柘植芳文の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○柘植芳文君 自由民主党の柘植芳文です。
 自民、公明を代表し、ただいま議題となりました令和四年度地方財政計画、地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案について金子総務大臣に質問をします。
 冒頭、ロシアによるウクライナへの侵略という力による一方的な現状変更の試みに強く抗議をいたします。全く許すことのできない暴挙です。政府におかれても、国際社会と連携協力し、世界の安全保障への脅威に対処することを強く求めます。
 コロナ、感染力は強いが重症化率が低いという特性を持つオミクロン株の感染拡大により、新型コロナウイルス感染症との闘いはこれまでとは違った局面を迎えております。新規感染者数はピークアウト傾向にあるものの、急速に低下する状況にはなく、そのため、重症者数自体は過去最高水準にあり、感染症対策等に引き続き緊張感が求められる状況には変わりはありません。
 二年を超える新型コロナウイルスとの闘いは、保健行政等で住民と直接対応する地方自治体が最前線となり、地域地域の状況に応じた対応に奔走し、それを国が全力で支えるという形で進んできました。今も、病床の確保や重症者への対応のみならず、ワクチンの三回目接種や、第五波の数倍とされる新規感染者の中での自宅療養者や宿泊療養者への対応、重症化が懸念される感染者への中和抗体薬の投与など、地方自治体が担う役割はますます大きく、かつ重要となっています。都道府県や市区町村としては、コロナ禍を乗り切ったとしても、これまで蓄積してきた財源等は使い切ってしまうのではないかなど、コロナ後の自治体運営に不安を抱えているところが大半であります。
 そこで、令和四年度の地方税及び地方交付税等から見て、地方自治体が新型コロナウイルス感染症に対処していくための財源的措置、ポストコロナを見据えた地方財政の展望をしっかりと確保されているでしょうか。地方公共団体が安心感を持ってコロナ対応等に邁進できる説明をいただきたいと存じます。
 成長と分配の好循環による持続可能な経済を実現する要となるのが分配戦略であり、その一丁目一番地として、岸田内閣は、所得の向上につながる賃上げを掲げています。
 そこで、企業の賃上げ意欲を高めるために、法人税では、大企業の場合、継続雇用者全体の給与等支給額の増加額の最大三〇%、中小企業の場合は雇用者全体の給与等支給額の増加額の最大四〇%を税額控除する大胆な支援策を打ち出しましたが、地方税でも継続雇用者給与等支給額を三%以上増加させる法人を対象として、雇用者給与等支給額の対前年増加額を付加価値額から控除する二年間の時限措置を講ずることとしています。
 今、経済団体も、これまでの株式配当や内部留保重視から、従業員を含むマルチステークホルダーに配慮した経営戦略の重視を訴える声が強くなっており、岸田内閣の掲げた賃上げに向けた環境は整いつつあります。
 そこで、地方税を預かる総務大臣としても、今回の時限措置が十分な効果を生むよう、どのように事業者に働きかけていくつもりでしょうか。
 世界を襲う新型コロナウイルス感染症の拡大により、日本経済も厳しい状況に直面し続けています。しかも、業種によっては状況が大きく変わるという特色を持っております。
 固定資産税は三年に一度、評価替えをして土地などの評価額を決めることとなっていますが、昨年の地方税法改正では、地価が上昇した土地の課税標準額を据え置き、コロナ前の地価上昇分の影響がコロナ禍で厳しい状況に置かれている方々にも及ばないよう配慮されてきました。
 一方、今回の改正案では、住宅用地や農地等については現行どおりとなっていますが、商業地等については、地価上昇により税額が増加する場合、前年度税額に評価額の二・五%分の税額を加算することとし、原則である五%の半分となっております。
 確かに、コロナ禍における経営等への影響が業種によって異なるため、ほぼ影響を受けていない業種もありますが、大きな影響を受けている業種には、原則の半分とはいえ、重い負担となる心配があります。ただ、固定資産税は市町村の基幹税でもあり、今回の措置により想定した税収が減ることとなります。
 そこで、今回の土地に係る課税標準の見直しを行うに当たって、住宅用地の扱いを含め、市町村財政への影響を踏まえてどのような措置を講ずることとしたのか、御説明ください。
 新型コロナウイルスによる経営の、経済の影響を最小限にとどめるためには、飲食業、観光業、輸送業など厳しい状況にある業種等の雇用等を守り抜くことが大切ですが、同時に、リモート勤務の増加などを受けて業績を上方修正した業種に経済を前に進めていただかなければなりません。事実、首都圏等でマンション価格が上昇し、バブル期以来の不動産価格になっています。経済の実態と乖離した不動産市場になることは避けなければなりませんが、リモート勤務等で発生した新たな買換え需要を後押しすることは、現下の経済活性化からも、より生活にマッチした居住空間の確保という視点からも、極めて有意義と考えます。
 また、海外の経済状況や国際コンテナ等の物流の目詰まり、さらにはウクライナ状況による世界的な経済の混乱等を受けた資材等の価格上昇により、住宅需要が冷や水を浴びせられるようなことも避けなければなりません。
 このような状況の下、今回の住宅ローン控除の改正は、控除率を〇・七%に引き下げる一方、控除期間を十三年間とすることにより、これまで控除額を引くことができなかった中低所得者にも配慮したものとなっております。また、住民税の控除上限額についても、課税総所得金額等を七%から五%へと改正することが提案されていますが、これらの改正の効果について伺います。
 新型コロナウイルス感染症による最初の緊急事態宣言が発出されたとき、リモート勤務であるにもかかわらず、役所への提出書類に印鑑を押すために出勤しなければならなくなったという話もありました。今ではリモート勤務も定着し、このような状況は改善されたと思います。
 現在、確定申告の時期を迎えていますが、e―Taxを活用して、税務署ではなく、デジタルでの提出がお願いされているところです。新型コロナウイルス感染症の拡大により、求められている新しい生活様式の実現のために、国税のみならず地方税においても、わざわざ出向かなくても納税できる環境は毎年整備が進んでいると伺っております。
 地方税において納税環境のデジタル化を進めていくことは重要でありますが、デジタルに不慣れな高齢者の方や障害をお持ちの方、離島等で通信インフラが十分に整備されていない地域にお住まいの方もいらっしゃいます。昨年九月には菅前総理肝煎りのデジタル庁が発足しましたが、デジタル庁も誰一人取り残されないデジタル社会の実現を目指しています。
 デジタル納税の環境整備と併せて、デジタルに不慣れな方への支援を図るためには、地域に根差し、全国津々浦々に配置されている郵便局等の活用も不可欠と考えますが、この点をお伺いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120815254X00720220309_004

発言者: 柘植芳文

speaker_id: 1813

日付: 2022-03-09

院: 参議院

会議名: 本会議