では遅々として進まないのはなぜなのか、認識をお示しください。
 世界はエネルギー転換を通じた産業革命の真っただ中にあり、主要国は、膨大なコストと労力を投入して脱炭素戦略を進めています。しかし、岸田政権の対応を見ていると、日本が世界をリードしていくだけの確固たる戦略があるのか、疑問を抱かざるを得ません。
 総理に伺います。
 菅前総理は一昨年暮れにグリーン成長戦略を発表しましたが、岸田政権が策定するというクリーンエネルギー戦略とは、具体的に何がどのように違うのでしょうか。
 自民党政権では、総理が交代するたびに、新しい戦略の検討を指示し、中身が変わらない、看板だけを差し替えた新戦略がまとまったと思ったら、総理が交代し、また振出しに戻るという不思議な作業が繰り返されてきました。
 菅政権下のグリーン成長戦略は生きているのですか。そうであれば、新しくまとめるクリーンエネルギー戦略との関係を国民に分かるように御説明ください。
 現政権の最大の問題点は、脱炭素化へのアプローチの方法がいまだに定まっていないことです。
 総理に質問します。
 カーボンプライシングについて、政府のアプローチ方針が定まらないのはなぜですか。一昨日の有識者懇談会でカーボンプライシングの検討を指示したと報じられていますが、価格アプローチと数量アプローチのいずれを取るのかといった大きな方針さえ示されずに、有識者に丸投げしているのですか。カーボンプライシングに係る政府方針はいつまでに決めるのですか。お答えください。
 温暖化対策をめぐっては、二酸化炭素の封じ込めばかりに力点が置かれていますが、世界では、水素細菌のように、二酸化炭素をたんぱく質や化学品を生み出す資源にしようとするバイオ研究開発も活発になってきています。実用化されれば新たな産業を生み出し、経済成長に資すると考えます。こうした動向も踏まえながら、戦略的なカーボン戦略を立てていくことが大事であると指摘しておきたいと思います。
 世界各国が戦略的物資の確保や重要技術の獲得にしのぎを削る中、日本もようやく経済安全保障法制の整備に着手することになりました。こうした取組が中国を最大の標的としていることは周知の事実ですが、日本政府が中国を名指しすることを避けるため、経済安保の概念や規制ルールが曖昧となることを懸念する声が広がっています。
 総理に質問いたします。
 経済安保を名目に、法律が恣意的に運用され、非効率な産業政策や保護貿易が経済全体をゆがめることは避けなければなりません。安全保障の確保と自由な経済活動の双方をどのようにバランスを取って担保していく考えですか。
 経済安保法制と併せ、日本の弱点とされてきた政府の情報収集、分析、管理の体制をどのように構築、強化していく方針ですか。菅前総理が在任中の昨年二月、必要だと国会で答弁されたスパイ防止法の制定に対する見解もお示しください。
 法案には、安保関連情報に対する官民のアクセスを限定するセキュリティークリアランスや、人権侵害や強制労働が疑われる製品への対応が盛り込まれていないと承知していますが、なぜですか。今後、導入を検討していくお考えはあるでしょうか。
 政府が子供関連政策の司令塔に据えるこども家庭庁の創設に向けた基本方針が打ち出されました。令和五年度に内閣府の外局に設け、専任閣僚を置くとされています。
 しかしながら、縦割り行政の弊害解消が目的だったはずですが、厚生労働省、文部科学省、内閣府の関連部署の完全統合は果たせず、看板だけの中途半端な組織となり、幼保一元化も見送られました。
 総理に伺います。
 子供関連政策については教育省が所管するのが世界の潮流です。
 日本維新の会は、教育政策を担っている文科省に、厚生労働省及び内閣府の子供政策関連部局を統合し、子供省として再編する構想を独自の対案として提出いたします。閣法の国会提出に合わせて日本維新の会として議員立法を提出しますので、正々堂々と論戦に応じていただきたいと思います。総理の受け止めと決意のほどをお聞かせください。
