小野泰輔の発言 (本会議)

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○小野泰輔君 日本維新の会の小野泰輔です。(拍手)
 質疑に先立ち、ウクライナにおいて多くの子供たちを含めた無辜の市民を殺害する蛮行を続けているロシアを激しく非難するとともに、直ちに軍をウクライナ全土から撤退させ、即時停戦を行うことを強く求めます。
 それでは、会派を代表しまして、ただいま議題となりました法律案に対する質疑を行います。
 今回提出されているいわゆる省エネ法改正案に掲げられている需要サイドの非化石エネルギーへの転換は、脱炭素社会を実現するためには不可欠です。しかし、そのためには徹底した電化を行うことも必要となります。
 政府は、第六次エネルギー基本計画において、カーボンニュートラル実現に向けて、二〇三〇年度の総発電電力量を九千三百四十億キロワットアワーと見込んでいますが、これは二〇一九年度の一兆六百五十億キロワットアワーよりも少ない水準です。
 徹底した省エネを進めるという努力はもちろん行うべきですが、二〇三〇年代には、販売される新車を電気自動車にしていくことを各国政府や自動車メーカーが宣言しており、ガソリンや軽油で走っていた車の多くが電化することになりますが、このような総発電電力量の見積りで問題ないのでしょうか。経済産業大臣に伺います。
 また、従来の省エネ法では、使用の合理化、いわゆる省エネの対象として非化石エネルギーは含まれていませんでした。しかしながら、再生可能エネルギーのうち、太陽光発電などはかつてのような勢いでの拡大を期待できず、また、水素やアンモニアといった燃料資源も国内で十分に調達することが難しいため、非化石エネルギーの使用の合理化、つまり、非化石エネルギーを含めた省エネを今回の改正案で定めることとなっております。
 脱化石エネルギーは進めなくてはなりませんが、エネルギーの自給という観点からは大きな課題が残っているのではないでしょうか。非化石エネルギーにシフトする中で、現在のエネルギー自給率は僅か一二%と危機的な状況です。カーボンニュートラルの目標を意欲的に設定したのとは対照的に、中長期的なエネルギー自給率の向上の目標がおろそかになっているのではないでしょうか。
 どのように自給率改善を図っていくのか、具体的な目標数値も含め、経済産業大臣に伺います。
 カーボンニュートラル推進に向けて、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法の改正案では、JOGMECが新たに水素等の製造、貯蔵に係る資金の出資及び債務保証ができるようになります。
 水素やアンモニアは、燃焼させて燃料として使うときにはCO2を排出しないものの、石炭等の化石燃料から製造する場合にはCO2を排出してしまうため、再生可能エネルギーによる電気分解等、CO2を排出しない方法によって作られなければ、脱炭素エネルギーとはなりません。国内で水素、アンモニアを製造するだけの膨大なグリーン電力はないことから、海外の再生可能エネルギーが豊富な国において水素、アンモニアを製造し、液化した後にタンカーで輸送することが必要になると考えます。
 今後のエネルギー安定供給を考えれば、ロシアなどの権威主義国家でなく、自由や民主主義、法の支配など、価値観を共有できる国とパートナーシップを結んで、技術開発や投資を行っていかなくてはなりません。
 経済産業大臣に伺います。水素、アンモニアの確保に向けた国際的開発プロジェクトを、例えばオーストラリアなど、資源が豊富で国土も広く、価値観も共有できる国々と進める必要があると考えますが、現在どのような構想を描いているのか、連携の相手、時間軸も含め、お示しください。
 JOGMECの業務に関する法改正として、今回、新たに洋上風力の利用に必要な風況及び地質構造の調査が追加されています。
 これまで、洋上風力発電の事業者が各々別個に建設候補地の海域で調査を実施しており、調査が重複し、非効率になっていました。今後は、日本版セントラル方式として、政府主導で共通の調査を一括して行うことが提案されていますが、民間事業者がその調査結果を利用する場合の費用負担についてどのように考えるのかが問題となります。
