足立康史の発言 (本会議)

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○足立康史君 日本維新の会の足立康史です。
 私は、党を代表し、ただいま議題となりました岸田内閣不信任決議案について、反対の立場から討論します。(拍手)
 ただいま自民党の皆様から拍手を頂戴しましたが、毎度申し上げているように、不信任に反対だからといって、内閣を積極的に信任するわけではありません。少数派である万年野党が内閣不信任決議案を提出し、多数派である万年与党が粛々と否決する、そうした一連のお芝居に何の意味も見出すことができない、そうした茶番、猿芝居に異議を申し立てるという意味で、青票、つまり反対票を投じるものであります。
 私は、今、会期末恒例の不信任騒動を猿芝居と表現しましたが、意味のない不信任決議案を提出して仕事をした気になっている立憲民主党を猿に例えてしまうと、岸田総理を鬼とか犬に例えたれいわ新選組の大石さんと同じになってしまいます。与党と野党はまさに犬猿の仲でありますから、その党首を犬と猿に例えるのは、それはそれで整合的ではありますが、むしろ、日本の実際の国会の現状は、キツネとタヌキ、キツネとタヌキの化かし合いと呼ぶのがふさわしい、惨たんたる状況にあると断じざるを得ません。
 そもそも、内閣不信任決議案というものは、いわば国会審議における最終兵器であります。今、ロシアによるウクライナ侵略を背景に、安全保障に係る世界の秩序が激変をしていますが、最終兵器は、使ってしまえば終わりであります。
 私は、三年前の令和元年六月にも、立憲民主党始め万年野党たちが提出した安倍内閣不信任決議案に対し、この本会議場で反対討論を行いました。当時の不信任決議案提出会派は、立憲民主党始め五会派でした。昨年六月、菅内閣不信任決議案の提出会派は三会派でした。そして、本日の岸田内閣不信任決議案の提出に当たって、立憲民主党はあの共産党にも見放され、とうとう立憲民主党会派単独の提出となってしまいました。
 野党各党と調整もせず、野党各党と調整もできず、最終兵器を乱発する立憲民主党は、野党第一党失格であります。来る参院選、来年の統一地方選、そして次なる総選挙をホップ、ステップ、ジャンプと位置づけながら、日本の繁栄を支える柱になっていけるよう、我が党は地道な努力を重ねてまいる決意です。
 昨年の総選挙で、私たち日本維新の会は、とにかく衆議院に法案を提出できる二十一人の当選をと訴え、選挙戦を戦いました。ありがたいことに、法律案のみならず、単独で共産党などに懲罰動議を出せる四十一議席を衆議院に頂戴しました。
 新体制の下、国会議員団の政調会長を拝命した私は、国民の皆様から頂戴したその力、法律案を国会に提出する力を存分に活用するため、政務調査会の組織を拡充し、衆議院だけでも、委員長提案以外に、文通費に係る歳費法改正案、トリガー条項凍結解除法案、消費減税法案、自衛隊法及び海上保安庁法改正案、特別委員長手当廃止法案、経済安全保障推進法案、日銀法改正案、NHK分割民営化法案、特定土砂管理法案及び土砂等置場確保法案、情報通信行政改革推進法案、子ども育成基本法案、国民負担軽減法案、国民投票法改正案、インターネット誹謗中傷対策推進法案、地方議会オンライン化法案、性暴力被害者支援法案という十七法案を国会に提出。経済安保、盛土、情報通信、そして子どもの四本については、閣法との同時審議入りを果たしました。通常国会において同時審議入りをした法案の数は、憲政史上最多であります。
 さらに、当たり前のことではありますが定例日に毎週開催できるようになった衆院憲法審査会での審議を深め、憲法改正に向けた国民的議論を喚起するため、日本維新の会として、二〇一六年三月に公表した憲法改正三項目に加え、本年三月に憲法九条、五月に緊急事態条項の条文イメージを公表しました。これをもって、三プラス二、つまり五項目の条文案を提示したわけですが、自民党が二〇一八年三月に公表している条文イメージ、たたき台素案の四項目を凌駕する、本格的な憲法改正に向けた独自案を提示できたと自負しています。一、自衛隊の明記、二、憲法裁判所と緊急事態条項、三、統治機構、四、教育無償化、いずれについても、日本維新の会は自民党とがっぷり四つに組んでいつでも日本の未来を懸けた論戦を戦うことができると宣言をしておきたいと存じます。
 以上、私たち日本維新の会が有権者の負託に応えるべくどのように立法府の仕事に取り組んできたのか、その一端を御紹介させていただきましたが、残念なのは、岸田内閣であります。
 先ほど十七本の議員立法を紹介しましたが、野党が議員立法を国会に提出するのは、閣法に対して対案あるいは独自案を示し、閣法の国会修正可決、つまり、国会論戦を通じて修正案を可決するためであります。国会の生産性とは、つまるところ、国会での論戦を通じてどれだけの法案を国会修正できるかという数字に表れると私は考えています。
 過去を振り返ると、八年にわたった安倍政権では、年間平均十本の法案が国会で修正可決されました。年間平均十本です。菅政権では、五本と少し本数は減少しましたが、例えば、私が内閣委員会で提案して実現した、デジタル社会形成基本法案の基本理念三つの一つに公正な給付と負担を追記するなど、本格的な修正に応じてくださいました。さすがであります。