 覇権主義国と化した中国が、力による台湾統一への野心をあらわにしています。もはや台湾有事はいつ起きるのかという次元に移っていると見られています。
 台湾有事は、日本有事、すなわち日米同盟の有事に直結します。
 昨年四月の日米首脳の共同表明に「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調する」と半世紀ぶりに明記され、以後、日米間では、直近の一月七日の2プラス2始め、同盟の抑止力と対処力を強化していく意思が繰り返し共有されてきました。欧州諸国等をも含めた民主主義陣営にとって、台湾有事への対処は焦眉の急です。
 しかし、総理の施政方針演説には、台湾の文字が一切抜け落ちていました。昨年秋の所信表明演説もしかりです。日本の平和と安定への深刻な影響を想起される台湾海峡の危機について語らず、素通りする意図が理解できません。
 総理に伺います。
 国会での総理の政権運営における重要な意見表明の場である施政方針演説で、なぜ台湾に関して直接的に全く言及されないのですか。中国への配慮でしょうか。お答えください。
 さきの日米2プラス2の共同表明では、地域の安定確保のために、自由や民主主義、人権などの価値を共有する全ての主体と協力することが確認されました。無論、中国の動きを念頭に置いたものであります。
 総理に質問します。
 協力し得る全ての主体の対象には、当然、台湾が含まれると解釈してよろしいですか。そうであるならば、台湾とも、対中国で共同対処する道を公式に模索していくべきだと考えますが、見解を求めます。
 過日、中国軍機の西太平洋への進出が活発化していた二〇一九年の二月、台湾当局が中国軍機の飛行情報を即時に交換する体制の構築を日本政府に要請したところ、日本側が拒否したとの報道がありました。台湾当局が日本に公式な防衛協力を要請していたとされる経緯が明らかになるのは初めてですが、事実関係と今後の日台間の防衛協力の在り方について、総理の見解をお示しください。
 台湾有事に備え、約二万五千人とされる台湾在留邦人のほか、沖縄本島、先島諸島などの数十万単位の住民の退避について、政府として具体的に検討を進められていてしかるべきだと考えますが、状況をお答えください。
 中国や北朝鮮、ロシアが極超音速兵器や変則軌道の弾道ミサイルの開発を進めています。実戦配備されれば、日本はミサイル防衛による迎撃だけでは対処ができなくなります。
 そのため、いわゆる敵基地攻撃能力、日本維新の会は領域内阻止能力と表現していますが、その保有は不可欠と考えます。さきの日米2プラス2でも日本側が検討の方針を伝えましたが、領域内阻止能力の保有は、米軍が攻撃の矛、自衛隊が防衛の盾を担ってきた日米の役割分担を見直すことになります。
 中国が昨年八月に実施した極超音速兵器の発射実験において、当初は標的から約四十キロ離れた地点に着弾したとされていましたが、実際には標的に極めて近い地点に着弾したと日米両政府が分析していたことが、我が党が独自に得た情報で分かりました。日米は中国の脅威に対する危機感を一層強めたと聞いています。
 総理に伺います。
 この事実関係について把握をされていますか。これによって中国はアメリカに対してピンポイントで核の脅しを行うことができ、アメリカの核の抑止力の信用性を傷つけかねないと考えますが、どのように認識されていますか。
 中国政府による新疆ウイグル自治区などの苛烈な人権侵害を非難する国会決議の採決が、昨年の通常国会に続き、暮れの臨時国会でも見送られました。
 与党内の調整により、当初から中国の国名が外されていましたが、臨時国会の最中に、人権侵害が人権状況に修正され、非難決議案から非難の二文字も削除されました。対中非難に値しない骨抜きの国会決議案であるのに、自民党の幹部は、タイミングの問題だと意味不明な理由を挙げ、臨時国会での採決を認めなかったようです。
 自公執行部の対応は中国政府におもねるもので、言語道断です。自公幹部は、塗炭の苦しみにあえぎ、命からがら亡命したウイグル人ら弾圧の被害者から直接話を聞いたらどうでしょうか。
