奈良林直の発言 (資源エネルギーに関する調査会)
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○参考人(奈良林直君) 奈良林です。
今御質問いただきました学会の役割について、まずお話ししたいと思います。
私は、原子力学会のその事故の分析、これをもう事故の直後から行っておりまして、その当時マスコミから大変取材がたくさん殺到しまして、毎日のようにテレビで解説をしておりました。それから、同僚の北海道大学の先生が原子力安全・保安院に、中に入りまして、中のいろいろな困っていることを私に携帯で問合せがあると。そして、その問い合わせていただいたことに関して、原子力の専門家のネットワークが実はございまして、二百人以上、いろいろなことをやると、すぐこの系統のこのところはこういう機器が付いてこういう図面でありますよというのが即座に出てくるんですね。それで、私自身は、事故の当日からずっと二週間ぐらい、今、各原子力、福島第一の各号機がどういう状態にあるか全て把握できていました。ですから、マスコミも非常に正確な情報発信ができたというふうに思います。
そして、原子力学会、それからあと、保全学会といいまして、そんなに大きな学会ではないんですけれども、その原子力発電所のメンテナンスを行う学会、そこの会長を一番原子力に対して逆風が強いときに四年間務めさせていただきました。
一つは、その福島の事故の反省、これは規制側にも関係するんですが、その当時、その発電所の検査というのは品質保証という観点で行われていました。各発電所のいろんな部品に亀裂がある、あるいは減肉があるという検査をちゃんとやって、それを全部品質保証で国際スタンダードに関して従って書類作ると、高さ十メーターぐらいの書類になるんですね。その十メーターの書類の品質保証というのは、誤字脱字があるとこの報告書の品質が悪いというので、電力会社が作った報告書は誤字脱字があると突っ返されるんですね。それで、実際の原子力発電所の本質的な危なさをあぶり出す、そういう規制から誤字脱字検査になってしまっていた、そして津波が来たらあれだけひどい事故になるということが見過ごされていたというのが、私は根本的な福島第一の事故のこの要因になっているというふうに思います。
保全学会では、その各プロセスにおいてどういう対策を取れるかということで徹底的に専門家で議論をしまして、そしてそれを、当時私は原子力安全・保安院とその後の原子力規制委員会の外部有識者をしていましたので、そういったところにどんどん発言をして、例えば今日お話ししたフィルターベントもそうなんですけれども、ヨーロッパがその当時、福島の事故以前に、チェルノブイリの事故の以前に既にフィルターベントを設置していたんです。それから、アメリカの発電所に行きますと、ディアブロキャニオンという発電所ですけれども、津波対策が取られている。で、結局日本ができていなかった。
こんな、結局、本質的な危険性、危ないところをあぶり出してそれを効果的に抑え込むという規制ができていなかった。そして、電力会社も、その書類さえ出していればずっと運転が続けられるということで、やはり電力会社にもその油断というものがあったと思います。
それで、例えば東海第二ですけれども、茨城県……