 ところが、聞く力を標榜しているはずの岸田政権は、昨年の第一次内閣発足以来、臨時国会、今通常国会を通じて、政府・与党が国会修正可決に応じたのは、盛土規制法一本だけでした。それも、採決日を一週間延期してのどたばた修正でありました。
 安倍政権は年十本、菅政権は年五本、岸田内閣は一本です。私たち日本維新の会は、既に紹介したように、経済安保推進法案、子ども育成基本法案始め完成度の高い独自案を提出し、現実的で具体的に修正提案をしてきたにもかかわらず、岸田内閣は、全くと言っていいほど聞く力を発揮しなかったのであります。
 五月二十七日の衆院予算委員会、私が、質問の冒頭、いわゆる文通費の改革について今国会中に結論を得るという自民党の約束について、自民党総裁である岸田総理の認識を問うたところ、期限を区切って議論をすることではないとお答えになりました。大変に驚きました。
 与野党の国対委員長が合意して設置した実務レベルの協議会での取りまとめは既に終わっており、あとは政治決断を残すのみとなっています。文通費は国民の税金から支出されています。全ての使途を公開するのは当然です。その文通費改革について、来週に迫った会期末までに結論を得ると約束したのは自民党です。万が一、結論を先延ばしするのであれば、国民の信を得ることは絶対にできない、国民に対する背信行為になると改めて強く指摘しておきたいと存じます。
 内閣の看板政策である新しい資本主義についても、一昨日七日に公表された新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画の冒頭、こんな言葉が披露されていました。「資本主義を超える制度は資本主義でしかあり得ない。新しい資本主義は、もちろん資本主義である。」こういう言葉ですね。
 まるで小泉進次郎代議士ばりの、とんちの利いたしゃれのようでありますが、新しい資本主義は社会主義ではないのかと市場から総スカンを食らった政権が、いや、何も変わらないのだと言い訳をしているだけであって、岸田内閣の無策無敵ぶりを象徴する言葉ではないでしょうか。我が党の馬場伸幸共同代表が予算委員会でメーテルリンクの童話「青い鳥」を取り上げ指摘したように、新しい資本主義に実体はなく、今の官邸は、現実の日本の経済実態や日本を取り巻く安全保障環境に正面から向き合うことをせず、空想にふけるだけの青い鳥症候群に陥っているのではないでしょうか。
 例えば、予算委員会で我が党の藤田文武幹事長が問い詰めた、岸田内閣のいわゆる勤労者皆保険構想。岸田総理や厚労大臣に幾ら聞いても、被用者保険の適用拡大以上の答弁は出てきませんでした。
 被用者保険の適用拡大であれば、既に安倍内閣が、できる限界まで推進をしてきました。それらを超えて、フリーランス等を本格的に被用者保険に組み入れることなど、論理的にできるわけがないのです。
 被用者保険に……(発言する者あり)ちょっと静かにしてくれる。
 被用者保険に被用者以外を組み入れる、こんな論理破綻した構想を新しい資本主義という空想的キャッチフレーズで包み装って国民の歓心を買っているのが、今の岸田内閣なのであります。
 だからこそ、私たちは、企業ばかりに負担を強いる空想的資本主義ではなく、社会システムとして税制と社会保障、労働市場とを三位一体で改革する日本大改革プランを策定し、そのプランを具体化する作業を続けているのであります。
 私たち日本維新の会は、ウクライナ危機を背景に、日本は戦後最大の危機に直面していると考えています。内政にあっては、際限のない超少子高齢社会の到来、外政にあっては、中ロに加え北朝鮮が核兵器に手をかけて、日本を取り巻いています。今こそ、安定の自民党だけではなく、改革の日本維新の会が野党第一党に躍り出て、日本の繁栄を支えなければなりません。
 先日、ある若手官僚と懇談をしました。彼ら、彼女らは、同期の仲間がどんどん霞が関を辞めていくのだと嘆いていました。私は、当然だと思いました。国の繁栄を支えたいと霞が関にはせ参じた有為な人材は、自分たちの身分にしか関心のない万年野党の意味のない国会質問や質問主意書の対応に忙殺され、無為無策の野党を尻目に安穏と無策無敵を謳歌する、覇気のない政府の作文ばかり手伝わされていたら、私だって辞めたくなります。まあ、私は、二〇一一年、民主党政権にあきれ果て、実際に霞が関を辞したわけでありますが、霞が関も日本の経済社会ももう限界であります。
 日本維新の会は、結党から十年。昨年の総選挙の後、党三役に若手を抜てきし、第二の十年をスタートさせました。来る参院選、来年の統一地方選、そして次なる総選挙を戦い抜いて、新しい政治行政、新しい経済社会、新しい外交安保、そして新しい国の形を実現するために前進していく、そのことを全ての国民の皆様にお誓いし、討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 足立康史

speaker_id: 733

日付: 2022-06-09

院: 衆議院

会議名: 本会議