笠井亮の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、エネルギー使用合理化法等改正案について質問します。(拍手)
 本法案は、二〇三〇年度の野心的な温室効果ガス削減、石炭火力の脱炭素化を図るといいますが、その主な内容は、水素、アンモニアを非化石エネルギーと定義して、利用を促進しようというものです。
 しかし、現状では、アンモニアもほとんど化石燃料由来で、製造過程で大量のCO2を大気中に放出するグレーアンモニアであり、経産省自身、最新鋭の設備でも一トンの製造に一・六トンのCO2を排出すると説明してきたものではありませんか。
 昨年十一月のCOP26グラスゴー気候合意のどこにも、水素、アンモニアが排出削減措置に当たるなどという記述はありません。日本政府独自の解釈は、国際的に成り立たず、パリ協定に基づく二〇三〇年目標とも整合性がないではありませんか。日本国民と世界を欺くものと言わざるを得ません。答弁を求めます。
 しかも、政府は、現状ではアンモニアの国内利用百万トンのうち輸入二十万トンで賄っているものを、二〇五〇年には、国内利用三千万トン、その大部分を輸入すると想定しています。海外へのエネルギー依存を深め、我が国のエネルギー安全保障を一層危うくするものにほかなりません。コロナ禍やロシアによるウクライナ侵略など、現下の国際情勢を目の当たりにして、政府には危機感がないのですか。
 気候危機打開に向けて、先進国には二〇三〇年までの石炭火力発電の廃止が求められ、G7の中で全廃の期限を表明していないのは日本だけです。第六次エネルギー基本計画で、二〇三〇年度の電源構成目標を一九%とする石炭火力の延命を図る本法案は、世界の流れへの逆行ではありませんか。明確な答弁を求めます。
 本法案によって、水素、アンモニア製造や、CO2回収、貯蔵技術、CCS促進のために、JOGMECを通じて巨額の税金を投入しようとしていることは重大です。
 政府自身が、水素、アンモニア発電の実現は二〇五〇年頃の目標と言い、CCSについても貯留に適した地層を掘り当てられるか分からないと説明するほど、実用化のめどは立っていません。一件当たり数千億円規模ともされる高リスクの設備投資に対して国費を投入することに国民の理解など得られますか。
 本法案に先立って資源エネルギー庁が設立した燃料アンモニア導入官民協議会は、利害関係者ばかりが名を連ねています。会議の開催も資料もほとんど非公開で、議事要旨には項目だけの記載しかありません。巨大な利権を生む政策を不透明なプロセスで推進すれば、新たな癒着の温床になりかねないではありませんか。
 本法案が発電所の休廃止の事前届出を義務づけるとしていることも看過できません。
 休廃止を国が事前に把握、管理することで、結果として、供給力不足を口実にした石炭火力の延命策になるのではありませんか。答弁を求めます。
 本法案には、エネルギー浪費構造にメスを入れる対策は何ら盛り込まれていません。
 昨日公表されたIPCCの報告書は、遅くとも二〇二五年までにCO2排出を減少に転じさせる必要があるとし、そのために、将来のイノベーションに頼るのでなく、まず現状ででき得る対策の総動員を促しました。世界の気温上昇を一・五度に抑える対策に、もう一刻の猶予もありません。
 石炭火力は全廃し、日本のCO2排出量の六割を占める発電所と産業界を始めとした省エネルギーを強力に進めると同時に、速やかに再生可能エネルギーに転換し、エネルギー自給に大きく足を踏み出すべきではありませんか。
 最後にこのことを強く求め、質問とします。(拍手)
    〔国務大臣萩生田光一君登壇〕

発言情報

speech_id: 120805254X01720220405_020

発言者: 笠井亮

speaker_id: 27017

日付: 2022-04-05

院: 衆議院

会議名: 本会議