江崎孝の発言 (内閣委員会)
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○江崎孝君 私は、ただいま可決されました経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案に対し、自由民主党・国民の声、立憲民主・社民、公明党、国民民主党・新緑風会及び日本維新の会の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
少々多い附帯決議案になっておりますけれども、御了承ください。
案文を朗読いたします。
経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
一 本法施行に当たっては、安全保障の確保に関する経済施策と自由かつ公正な経済活動の促進の両立が重要であることに十分留意すること。
二 基本方針は、本法による施策が我が国の産業競争力に与える影響に留意し、安全保障の確保のためになされる規制等が経済活動の自由を不当に阻害することがないよう、また、事業者等の自主性が十分尊重され、かつ、事業者間の適正な競争関係を不当に阻害することのないよう策定すること。
三 四分野におけるそれぞれの基本指針の策定に当たっては、経済活動の自由を不当に阻害することのないよう、かつ、事業者等に過度な負担を強いることのないよう十分に留意すること。また、特定妨害行為の防止による特定社会基盤役務の安定的な提供の確保に関し必要な特定社会基盤事業者その他の関係者(本法第四十九条第二項第五号)に代表される事業者等関係者との連携については、相談、助言その他の援助を行うほか、恒常的に十分意思疎通を図り信頼関係を醸成するよう努めること。
四 特定重要物資を指定する政令及び安定供給確保支援法人の指定に関する主務省令並びに特定社会基盤事業者の指定基準を定める主務省令は、関係事業者、関係事業者の団体その他の関係者の意見に十分配慮し制定すること。また、特定重要物資を指定する政令の制定に際しては、必要な知見を有する者の意見も参照すること。
五 物資の生産、輸入又は販売の事業を行う個人又は法人その他の団体に対する報告徴収(本法第四十八条第一項)及び特定重要設備の導入等後の勧告(本法第五十五条第一項)は、自由かつ公正な経済活動に与える影響を十分考慮し、事業者等の過度な負担にならないよう、必要最小限度にとどめるべきという国会での議論があったことを踏まえ、安全保障を確保するため合理的に必要と認められる限度について一層配慮した報告徴収、勧告とすること。
六 特定重要物資又はその生産に必要な原材料等について、備蓄その他の安定供給確保のためには、重要物資の輸送手段も重要となることから、輸送手段の確保等の必要な措置について十分配慮すること。
七 特定社会基盤役務の安定的な提供の確保に関する制度において、中小規模の事業者については、役務の安定的な提供に支障が生じた場合に与える国民生活又は経済活動への影響が限定的であるほか、規制への対応が相対的に大きな負担となると考えられることから、規制の対象とするべきかどうかの検討は慎重に行うこと。
八 特定重要設備の導入等に係る審査については、事業活動に与える影響を踏まえ、可能な限り短期間で実施すること。そのため、必要な審査を効率的に行うことができるよう、関係省庁の連携も含め、審査体制の充実に取り組むこと。
九 特定重要技術の開発支援については、我が国の技術的優位性ひいては不可欠性を確保することにつながるか否かを十分に検証した上で、対象となる技術をしっかりと見定めていくとともに、真に必要なものに対し集中的に行うこと。
十 特定重要技術の開発支援に当たっては、宇宙科学技術、海洋科学技術、量子科学技術、人工知能関連技術及びバイオ技術の重要性に留意し、研究開発の促進及びその成果の適切な活用が図られるよう検討すること。
十一 特定重要技術の開発を支援するため、十分な財政措置を講ずること。
十二 保全対象発明の選定に当たっては、産業への影響を考慮して対象をできる限り限定的なものとすること。その際、デュアルユース技術については、国費による委託事業の成果である技術や、防衛等の用途で開発された技術、あるいは出願人自身が了解している場合などを念頭に、支障がないケースに限定すること。
十三 特許出願の非公開に関する制度の運用は、イノベーションの意欲を削ぐことのないよう関係者の意見を聴いて、慎重に行うこと。
十四 特許出願の非公開に関する制度の運用に当たっては、特許出願人が手続を円滑に行うことができるよう配慮すること。
十五 保全審査を行う機関について、関係省庁及び外部の専門家の知見が十分に活用できるような仕組みを構築するとともに、保全審査に携わる職員の専門性の向上に配意すること。
十六 本法第八十条の規定に基づく損失の補償に当たっては、特許出願人が過度な不利益を被ることのないよう十分配慮すること。
十七 本法全体及び個別具体の施策の施行状況について、国会、国民に公表し、十分な説明を行うとともに、事業者、研究者等を含め、その理解を得るよう努めること。
十八 安全保障の確保に関する経済施策に関する情報の収集、整理及び分析を推進する観点から必要があると認めるときには、その体制の整備について、速やかに検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。
十九 本法第四十八条第一項の規定による報告徴収の状況を勘案し、必要があると認めるときは、同項の規定による報告徴収の実効性を確保するための方策について、本法の施行後適当な時期において検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。
二十 地方公共団体が地域において住民の生活及び経済活動の基盤である水道、鉄道等を保有しているほか、地域において先端技術を有する中小企業が存在することに鑑み、地方公共団体に対し、経済安全保障の観点から必要な助言その他の援助を行うこと。
二十一 国際共同研究の円滑な推進も念頭に、我が国の技術的優位性を確保、維持するため、情報を取り扱う者の適性について、民間人も含め認証を行う制度の構築を検討した上で、法制上の措置を含めて必要な措置を講ずること。
二十二 経済活動における人権の尊重が国際的にも重要な課題となっていることに鑑み、人権に配慮した経済活動が行われるよう必要な検討を行うこと。
二十三 四分野に限らない経済安全保障に関する諸施策の実効性を伴う総合的な推進を図るための方策について、本法の施行後適当な時期において検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすること。
右決議する。
以上でございます。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。