 洋上風力発電の規模の大きさや操業期間の長さから考えれば、落札した事業者に多くの負担を求めるのが妥当ではないかと考えますが、現時点での費用負担の在り方についての方向性について、経済産業大臣に伺います。
 今回の省エネ法改正案の主な改正点として、電気需要の平準化から電気需要の最適化への転換があります。
 従来は、電気使用量が集中する昼間の時間帯における電力需要を抑制する誘導策が主に行われてきましたが、太陽光発電を始め変動型再生可能エネルギーの普及拡大により、地域によっては、昼間に快晴となった場合に発電量が需要量を上回る状況が発生し、再生可能エネルギーの出力制御を行うという非効率が生じていました。そこで、再生可能エネルギーを最大限活用するため、その発電量の増加に応じて電力需要を増加させることを促す電気需要最適化の指針を策定することとなっています。
 しかし、需要の最適化には、需要の平準化よりも難しいオペレーションが求められることが予想されます。当日の気象条件により増減する再生可能エネルギーの供給量にリアルタイムで需要を変化させるには、電気換算係数の設定を変更するだけでは不十分だと考えられます。
 工場などの設備においてIoTを導入するとともに、電力供給のリアルタイムデータとの連携が必要と考えますが、実際に需要家が適時適切に使用量を増減させることができるような仕組みの整備をどう進めるのか、経済産業大臣に伺います。
 今回提案されている鉱業法改正案では、我が国の排他的経済水域内で確認されたレアアースを鉱業法上での鉱物として定め、資源の適正管理と国内生産の円滑化を図ることとしています。
 レアメタルが世界的に偏在し、特に権威主義の国々に多く埋蔵されていることから、経済安全保障の観点から、今後、我が国の海域内などでどのような資源をどのように開発していくのか、経済産業大臣に伺います。
 また、レアメタル等の確保に関しては、JOGMECが国内の選鉱、製錬事業へ出資、債務保証の支援を行えるよう、業務内容を追加する法改正を行うこととなっています。
 使用済み製品等に含まれる有用資源のリサイクルを推進し、国内製造業への金属材料の安定供給を実現することにより、海外からの資源供給リスクの低減を図るものですが、問題はコストです。国内で廃棄機器などからレアメタルを抽出してリサイクルする場合、コストが高く、事業の採算が合わないことも予想されますが、そのような場合にどこまで国が腹をくくって支援するのか、経済産業大臣に伺います。
 今回の法改正の主目的はカーボンニュートラル実現に向けたものですが、この内容だけでは十分とは言えません。資源の乏しい我が国がエネルギー安定供給を図るためには、あらゆる政策を動員しなければなりません。
 最も喫緊の課題は原子力発電所の再稼働です。二〇五〇年カーボンニュートラル達成目標と整合する野心的な目標として、二〇三〇年度に温室効果ガスを二〇一三年度から四六%削減するという政府方針において、原子力の電源構成比率を二〇%から二二%にすると定めています。ところが、二〇二〇年における原子力発電による電力比率は四%に満たない状況です。二〇三〇年まで、あと八年しかありません。現在、許可済みだが未稼働のものや、審査中の原子力発電所をいかに早期に稼働させるかが非常に重要となります。
 早期の再稼働のために何をする必要があるのか、ボトルネックは何なのか、経済産業大臣にお伺いします。
 また、新規制基準に適合した本体施設等の安全対策工事が難航して完成が遅れたため、特定重大事故等対処施設、略して特重施設が本体施設等の工事計画認可から五年以内という設置期限内に完成しなかったために、再稼働できないでいるプラントが複数存在しています。本体施設等の工事期間の現実を受け止め、現状の工事計画認可から五年以内に特重施設を完成させなければ運転を停止させる現行の制度を改めるべきと考えます。
 そもそも、特重の設置期限に関する経過措置は、当初、新規制基準施行日の二〇一三年七月八日から起算して五年後に当たる二〇一八年七月七日までと一律に定められていました。当時は、特重施設等の審査に先行して行われる本体施設等についての新規制基準への適合性審査が半年から一年程度の期間で終わると見込まれており、五年からその審査期間を除いた残りの期間で特重施設まで完成させることを想定していました。
