柳ヶ瀬裕文の発言 (本会議)
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○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会の柳ヶ瀬裕文です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました令和四年度地方財政計画並びに地方税法等の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案に関し質問いたします。
冒頭、ロシアによるウクライナ侵略は重大な主権侵害であり、許されざる蛮行であると断ぜざるを得ません。我が国は、国際社会と一致結束し、一刻も早くウクライナに平和が取り戻されるよう尽力することを申し述べ、質問に移ります。
日本維新の会は、地方分権改革、地方への税源移譲を政策の骨格に位置付け、地方が主役となる政治、社会の実現を目指しています。
その観点から令和四年度地方財政計画を見ると、臨時財政対策債発行額を昨年度に比較して約三兆七千億円圧縮し、年度末残高見込みが約二兆一千億円の減となること、令和三年度当初対策では行われなかった交付税特別会計借入金の償還を五千億円行うことなど、重要な点で地方の負担を減少させる内容を含むことから、評価できる内容となっております。
新型コロナウイルス感染症への対応のため、臨時財政対策債の発行が急増した令和三年度と異なり、ウイズコロナ、ポストコロナに移行する中で、平常時に近い地方財政計画を志向したと考えますが、今後の新型コロナウイルス対応による地方財政への影響をどのように想定しているのか、総務大臣に伺います。
他方で、令和四年度末の臨時財政対策債残高と交付税特別会計借入金の残高が減少に転じるとはいえ、その残高は、臨時財政対策債五十三兆二千億円、交付税特別会計借入金二十九兆六千億円に上っています。
日本維新の会は、設立当初から、臨時財政対策債が地方財政の自由度を失わせ、地方分権や税源の移譲の考え方に反する制度であるとして、その問題点を指摘してまいりました。
そもそも、臨時財政対策債は、本来、地方交付税として財源確保されるべき分を地方が一時的に肩代わりし、その返済分を後年国が措置する仕組みになっていますが、地方公共団体の裁量でその負担額を調整できる余地がありません。地方公共団体の責任によらず返済負担が生じるのは信義に反するのではないかと考えます。
本来、臨時財政対策債とその前身の交付税特別会計借入金は、通貨発行権及び国債発行権を有する国が全額賄うべきものだと考えますが、総務大臣及び財務大臣の見解を求めます。
地域社会のデジタル化の推進について伺います。
日本維新の会は、道州制導入による多極分散型国家の実現を目指しています。デジタル化の急速な進展に伴い、地方に暮らしながら都市部の企業に勤めるケースが増え、多極分散型社会の実現が具体性を持って近づいていると感じています。
しかし、今はまだ一部の企業や個人に受け入れられた段階にとどまっていると認識をしています。このようなライフスタイルが広く普及するためには、地方においてデジタル実装を進めることが必要ですが、地方財政措置として確保された地域デジタル社会推進費は令和三年度と同じ二千億円にとどまります。
政府がアピールするマイナンバーカードの活用方法の一つに、コンビニの複合機における住民票の写し等の取得がありますが、コンビニ取得に対応している発行元自治体数は、本年三月三日時点で九百二十七市区町村にとどまっています。有体物であるマイナンバーカードを持ち歩くことや、住民票の写しを紙で取得、提出すること自体、早晩時代遅れになるとは思いますが、既に自治体間でデジタル化に差が生じていることは確かであります。
総務省に設置された総務省デジタル田園都市国家構想推進本部の本部長でもある総務大臣に伺います。
集中的に予算を投入しなければ、地方におけるデジタル化が不十分なものとなり、不便と非効率が残り続けます。地域のデジタル実装のため、総務省の枠組みにこだわらず、まち・ひと・しごと創生事業費一兆円、地域社会再生事業費四千二百億円と併せて枠組みを再編すべきと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
住宅ローン控除の控除率、控除期間等の見直しについて伺います。
地方の自立に向けては、目下のところ、大都市圏から地方に更に多くの人口が分散することが必要になると考えています。そのような中で、地方においては比較的安価で宅地建物を取得することができること、世帯総数を超える量の既存の住宅ストックが既に多く存在していることなどもあり、地方への移住に当たっては既存住宅の果たす役割は今後更に大きくなると考えられます。
今回の住宅ローン控除の改正は、住民税からの控除限度額を所得税の課税総所得金額等の五%に引き下げる一方で、控除期間を十三年に延長することがその趣旨ですが、控除期間が十三年に延長されるのは新築住宅、買取り再販に限られ、既存住宅については十年のままとなっています。
今回の住宅ローン控除制度の見直しにおいて、環境性能等の高い認定住宅の拡大の趣旨が反映されていることは評価できますが、既存住宅であってもリノベーションをすることで新築住宅に比肩する環境性能を付与することが可能です。新築、買取り再販、既存住宅で控除期間を同じとすべきと考えますが、国土交通大臣の答弁を求めたいと思います。
付加価値額における賃上げへの対応、いわゆる賃上げ税制について伺います。
今回の賃上げ税制の効果は、全くないとまでは言いませんけれども、税制改正によるのではなく、労働需給が引き締まることによって給料が上がる方がより好ましく、より実効性があることは明らかです。問題なのは、現状の雇用制度では、衰退産業から成長産業への人材移動が効率的でなく、衰退産業にとどまる従業員が従業員全体で見たときに賃上げのおもしとなっていることであります。
日本維新の会は、税制改革、手厚いセーフティーネットの整備を前提に、雇用制度の改革が必要だと考えています。すなわち、企業側からの申出により十分な金銭給付とともに雇用契約を解除し、元従業員は手厚い失業給付を受けながら職業訓練等で再就職を目指す制度を整備することで、転職しやすい労働市場をつくり出すことが必要です。
労働力を多く抱えた業界から労働力の供給が少ない業界に働き手が移行することで、転職後比較的早くから活躍できる機会がありますし、手厚いセーフティーネットがあるので、給与水準に納得しなければ、労働需給が逼迫し、給料に上昇圧力が掛かります。セーフティーネットの整備と雇用の流動性確保が賃上げ達成の最短経路だと考えますが、総務大臣及び厚生労働大臣の見解を伺います。
日本維新の会は、低成長や社会保障制度に対する不安に覆われた三十年の延長ではない日本をつくり出すため、社会保障制度改革、税制改革、成長戦略に一体的に取り組む日本大改革プランの下、地方からデジタルと改革によって新しい時代を創造する、このことをお約束し、私の代表質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