稲津久の発言 (本会議)

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○稲津久君 公明党の稲津久です。
 ただいま議題となりました令和四年度予算案につきまして、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 初めに、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に哀悼の誠をささげますとともに、現在治療中の皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
 以下、主な賛成理由を申し述べます。
 第一に、感染拡大防止に万全を期し、国民の命と暮らしを守り抜く予算となっている点であります。
 令和三年度補正予算によって、既に、三回目のワクチン接種や飲み薬の確保、感染急拡大時も対応可能な医療提供体制の再構築に向けた取組が着々と進んでおります。
 その上で、本予算案において、新たな変異株等による予期せぬ状況変化に機動的に対応できるよう、五兆円の新型コロナウイルス感染症対策予備費を確保して万全を期しており、雇用調整助成金や休業支援金、産業雇用安定助成金等による雇用の下支え、バスやデマンドタクシーなど地域の暮らしに不可欠な交通サービスの維持、活性化を支援するなど、コロナ禍から国民の命と暮らしを守り抜くものとなっております。
 第二に、コロナ後の経済再生の道筋を確かなものとするべく、新しい成長と分配の好循環を実現する予算となっている点です。
 まず、事業者がコロナ禍の克服へ前向きに取り組めるよう、四月以降も、日本政策金融公庫による新型コロナウイルス感染症特別貸付けを始め、DX等の新規設備投資や事業再構築といった前向きな取組に対する低利な融資制度を実施するとともに、資本性劣後ローンの活用といった柔軟な対応を継続することにし、事業再生や事業承継支援も強化しております。
 我が国の新しい成長に向け、その源泉となる科学技術振興費に、過去最高となる約一・四兆円が計上されています。未来社会実現の鍵となるAI、光・量子技術、先端半導体など重点分野の研究開発を戦略的に推進するとともに、研究力の向上に向けて、公明党が求めてきた博士課程学生に対する経済的支援やキャリアパス整備が盛り込まれたほか、財政投融資四・九兆円を投じて十兆円規模の大学ファンドが実現します。さらに、イノベーションの担い手となる研究開発型スタートアップ企業に対する支援を強化する点に大いに期待します。
 そして、成長戦略の柱となるグリーンとデジタルに大胆な投資をしています。
 グリーンについては、二〇五〇年カーボンニュートラル目標の達成に向け、工場等における省エネ設備への支援、クリーンエネルギー自動車や太陽光発電の導入支援、再生可能エネルギーの主力電源化や、カーボンリサイクル技術の開発、実用化に向けた研究開発等を推進することとしています。
 デジタルについては、デジタル田園都市国家構想の実現に向けて、光ファイバーや5G基地局など、地方のデジタル基盤整備を進めるとともに、地方創生推進交付金一千億円を確保し、自治体を支援することとしています。
 また、昨年発足したデジタル庁を中心とした情報システムネットワークの整備に四千六百億円、デジタル行政のインフラとなるマイナンバーカードを来年度末までにほぼ全国民に普及する取組に約一千億円を計上したほか、公明党が誰一人取り残さないデジタル化を求めてきた、デジタル活用支援員による講習会の全国的な実施が盛り込まれるなど、行政のデジタル化を一層加速化することとしています。
 その上で、成長の果実を労働者に分配してこそ次なる成長につながるとの考えの下、人への投資に重点が置かれている点を大いに評価いたします。
 まず、賃上げについては、民間部門に先んじて、看護、介護、保育、幼児教育などの公的部門で働く方々の賃金を恒久的に三%引き上げることとしています。中小事業者に対しては、最低賃金の引上げを支援する業務改善助成金による財政支援を講ずるとともに、労務費の上昇や原油、原材料価格の高騰等によるコスト増をきちんと価格に転嫁できる環境を整備するため、下請Gメンの倍増による取締りの強化やパートナーシップ構築宣言企業の拡大など、下請取引の適正化対策を強力に推進することとしています。
 さらに、人への投資については、三年間で四千億円を投じるとした上で、来年度は一千十九億円を計上し、デジタルなど成長分野を支える人材育成のための教育訓練や、非正規労働者の正社員化といったキャリアアップのための訓練等を実施することとしています。これは、まさに、我が党の公約である女性デジタル人材十万人プランの実現につながるものであり、コロナ禍で影響を受けた女性が、教育訓練を受講し、デジタル分野で活躍することで、より高収入を得る機会を獲得できるものとして期待がされます。
 こうした分配戦略が、男女の賃金格差を是正し、家計の所得水準を向上させ、消費や投資の拡大につながり、また次の成長に連動する、まさに成長と分配の好循環の実現の鍵となります。
 第三に、子育て、教育支援が一層充実する点であります。
 幼児教育、保育の無償化、私立高校授業料の実質無償化、高等教育の無償化のいわゆる三つの無償化は、来年度も着実に実施することとしています。
 これに加えて、公明党の長年の主張が実り、いよいよ来年度から不妊治療の保険適用が実現します。
 そのほか、未就学児の国民健康保険料の軽減、さらには、公明党が求めてきた、家事や家族の世話などを日常的に行っている子供たち、いわゆるヤングケアラーに対する支援体制強化事業や、子供食堂など民間団体と連携した支援対象児童等見守り強化事業、多様な困難を抱える女性に対する民間団体による支援強化推進事業を新たに盛り込んでおります。
 このほか、気候変動の影響で災害が激甚化、頻発化する中、防災・減災、国土強靱化関連予算として三・八兆円を計上し、五か年加速化対策の二年目として計上した令和三年度補正予算と併せて、ソフト対策の強化やインフラの老朽化対策等の取組が一層加速化されることが期待されます。
 また、第二期復興・創生期間の二年度目に当たり、必要とされる復興施策を着実に推進するため、五千七百九十億円を計上したほか、通学路における交通安全対策を計画的かつ集中的に支援するための個別補助事業の創設など、国民生活の安全、安心に関わる重要課題に取り組むこととしています。
 さらに、みどりの食料システム戦略を踏まえた持続可能な食料システムや、農林水産物、食品の輸出拡大、また、課題となっているウッドショック対策とともに、国産材の安定供給体制を構築することが盛り込まれています。
 以上、令和四年度予算案は、令和三年度補正予算と一体で編成する、いわゆる十六か月予算として、感染対策に万全を期し、国民の命と暮らしを守り抜くとともに、成長と分配の好循環を実現し、ポストコロナの新しい社会における、経済再生への確かな一歩を踏み出すための予算であります。
 本予算案の速やかな成立と迅速かつ着実な執行を強く求め、私の賛成討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

speech_id: 120805254X00620220222_011

発言者: 稲津久

speaker_id: 11884

日付: 2022-02-22

院: 衆議院

会議名: 本会議