 日本の国会が深刻な人権侵害に抗議、非難の声が上げられないとは、恥ずかしい限りです。北朝鮮による日本人拉致問題について、どのような顔で国際社会に協力を求めていくのでしょうか。
 総理に質問いたします。
 与党のお粗末な対応により国会で人権問題をめぐる対中非難決議が採択されない状況を、どのように受け止めていますか。自民党総裁として、一日も早い採決に向けて指導力を発揮するお考えはないでしょうか。人権問題担当の補佐官ポストを設けても、やることをやらなければ意味がありません。明快な答弁を求めます。
 今年は、平成十四年の日朝首脳会談で北朝鮮が日本人を拉致した事実を認め、五人の拉致被害者が帰国してから二十年の節目です。この間、拉致問題は一ミリも前に進まず、昨年暮れには、拉致被害者家族会の前代表だった飯塚繁雄さんが、北朝鮮にとらわれる妹の田口八重子さんとの再会を果たせずに亡くなりました。八十三歳でした。飯塚さんの無念たるや、察するに余りあります。
 総理に伺います。
 工場で物づくりに携わってきた飯塚さんは、政府に、工程表を示すよう訴え続けてきました。どのように被害者を奪還するのか、具体的な道筋を示してほしいということです。亡き飯塚さんの思いに、総理はどのように行動で示すお考えでしょうか。
 横田めぐみさんら拉致被害者とその家族の苦悩の闘いを描いた映画「めぐみへの誓い」が昨年公開され、各地で上映され続けています。平成二十六年から政府主催により全国各地で上演されてきた舞台劇が映画化されたものであります。
 拉致問題に取り組む有志の方々が、世界の人々に拉致事件の実態を知ってもらおうと、この映画の海外上映に力を尽くされ、これまでに韓国で実現しました。現在、アメリカとドイツでの上映を目指し、英語とドイツ語の字幕版を完成させるなど、骨を折られておられます。
 昨年九月、ミュンヘン在住二十年の日本人の方が、多くのドイツ国民に見ていただきたいと、映画イベントでの上映や日本人学校等の施設使用などをめぐって、在ミュンヘン総領事館に協力を要請しました。ところが、総領事館サイドは返事すらせず、全く取り合ってくれなかったそうです。
 助成金等の予算を求めておられるのではありません。政府の名義後援といった後押しが欲しいのです。全国では、大阪府議会、大阪市会を発火点として、拉致問題啓発活動推進の決議を採択する動きが広がっていますが、現在の政府の対応では、最重要課題という言葉がむなしく響きます。
 総理に伺います。
 映画「めぐみへの誓い」を御覧になられましたか。視聴されたなら、率直な感想をお聞かせください。
 拉致問題解決に向けた国際世論を高めていくために、政府はこうした海外在住の民間の方々の活動を支援していくことも重要ではないでしょうか。なぜ、在ミュンヘン総領事館のような冷淡な対応が放置されているのですか。政府として協力できない理由があるのですか。見解を求めます。
 日本国憲法は、今年五月、施行七十五年を迎えますが、今国会は憲法改正に向けた議論が軌道に乗るか否かの重大な試金石になると考えます。衆参両院の憲法審査会を少なくとも毎週定例日に開き、憲法の中身の議論を滞りなく進めていくことが不可欠であります。
 日本維新の会は、平成二十八年に、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所設置の三項目から成る憲法改正原案を取りまとめ、公表しています。しかし、自民党が素案として示している緊急事態条項創設や九条改正についても、これから党内議論を進めてまいります。
 総理にお伺いをいたします。
 昨年の自民党総裁選の際に公言された、総裁任期中に憲法改正を実現するとの約束は、今も揺るぎませんか。安倍元総理が、在任中、二〇二〇年までの施行という期限を示して国民的な憲法論議を促したように、岸田総理も、例えば夏の参議院選挙に合わせて国民投票を実施するといった具体的スケジュールを明示し、憲法審での精力的な議論をリードしていくべきだと考えますが、党総裁としての見解を求めます。
