礒崎哲史の発言 (本会議)

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○礒崎哲史君 国民民主党・新緑風会の礒崎哲史です。
 初めに、ロシアの軍事侵攻にさらされ続けているウクライナ国民に連帯の意を表します。子供たちや市民を標的にしたロシア軍による戦争犯罪が日々明らかになっています。蛮行を繰り返すロシアに断固として抗議します。日本政府として、各国との連携を図りながら、人道支援を含めた我が国独自の対応も進め、毅然とした対応を貫くことを強く求めます。
 それでは、会派を代表し、質問いたします。
 四月八日の総理の記者会見において、石炭の段階的な輸入禁止を始めとしたロシアに対する追加制裁の発表がありました。
 総理にお伺いします。
 石炭の輸入禁止により電力供給への影響が懸念されます。三月二十二日に東北電力、東京電力管内において電力需給逼迫警報が出されましたが、今後の電力供給確保に向けてどのようにお考えでしょうか。
 エネルギー価格の高騰も懸念されます。例えば、ガソリン価格は高水準のままです。トリガー条項の凍結解除を始めとした燃料価格高騰対策について、いつ結論を出すのか、岸田総理に伺います。
 それでは、政府提出の経済安全保障推進法案について伺います。
 米国の、あっ、失礼しました、米中の覇権競争の激化等を契機として、ブロック経済化が進むとともに、保護主義的政策が取られつつあると思います。ロシアによるウクライナ侵攻はそうした動きに拍車を掛けるものであり、経済安全保障政策の重要性はますます大きくなってきていると認識しております。
 まずは、政府案の内容をサプライチェーンの強靱化等の四つの柱に絞った理由、そしてエネルギーや食料の安全保障は政府案の守備範囲外とした考え方について、岸田総理に伺います。
 次に、今回の法案では導入が見送られたセキュリティークリアランスについて伺います。
 セキュリティークリアランスについては、経済同友会から、同盟国、同志国との国際共同研究を実施する際、民間事業者も参加して先端技術共同開発を推進、強化する必要があり、政府は早急に検討を始め、速やかに導入すべきであるとの意見が表明されております。また、衆議院内閣委員会に参考人として出席された同志社大学の村山裕三名誉教授からは、国際会議に行ったときに、セキュリティークリアランスがないため、会議で出てくる資料について見せてもらえないことがあり、研究にも支障を来すといった発言がございました。
 セキュリティークリアランスが我が国でいまだに措置されていないことのデメリットや導入に向けた課題、また、一部報道では、政府がセキュリティークリアランスの導入について、調整を急ぎ、秋に予想される臨時国会への関連法案提出を目指すとされていますが、今後の検討スケジュールについても岸田総理に伺います。
 さらに、人権デューデリジェンスの法制化について伺います。
 令和三年五月、産業競争力強化法が議題となった参議院本会議で、私は、人権デューデリジェンスは国の産業競争力にも大きな影響を及ぼすのではないかと質問いたしました。それに対し、当時の梶山経済産業大臣からは、今後の我が国企業の取組いかんによっては我が国の産業競争力にも影響を及ぼすことが想定をされるため、ビジネスと人権に関する行動計画の周知啓発をしっかりと行い、産業界の意識向上、取組促進に努めてまいりますとの答弁をいただきました。
 その後、同年九月から十月に経済産業省が外務省と連名で実施した調査によると、我が国上場企業における人権デューデリジェンスの実施企業は五割程度にとどまっており、いまだ不十分であると考えますが、単に政府が企業に対して人権デューデリジェンスを推奨するだけではもはや済まないと考えます。
 実際に、人権侵害を助長している懸念のある企業がサプライチェーンに含まれていないことを証明できなかったことを理由に輸入制限の対象となるという事態が生じており、経団連からは、こうした現状に一企業で対応することは困難であるため、政府としてどのように対処するか、早急に検討する必要があるとの意見が表明されております。
 人権デューデリジェンスは国の産業競争力にも大きな影響を及ぼし得るものであることから、そうした意味でも国が責任を持つべきであり、一つの方策としてそれを法制化する必要があると考えますが、これらの点に関する岸田総理の見解と今後の政策の方向性を伺います。
 国民民主党は、このような喫緊の課題であると考えられるセキュリティークリアランスや人権デューデリジェンスを始め経済安全保障の守備範囲を政府案よりも幅広く捉えた総合的経済安全保障施策推進法案を三月十一日に参議院に提出をいたしました。
 岸田総理に伺います。
 経済安全保障を確固たるものにしていくためには、今回の政府案の中身だけでよしとすることなく、今後、より総合的なものにしていく必要があると認識しておりますが、お考えをお聞かせください。
 次に、政府案について、重要物資のサプライチェーンの強靱化、官民技術協力の推進及び特許出願の非公開化の三点に絞り、伺います。
 重要物資のサプライチェーンの強靱化について、本法律案では、所管大臣が各物資の生産、輸入、販売の事業を行う民間事業者に対し、その状況について調査を実施できるとしております。政府においては、一企業の責任で提出できる情報には限界があることを踏まえ、調査の内容や求める水準を決定すべきと考えますが、小林経済安全保障担当大臣の見解を伺います。
 加えて、サプライチェーン強靱化に向けては、サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金を活用して、国内生産回帰を図ることで、特定国への依存を減らしていくような取組も不可欠であると考えます。同補助金がこれまで果たしてきた役割や成果、今後、同補助金を積み増して切れ目なく継続的に活用していく可能性について、萩生田経済産業大臣に伺います。
 次に、先端的な重要技術に関する官民技術協力の推進について伺います。
 官民協議会やシンクタンクへの委託といった本法律で考えられている仕組みがうまくいくかどうかの鍵を握るのは、イノベーションを生み出すことのできる人材の育成とビジネス環境を整備することや、新たな発想を持つスタートアップの参画と、こうしたスタートアップへの投資の活性化が必要と考えますが、小林経済安全保障担当大臣の見解を伺います。
 そして、特許出願の非公開について伺います。
 特許出願の非公開制度における損失補償は、指定された特定の特許出願人の受けた損失を国が補償する制度であると理解しております。その損失補償の財源について、小林経済安全保障担当大臣は、衆議院内閣委員会で、特許特別会計から支出を検討する旨の答弁をしています。仮に特許特別会計から支出するとすれば、同会計の収支悪化にもつながりかねず、結果として特許料の引上げなどといった事態も想定され得ると思います。一般会計から支出すべきだと主張する考えはないか、萩生田経済産業大臣に伺います。
 このほかにもお伺いしたいことがたくさんありますが、時間の関係もあり、それは委員会の質疑に回したいと思います。
 最後になりますが、政府は、産業界や労働界と、労働界とも十分に対話を重ねることで、経済安全保障対策の歩みを着実に進めるとともに、人材育成やビジネス環境の改善に向けて実効性ある政策を講じ、真に国際競争力を向上させ、我が国の産業がかつての輝きと強さを再び取り戻すことを心から祈念し、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 礒崎哲史

speaker_id: 26665

日付: 2022-04-13

院: 参議院

会議名: 本会議