吉田はるみの発言 (本会議)
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○吉田はるみ君 立憲民主党の吉田はるみです。
私は、立憲民主党・無所属を代表して、ただいま議題となりました衆議院議長細田博之君不信任決議案について、賛成の立場から討論いたします。(拍手)
国会は国権の最高機関であって、また、議長は、その最高責任者として、国会法第十九条に定めるとおり、議院の秩序を保持し、議事を整理し、議院の事務を監督し、議院を代表する立場にあります。
しかし……(発言する者あり)はい、繰り返します。
細田議長は、議院の秩序を保持するどころか、度重なる失言、うんざりするほどの疑惑報道の連続で、秩序を乱し、そして、自らの議長不信任決議案が提出されたことにより議事を整理する役割もままならず、議長自らが憲法や国会法を軽んじる愚行を重ねております。
我々の院の威厳を回復するため、ここに議長不信任決議案に賛成する理由を述べたいと思います。
まず第一に、議会が決めた法案を議長として公然と批判し、国会の権威を著しくおとしめる点です。
二〇一六年に国会で成立したいわゆる衆議院小選挙区定数の十増十減について、細田議長は反対意見を公言し続けてきました。これらの議長の発言の問題点については、この院に集う誰しもが痛感しているものと思いますが、ここはあえて歴代議長からの言葉を紹介することで指摘に代えたいと思います。
まず、伊吹文明元衆議院議長は、本件に関し、議会が決めた法案を公然と批判してしまったら国会の権威は丸潰れだと述べられております。
また、大島理森前衆議院議長は、アダムズ方式は与野党で真摯な議論を経て結論を出したものと強調した上で、深く考え、是非尊重してほしいと述べられています。
大島前議長が述べられている歴史的な経緯を全く御存じない方ならいざ知らず、細田議長は、当時の法案の筆頭提出者であり、議論をリードしてきた当事者であります。この結論に至るまでの経緯をお忘れになったのかもしれませんが、この点一つを取ってみても、このまま議長を任せ続けることは適当ではなく、立法府の長としてはふさわしくないことは明らかです。
第二の理由は、議長の感覚が国民感情から著しくかけ離れている点です。
細田議長は、十増十減発言の余韻冷めやらぬうちに、今度は以下のような発言をしました。議員を減らせばよいかどうか考えた方がいい、一人当たり月額百万円未満であるような手取りだ、多少増やしても罰は当たらない。
この発言は、迫りくる物価高に雇用や年金の不安が重なり、生活不安を抱えながら一生懸命に生活している国民の現状をまるで理解しておりません。大企業の社長を引き合いに出して持論を続けたようですが、何ら説得力もなく、ただひたすらに国民を失望させる結果となりました。このような発言をした方が引き続き議長の座にとどまることは、院全体でこの発言を容認していると捉えられかねず、細田議長の解任を求めるものです。
第三の理由は、自らが長たる衆議院に対し正面から向き合わない、不誠実な点です。
週刊誌が細田議長からセクハラを受けた女性たちの告発を次々と報じましたが、それら一つ一つはおよそ聞くに堪えないものです。ここでその実例を挙げたいところですが、それもはばかられるような言葉です。
単なる失言、セクハラ問題と片づけないでください。この問題の本質は、人権や尊厳の問題であり、同時に、日本の議会の在り方であり、権力や地位の高い人が弱い立場にある人の声をかき消してしまう社会の問題です。
疑惑が本当だとしたら、女性記者は本当に苦悩されたと思います。地位の高い人からの再三の電話のお誘い、どう断ろうかと悩み、電話の着信音が恐怖だったと思います。会社や同僚に迷惑をおかけしてしまうだろうか、それなら自分一人が我慢すればいいのかと苦しかったと思います。自民党職員の女性も、触られたくらいで一々騒いで、冗談の通じない女だくらいのことを言われているんでしょうか。同じ女性として、無念です。看過できません。
もちろん、これらの週刊誌報道をもって、直ちにセクハラ行為があったと断定するものではありません。ただ、このような報道が続くことについて、議長が説明責任を果たすべきは当然のことではないでしょうか。しかし、細田議長は、いまだ説明責任を全く果たしておりません。このような不誠実な対応を続けてきた細田議長は、これ以上、議長にとどまるべきではないと考えます。
第四の理由は、議長の資質どころか、国会議員としての資質が問われる事態を招いている点です。
もはや常設コーナーでも設けられているかのように、毎週新たな疑惑が報じられている細田議長ですが、とうとう選挙違反、運動員買収という、議長はおろか、議員であることの正当性すら疑われる報道がなされました。
細田議長は、昨年行われた総選挙に際し、地方議員にお金を配ったことや、受け取った地方議員が選挙運動をしていたことなどが、いつ、どこで、誰が、どういった、事実関係を基に詳細が報じられました。運動員買収という公職選挙法違反は、過去に議員辞職に至った例が複数あるなど、選挙という民主主義の根幹を揺るがす重大な問題です。
参議院選挙が間近に迫る中、細田議長が疑惑について身の潔白を早期に説明することができなければ、公明適正な選挙をゆがめることにもなりかねず、議長の職はおろか、議員としてもその職にとどまることの是非が問われます。
もし、今後、具体的に指摘されたこれらの疑惑について司法から責任を問われることになれば、我々の院の権威と信任は地に落ちます。この点も、細田議長がこれ以上議長にとどまるべきではない大きな理由となっています。
最後に、細田議長に対し議長不信任案を提出することは政治的なパフォーマンスだと批判する声があります。その批判は、逆に、今行われた討論をした方にこそ向けられるべきものだと考えます。なぜなら、その討論は、ただ単に与党であるから議長を守らなければならないという、恐らく、自ら志願したわけでもなく、役回りとして押しつけられ、一見威勢よくも、内心渋々述べられているものと予想されるからです。その意味で、討論させられる討論者にはかすかな同情すら抱きます。
これから日本維新の会も反対討論を行うようですが、幻滅です。是々非々の党、民主主義を大切にする党ではなかったのでしょうか。
たとえ乾いた雑巾を絞るかのように細田議長の正当性を訴えようにも、この議会で決めたことを公然と批判し、議会の権威をおとしめ、国民感覚から大きくずれた金銭感覚をさらけ出し、耳を塞ぎたくなるようなセクハラや強制わいせつの疑いが報じられ、挙げ句の果てに運動員買収の疑惑まで持ち出された細田議長の前では、何ら効力を持ちません。
以上述べてきたとおり、歴史上、今まで提出されてきた議長不信任案の中においても、最も議長としての資質が問われる細田議長に対する不信任案への賛成理由を述べさせていただきました。