平木大作の発言 (決算委員会)
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○平木大作君 この賃上げ環境の議論をするとまず出てくるのが、今言及したようなこのサプライチェーンの中での適切な価格の転嫁という話だと思っています。
この日本特有の重層的な下請構造ですとか、あるいはこの大企業と中小企業の力関係、こういったものが価格転嫁をゆがめないようにということで、大臣のリーダーシップの下でパートナーシップ構築宣言、今やっていただいていますし、あるいは下請Gメンみたいなものがチェックをしていく、これ、いずれもとても大事な取組なわけであります。ただ、やはり、どれも重要なんですけれども、ここだけではやっぱり足りないんじゃないかということも改めて御指摘をさせていただきたいと思っています。
東京大学大学院の渡辺努先生が、今世界的にインフレと戦うという状況に今なりつつあるわけでありますが、日本というのは、実は世界と比してもやっぱり難しい状況に置かれているということをおっしゃっています。先生の言葉そのまま借りると、日本は慢性デフレと急性インフレという二つの病と同時に戦わなきゃいけない状況にあるんだと、こういう御指摘であります。
これ、どういうこと言っているかというと、例えば直近の消費者物価指数、これ品目別に分解をしていくと、直近のものにおいては、既にこのエネルギー関連のものとかというのは、電気代ですとかガス代ですとかそういったものも含めて、もう価格の上昇が顕著なわけです。
ただし、こういった状況の中でも実は価格が全く動かない、びたっと前と同じところに張り付いたままの業態というのが大体二割以上ありまして、ある意味インフレと戦おうというときに、そのすぐ上がっているところ上がっているところ、数字が動いているところを追っかけてしまいがちなんですけれども、こういう状況下でも全く動かない、価格がなぜか変わらないというところにしっかりと目を向けていただきたいというふうに思っております。
これ、ちょっともう細かいところ私も見切れていないんですけれども、例えばこの動いていないところってどういうところがあるか。自分なりに見ていくと、例えば一つは、過当競争の状況にやっぱりあるところというのはやっぱり基本的に動かない。狭い商圏の中でお客さんを奪い合っている、で、ちょっと値上げをしたときにもうすぐさま顧客を失ってしまう、ほかに取られてしまうという経験が長い、二十年以上にわたるこのデフレの中で上げることに本当にある意味臆病になってしまっている業態ですとか、あるいは相対的に人件費比率が高い業態というのもこれに当たるようでして、要するに、どんな業態であれ、電気代とかガス代とかいろんなものって必ずコスト増に跳ね上がってくるわけですが、跳ね上がったコストはまず人件費で吸収するということをやってしまう、こういう業態は価格が全く動いていない、こういうことがあります。
あるいは、ちょっと角度違うんですけど、公定価格に縛られている業界というのも似たような構造にありまして、要するに、原材料費の高騰というものが自動的に別に公定価格の中に反映されていかないという業態ですね。先週たまたまお伺いした例でいくと、アスファルト合板ってあるんですが、アスファルト合板、アスファルト自体は基本的に元をたどっていくと重油に行き着くんですが、今重油はこれ燃料高騰対策の支援対象になっています。ただ、この重油副産物であるアスファルトって対象じゃありません。なので、コストは上がっているんですけど、今のところ支援策がない。こういうものを使って当然、最後、道路工事とかやっていくわけですけれども、そのときにはある意味元の価格のままで公定価格が実行されてしまうという、こういう板挟みに遭っている業界もある。
一つ一つ見ていくと、状況全部違うんですけれども、ただ、改めて、今のこの燃料ですとかエネルギーの高騰、どの業界にとっても収益の下押し要因になっています。そして、事業者における基本的な対処、基本は上昇したコストを適切に価格転嫁をしていくということに尽きるわけですけれども、一方で、長年にわたるこのデフレとの戦いの中で価格調整機能がそもそも失われてしまっている業界、特にBツーCの業界にこういうのが多いわけですけど、こういったところを見極めて業態にしっかりと合った支援策を講じていくことが私は大事だと思っておりますが、大臣、お考えをお伺いしたいと思います。