 しかし、本体施設等の適合性審査が長期化し、当初から事情が変わっていることを踏まえ、二〇一五年に特重施設等の経過措置規定が改正されました。経過措置の起算点を本体施設等の工事計画認可日とし、特重の設置期限はその日から一律に五年後となりました。
 原子力規制委員会は、本体施設等の安全対策工事が新規制基準に適合しているか否かの審査期間が当初の見込みよりも大分時間がかかる現実を直視し、経過措置規定を見直したものと考えられます。本体施設等の工事計画の認可に想定以上の時間がかかっているという現実を認めるのならば、同様に、その工事にもかなりの時間がかかるということにも思いを致し、特重の設置期限を工事計画認可から一律に五年とする現在の硬直的な規定を改めるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。原子力規制委員長に伺います。
 また、発電用原子炉の運転可能期間は、原子炉等規制法により、運転開始から四十年とされ、その期間満了に際し、原子力規制委員会の認可を受けて、一回に限り、二十年を超えない期間延長することができると定められています。
 我が国においては、現行制度では原子炉は最大六十年までしか動かせないということになっていますが、アメリカでは、安全性が証明された原子炉は二十年を超えない範囲で延長することが可能であり、その回数にも制限は設けられていません。近年、アメリカでは、六十年運転の先を見越して、八十年運転を目指した動きが活発化しています。フランス、イギリス、韓国においては、運転期間の上限に関する規定は存在せず、十年ごとに安全レビューを受けることで運転延長が可能になっています。
 我が国が二〇三〇年に目標とする原子力発電の電源構成比率二〇%から二二%を達成するためには、全ての既存の完成している原子力発電所の二十年延長を一回行わなければなりません。そして、二〇四五年を過ぎる頃から、現行制度のまま運転期間六十年でとどまると、原子力発電による電力量は急落していきます。エネルギー安定供給を将来にわたって確保するためには、二十年の延長が一回限りという我が国独特の制度を改める必要があります。
 三月九日の衆議院経済産業委員会において、私は、原子力規制委員会の更田委員長に対して、原子力発電所の運転期間の延長が一回限りになっていることに科学的根拠があるのかについて質問いたしました。答弁は、この規定は法律で定められたものであって、国会において、科学的、技術的な観点だけではなく、様々な政策上の判断によって定められたものであるという答弁でございました。
 私は、二〇三〇年代や二〇四〇年代からこの問題を議論していては間に合わないのではないかと考えています。科学的、技術的な観点を押さえることはもちろんのこと、我が国の中長期的なエネルギーの安定供給を見据えて、今から運転延長の回数の問題について政策的な検討を行うべきと考えます。
 先日、萩生田大臣は、経済産業委員会での私の質問に対し、現時点において、政府において規定の見直しを検討している事実はないが、審議会など様々な場において問題提起がされており、今後、産業界も含め、幅広い関係者と検討を行っていくべきとの認識を示されました。
 今後、原子力発電所の運転期間延長の回数の見直しについても政府が主体的に臨んでいく必要があると考えますが、改めて経済産業大臣のお考えを伺います。
 エネルギーは、水、食料と並んで、人間社会になくてはならない最重要物資です。資源に乏しい我が国が、いかに知恵を絞り、他国からの影響をできる限り排して、エネルギーを安定的、持続的に確保することができるのかは政治の責務です。日本維新の会は、常に国益と国民の暮らしを見据え、タブーなく議論し、国民が安心できるエネルギー政策を提案、実現してまいります。
 最後までの御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣萩生田光一君登壇〕

発言情報

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発言者: 小野泰輔

speaker_id: 13603

日付: 2022-04-05

院: 衆議院

会議名: 本会議