柴田巧の発言 (憲法審査会)
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○柴田巧君 日本維新の会の柴田巧です。
憲法審査会の開催の在り方、また憲法改正に対する我が党の基本的な考え方を申し上げます。
今般、憲法審査会がようやく開かれることになりました。開催に当たり御苦労された関係の皆さんには敬意を表しますが、私どもは、たとえ予算委員会等が開かれていても、定例日にはこの審査会を開くべきだと主張してまいりました。なおも出口が見えないコロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻など、日本を取り囲む環境が大きく変わったときだからこそ、憲法に関わる諸問題や改正をめぐる論議を活発化させることが国会の使命だと考えます。
今後は、粛々と定例日にこの審査会が開かれることを強く要望をしておきます。
また、どれだけ開催することに意義があるとはいえ、同じような内容ばかりいつまでも意見表明し合っても意味を成しません。早急に具体的なテーマを定め、分科会等で集中的に討議をして、一定の取りまとめがなされるべきであります。
したがって、この憲法審査会に名前を連ねている会派におかれては、憲法改正項目があるのかないのか明確に意思表示をして、あるのであれば、なぜその項目なのか、またどのように具体的に変えるのかを憲法審査会に持ち寄り、議論のテーブルにのせるべきです。このことを特に強調しておきたいと存じます。
さて、憲法、日本国憲法が公布をされて七十六年がたとうとしていますが、憲法が国民主権、平和主義、基本的人権の尊重という基本的価値観を定着させた点を正当に評価しつつ、未来に向けた課題解決型の憲法論議を深めていく必要があります。
日本維新の会は、特定のイデオロギーを表現するためではなく、日本が抱える具体的な課題を解決するために憲法改正を行うべきと訴え、平成二十八年三月には、教育の無償化、統治機構改革、憲法裁判所の三項目から成る憲法改正原案を取りまとめました。
第一の教育の無償化については、近年与野党共に積極的に取り組むようになってきましたが、所得制限なしの教育の無償化、高等教育の無償化などは実現していません。全ての国民は経済的理由によって教育を受ける機会を奪われないことを憲法に明文化します。これにより、学問を修めたい子供たちが経済的な理由で進学できないことはなくしていく必要があります。
第二の統治機構改革についても、東京一極集中を打破して地域の自立を確保し、多様で豊かな多極分散型の国家を築いていくものであり、多くの会派に賛成していただけるものと願ってやみません。
第三は憲法裁判所ですが、政治、行政により恣意的な憲法解釈を許さないよう、法令又は処分その他の行為が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する一審の憲法裁判所を設置します。安保法制等の憲法適格性といった違憲立法審査を公権的に行うことのできる憲法裁判所の必要性については、立憲主義を標榜される皆様にも御理解いただけるものと存じます。
今申し上げた三点以外にも議論すべきテーマがあります。緊急事態条項です。今回のコロナ禍において様々な課題が浮き彫りになりました。公共の福祉の制限の在り方や、主権を制限した場合の補償の問題も議論すべきです。
加えて、国会の機能維持の観点から、議員任期延長の問題にも正面から向き合い、憲法改正の論議を進めていくことが不可欠だと思量します。
さらに、国会議員の免責特権についても取り上げるべきです。
御存じのとおり、国会内における国会議員の発言は、議員の自由な議論を確保するために院外で責任を問われないとする免責特権が憲法五十一条で定められています。免責特権自体は必要な制度でありますが、免責特権の濫用の扱いについては真剣に議論するテーマと考えます。
国会議員同士であれば、意見を闘わせることにより、もし間違っていれば正すことが可能ですけれども、国会議員以外の一般の方への誹謗中傷は、その方が国会で反論する方法がありません。院としての品位を保ち、国民の負託に応えるためにも、国会議員による一般人への誹謗中傷は厳に慎むべきであり、国会議員は一般人への批判が根拠なく単に誹謗中傷に当たると分かった場合には、速やかに発言を謝罪、撤回し、発言の残る議事録については院としても速やかに発言の削減を行うべきです。
以上、日本維新の会の憲法審査会の進め方並びに憲法改正についての基本的考えを申し上げました。いずれにせよ、憲法を国民の手に取り戻すために、我が党はこの審査会での議論をリードしていくことをお誓いし、私の意見表明といたします。