小西洋之の発言 (憲法審査会)
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○小西洋之君 立憲民主・社民の小西洋之です。会派を代表して、憲法に対する考え方を述べます。
まず、全ての論議の前提として、憲法審査会が担う憲法及び国会法上の法的任務について共有をお願いしたく存じます。
お手元の資料ですが、憲法九十九条は、当審査会に集う全ての議員に憲法尊重擁護義務を課しています。そして、憲法審査会の所掌事務を定めた国会法百二条の六は、日本国憲法及び憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行いと明記し、この趣旨について、次のページですが、去る二月二十四日の本院予算委員会で、衆参の議会法制局長は、憲法違反に関する調査はまさしく含まれ得る、憲法違反の事実などが生じていないかといった事項も当然に含まれていると明言しております。
すなわち、本審査会は、各議員の憲法尊重擁護義務の下に、主権者国民の最高法規憲法について、議会や政府はそれに違反していないかを調査審議する法的責務を国会法により課せられたただ一つの委員会なのであります。言い換えれば、憲法審査会は、憲法違反問題の調査審議により主権者である国民の手に憲法を取り戻し、同時に、憲法がよって立つ法の支配と立憲主義を立法府において守り、再生するための委員会であるのであります。
そして、まさにこの実践として、本審査会においては、平成二十八年より、集団的自衛権行使の容認などを始めとするあまたの憲法違反問題に関する幹事会協議事項が積み上げられております。
したがって、私ども会派は、憲法審査会が開催されたときは必ず、臨時国会召集義務違反などを含め第二次安倍政権以降の様々な憲法違反問題の調査審議を求め、憲法違反を犯した政府の存立に責任を有する与党の先生方などに対して見解を質問等させていただく所存です。こうした本審査会の運営こそが、平成二十六年本審査会附帯決議一項、二項の立憲主義及び憲法の定める国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義に基づいて徹底的に審議を尽くすの趣旨にかなうものと考えます。
さて、与党や一部野党の改憲提案は、憲法の基本原理そのものを毀損してしまう、政策的に不要と思われる、法律で対処できるものなどに属するのではと考えておりますが、立憲民主党は、立憲主義に基づく論憲との方針に基づき、種々の憲法問題について主体的な検証を重ね、必要と考えるものは本審査会での議論を求めてまいります。
具体的にはオンライン国会がありますが、衆院憲法審の議論の大勢の報告は、与党や一部野党による不合理な毎週開催の要求のためと解されますが、国民主権原理などとの関係や根拠とした議院自律権に係る論究がうかがえず、慎重な精査が必要と解されます。
また、最高裁判決への対応が必要な合区問題については、我が会派はこの間、参議院に地方問題を調査審議する機能を付与する国会法の改正などにより憲法改正を行わずに合区を廃止する方法を提案しておりますが、これは複数の憲法学者が支持するものであり、本審査会で議論を深める用意があります。
さらに、衆院憲法審で議論の要求がなされている国会議員の任期延長の憲法改正、すなわち衆議院議員の任期満了後に参院緊急集会が使えないとする問題については、任期満了までに必ず総選挙を終えるようにする国会法及び公選法の改正によって憲法改正によらずに解決できるものと考えております。
加えて、日本維新の会の安保法制を理由とする憲法裁判所の設置については、行政事件訴訟法を改正し、憲法九条に関する民衆訴訟を設ければ解決すると考えます。
以上のような我が会派の論究は、立法措置によって解決可能とすることができるかどうか徹底的に審議を尽くす、すなわち憲法改正の必要性及び合理性に係る立法事実がないものは憲法論議の対象としないと定める本審査会附帯決議三項の実践と認識しております。
さらに、我が会派は、当然に、国民投票法附則四条のCM広告規制、あるいは宿題となっている最低投票率制度などの附帯決議事項の議論も求めてまいります。
最後に、さきの衆参の議会法制局長の答弁にあるように、憲法がその趣旨どおりに実施されているかどうかに関する調査も本審査会の任務とされております。すなわち、国難のコロナ禍やそれ以前の格差社会の広がりなどにおいて、憲法十三条の個人の尊厳尊重、二十五条の生存権確保、必要な医療あるいは今日明日の衣食住に欠く国民、論理的説明が拒否された、憲法二十四条は同性婚を想定していないとの政府解釈の下で基本的人権を侵害されている国民などが多数生じております。
立憲主義に基づく論憲の力によって、改憲ありきの不要不急の改憲論議等に真っ正面から対峙し、かつ憲法違反を正し、憲法の価値を具現化していく、そうした審議を求める決意を申し上げて、私の意見とさせていただきます。