 日本維新の会は、結党以来、身を切る改革を実践してきました。
 その立場から、国会議員に一人月額百万円が支給される文書通信交通滞在費の抜本改革が、昨年末の臨時国会で、自民党と立憲民主党の事実上の談合により先送りされたことは残念でなりません。
 自民党の姿勢も問題ですが、立憲民主党に至っては、さきの臨時国会で歳費法改正案を共同提出した我が党と国民民主党に遅れまいと同趣旨の法案を提出しながら、党内がまとまっていないとして、日本維新の会が実践している領収書の自主的公開には頬かぶりを決め込んでいます。
 自民党総裁たる総理にお尋ねします。
 さきの臨時国会で、総理は、国会議員が真摯な議論を通じて合意を得る努力を重ねていくべきだとし、自身も合意に従い対応すると答弁されましたが、逆に言えば、法改正が実現するまでは領収書を公開することはしないという拒否宣言とも受け取れます。政権党のトップとして、国会議員の範を示す考えはありませんか。国会が決めることなどという逃げ口上でなく、政治家としての真摯な答弁を求めます。
 日本維新の会は、かねて、衆参両院に設置されている特別委員会の統廃合を訴えてきましたが、延々と先送りをされてきました。
 特別委員会の大半は、開催実績が極めて低調で、存在意義が乏しい幽霊委員会なのに、会期中、委員長には、土日も含めて一日六千円の手当が支給され、専用の公用車も割り当てられるという特権を死守することが目的化しています。国民の皆さんにはさんざん痛みを強いながら、自分たちの処遇に関わることは聖域化する。どこまで国民を愚弄すれば気が済むのですか。
 我が党は、十七日、衆参両院の常任委員長、特別委員長の特権の一部である手当支給を廃止するための法案を衆議院に提出しました。
 自民党総裁たる総理に質問をいたします。
 国会の特別委員会の在り方や委員長に対する特権について、どのように認識されていますか。現状にメスを入れるべきだというお考えはありますか。我が党が提出した委員長手当廃止法案に賛同していただけませんか。逃げることなく、真摯にお答えください。
 立憲民主党が、令和二年三月から約半年間にわたり、公共のメディアを標榜するネットメディア、チューズ・ライフ・プロジェクトに対し、番組制作費としておよそ千五百万円もの資金をひそかに提供していたことが発覚しました。
 公党が、特定メディアへの資金提供を通じ、自分たちに有利な世論誘導を企図していたという疑念は拭えず、政治報道に係る、極めて深刻かつ重大な問題です。立憲民主党は、違法性がなく、番組内容に影響を与える意図もなかったと説明していますが、報道の自由をお金で買ったも同然です。
 枝野代表時代に当時の福山幹事長の判断で行った問題だとして、泉健太代表は、我関せずのようです。しかし、福山幹事長時代には、市民運動に従事していた学生団体、SEALDsの元メンバーら活動家の企業に対しても、税金や寄附金を原資とする党の政治資金から億単位の資金が流れていた疑惑も表面化しています。立憲民主党には、詳細な調査の公表を強く求めます。
 総理に伺います。
 今回のような、公党による特定メディアへの資金提供問題について、自民党総裁としてどのように受け止めていますか。見解をお示しください。
 二〇二五年に開催される大阪・関西万博は、世界がコロナ禍を乗り越え、新しい時代を展望するとともに、日本の魅力を世界に発信する絶好の機会です。大阪、関西のみならず、全国各地を訪れる観光客が増え、地域経済を活性化させる起爆剤となり、日本経済の成長に資することを期待しています。
 日本維新の会は、地元自治体や経済界などと手を携え、大阪・関西万博の成功に向けて全力で取り組んでいくことをお誓いし、質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇〕

発言情報

speech_id: 120805254X00320220120_003

発言者: 馬場伸幸

speaker_id: 30654

日付: 2022-01-20

院: 衆議院

会議名: 本会議