山田宏の発言 (憲法審査会)
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○山田宏君 自由民主党の山田宏でございます。
ウクライナ人の国際政治学者グレンコ・アンドリー氏は、今回のロシアによるウクライナ侵略を招いたのはウクライナ人の平和ぼけと指摘をしています。一九九一年のロシア崩壊後の独立時には大きな軍事力を保持していたウクライナは、一九九四年のブダペスト覚書の米英ロ三国による平和保障の紙約束を信じて、丸腰になれば攻める国はないと軍事力を七分の一まで削減し、非同盟、軽武装の政策を取ってきたのです。しかし、プーチンは、その軍事力を背景に、戦争で脅せばウクライナは妥協すると見て、覚書をほごにし、侵略に踏み切ったのであります。
翻って、我が国の憲法前文は、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我が国の安全と生存を保持しようと決意したと記し、九条は戦力不保持を定め、丸腰になれば攻める国はないとばかりの現実離れした主張もこれまで繰り返されてきました。そして、他国の侵略から国の安全と国民の生命を守るという最も重要で崇高な責務を担う自衛隊が憲法条文ではなく憲法解釈上の存在に据え置かれ続け、今なお自衛隊の合憲、違憲の争いが後を絶ちません。
このようなことで、ウクライナのような事態に直面したときに国を守れるのでしょうか。私は、今こそ国際社会の現実に目を見開き、自分たちの国は自分自らが守るという国際社会の常識に基づき、我が国の最高法規である憲法に、我が国の安全と国民の生命、財産を守るために自衛隊を保持すると、自衛隊を明記すべきと考えます。そうすることで、国民の自衛隊に対する信頼がより確かなものとなり、自衛隊員が一層誇りを持って職務に取り組んでいくことにつながるのです。
本院憲法審査会では、昨今の国際情勢を踏まえ、我が国の平和と安全を危惧する多くの国民の声に応え、自衛隊の憲法上の規定の在り方について議論を早急に進めていただくよう強く要望いたします。
憲法改正に反対だから国会で議論もしないならば、憲法改正に賛成をする一方の主権者の声を言論の府である国会が圧殺する、民主主義にも反する国会の自殺行為であります。反対ならば堂々と国会において国民の前で議論すべきことであることを改めて申し上げ、私の意見表明といたします。