大口善徳の発言 (本会議)

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○大口善徳君 ただいま議題となりました宅地造成等規制法の一部を改正する法律案について、公明党を代表し、質問いたします。(拍手)
 私の地元は静岡県であり、昨年七月三日に発生した静岡県熱海市の土石流災害では、多くの家屋が土石流にのみ込まれ、災害関連死一名を含む二十七名もの貴い命が奪われ、いまだ一名の方が行方不明になっています。誠に痛恨の極みであり、哀惜の念に堪えません。改めて、この災害でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 また、今月十六日の福島県沖を震源とする地震においてお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
 さて、熱海市の土石流災害は不適切に処理された盛土が原因との指摘もあり、また、盛土の崩落が被害の甚大化につながったとされています。県の調査検証委員会では、土石流の発生原因について調査、検証が進められており、本日、中間報告が出されると承知しています。
 近年、気候変動により、大雨、豪雨災害が激甚化、頻発化しており、こうした盛土による災害から国民の命を守るため、危険な盛土への対策を講ずることは我が国の喫緊の課題です。
 公明党は、発災後、令和三年七月一日からの大雨非常災害対策本部を設置し、速やかに被災地の声をお伺いし、提言を取りまとめ、盛土の総点検の実施や規制の見直しなど、原因究明と再発防止を全力で進めるよう政府に強く要請いたしました。
 その後、政府では、関係府省連絡会議や有識者による検討会を設置していただき、対策を真剣に、本格的に検討していただき、その中で、盛土の総点検など、公明党が要請してきた取組が具体化され、また、改正案においては、全国知事会等の要請に即し、全国一律の安全基準による盛土等の規制が盛り込まれました。
 このような経緯を踏まえ、以下、質問いたします。
 関係省庁において昨年から実施してきた盛土の総点検については、昨年末、暫定的に取りまとめられ、その後、年度内に点検をおおむね完了させるべく進められてきました。言うまでもなく、危険な盛土への対策に当たっては、既にある盛土について、その所在を把握し、安全性を確認することが重要です。
 そこで、まず盛土の総点検に関してお伺いします。
 盛土の問題については、地域により発生状況に差があるようにも見受けられますが、そうした状況を含め、総点検の結果についてお答えください。また、災害防止措置が不十分な盛土については今後どう対応していくのか、併せて国土交通大臣の答弁を求めます。
 次に、改正案では、土地の用途にかかわらず、危険な盛土等を全国一律の基準で包括的に規制することとされていますが、盛土の問題への対応策は、各種土地利用規制や廃棄物の処理など、広範な行政分野に及ぶものとなります。このため、効果的な規制を実施していく上では、行政の関係部局が連携しながら進めていくことが重要です。
 こうした観点から、改正案では、盛土等に伴う災害の防止に関する基本的な事項などについて、主務大臣が基本方針を新たに定めることとしています。
 この基本方針の下で都道府県等が規制を実施することになりますが、具体的にはこの方針でどのようなことを定めることにしているのか、国土交通大臣に伺います。
 次に、盛土規制を行う区域について質問します。
 改正案では、都道府県等が盛土等により人家等に被害を及ぼし得る区域を指定し、その区域内で規制を課することとなっています。一方で、条例により盛土規制を行っている自治体では、特に区域を指定していない場合が多いと承知しています。
 規制区域は基礎調査を実施した上で指定するものとされていますが、悲惨な災害を二度と起こさないように、住民の命を守るために十分な区域をカバーしていく必要があります。
 このような観点から見て、改正案における規制区域は具体的にどのような範囲とするのか、また、それは人命を守るために十分なものとなるのか、国土交通大臣の答弁を求めます。
 改正法により、規制区域内の新たな盛土等は許可の対象となり、規制が強化されますが、既存の危険な盛土に対して、法律に基づく対応を強化することも重要です。現在は、問題のある盛土が既存法令等の規制対象となる場合には命令等の処分を行うことができますが、規制対象とならない場合には行政指導のみとなり、実効性が乏しいと考えます。
 そこで、既存盛土の安全確保に関しては改正案によってどのような対応がなされるのか、国土交通大臣に伺います。
 また、規制区域の指定、基礎調査、許可制度の運用、検査の実施、監督処分など、実際の事務を担うのは自治体です。改正案では、都道府県や政令指定都市、中核市が施行権限を持つほか、その他の市町村も規制区域の指定の申出や災害防止に関する意見の申出など法の施行に関与でき、双方の連携協力が極めて重要でございます。
 一方で、自治体の中には専門職員の不足など体制面や財政面の課題を抱えているところが多いとも言われており、改正法の円滑な執行について懸念の声も聞かれます。改正案による規制の効果を上げていくためにも、国から自治体に対し、財政的、技術的支援が不可欠であると考えます。
 改正法の円滑な執行に向けて、自治体に対して国は具体的にどのような支援を行っていくのか、国土交通大臣の答弁を求めます。
 自治体の執行体制の強化と併せて、無許可の盛土など悪質な不法盛土については特に厳しく対処していく必要があります。改正案では罰則も大幅に強化されますが、不法盛土をしっかりと取り締まっていかなければ実効性を欠きます。
 悪質な盛土は地域住民の命を脅かしかねない問題であり、自治体の関係部局同士の連携のみならず、警察がこれらの部局と緊密に連携し、不法盛土の取締りに当たる必要もあるのではないでしょうか。関係府省連絡会議では警察庁が構成員となっており、警察としてもこの問題に主体的に取り組んでいく必要があると考えますが、国家公安委員長の見解を伺います。
 さらに、盛土について、その流れを遡れば、建設工事から発生する残土の問題にも触れなければなりません。
 残土の最終的行き先である盛土等の安全確保については、改正法により規制が強化されますが、それに加え、発生者側での残土の適正な取扱いを徹底させることも重要であります。このような建設残土の発生者側に対する取組は従来からも行われているものの、それで十分とは言えません。改正法と相まって一層の効果を上げていくため、その取組を強化すべきと考えます。
 この点について、具体的な取組強化の内容や、実際にどうやってその実効性を確保していくのか、国土交通大臣の答弁を求めます。
 熱海市で発生したような災害は、もう二度と引き起こしてはなりません。その決意を新たにし、そのためにも、今国会で速やかに本法案の審議が行われ、盛土の規制強化が実施されることを強く求め、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣斉藤鉄夫君登壇〕

発言情報

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発言者: 大口善徳

speaker_id: 10135

日付: 2022-03-29

院: 衆議院

会議名: 本会議