岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 柴田巧議員の御質問にお答えをいたします。
経済安全保障の対象や方向性についてお尋ねがありました。
お尋ねの経済活動に関して行われる国家及び国民の安全を害する行為とは、例えば、大規模かつ長期にわたる停電をもたらすサイバー攻撃など、外国政府等の主体により行われる、我が国の国家及び国民の安全を害する行為をいいます。
こうした行為を未然に防止するために本法案において講ずる措置の対象については、基本方針に基づき、制度ごとに策定する基本指針において、考え方を明らかにした上で定めることとしております。
その上で、経済安全保障は多岐にわたる新しい課題であり、確立した定義があるわけではありませんが、政府として新しい課題に向き合う中で、エネルギーや食料といった従来から行われてきた取組との整合性、役割分担にも留意しつつ、必要な連携を進めてまいります。
新たな国家安全保障戦略についてお尋ねがありました。
平成二十五年に我が国初の国家安全保障戦略が策定されてから約八年が経過をいたしました。その間、AI、量子など革新的技術が出現する中、安全保障と経済を横断する新しい課題が国家安全保障上の重要課題である経済安全保障の問題として広く認識されるようになってきたところです。
このような状況も踏まえ、新たな国家安全保障戦略の策定に当たっては、経済安全保障も重要な課題として位置付け、政府としてしっかりと議論をしてまいります。
本法案成立後の体制、地方自治体との関係及び施策の点検、見直し等についてお尋ねがありました。
本法案成立後も、引き続き、国家安全保障局が中心的な役割を担いつつ、法施行を担うために内閣府に新たに設置する組織や関係省庁と緊密に連携することで、政府一体となって経済安全保障を強化するための取組を進めていきます。
また、経済安全保障上の課題は多岐にわたることから、地方自治体が地域におけるインフラ整備や産業育成に役割を担っていることなどを踏まえ、政府としては、地方自治体、地方公共団体ともしっかりと連携しながら、経済安全保障の取組を推進していく考えです。
さらに、変化のスピードが速い国内外の情勢によって講じるべき安全保障上の措置も変わり得ることから、先ほど申し上げた体制の下、法案、本法案成立後も幅広く、不断に点検、見直しを検討し、必要な取組を進めてまいります。
サプライチェーン調査に係る罰則についてお尋ねがありました。
産業サプライチェーンは複雑であることを踏まえ、より多くの事業者の理解を得て、協力をいただくことが重要です。そのため、事業者からの自発的な協力を得ていく上で、罰則付きの調査権限は本調査になじまず、むしろ事業者の理解を得る努力を行うことが調査の実効性確保につながると考えております。そして、附帯決議の趣旨を踏まえ、まずは本制度を実施し、サプライチェーンの把握に向けた運用を積み重ねてまいりたいと考えます。
そして、経済インテリジェンスに係る人材の育成についてお尋ねがありました。
令和四年度予算において経済インテリジェンスに係る人員約百三十人の定員増を計上したところ、経済安全保障の取組の実効性を担保するため、経済安全保障に係る情報の収集、集約、分析の業務に従事させてまいります。
我が国を取り巻く国際環境が一層厳しさを増す中で、インテリジェンスに係る人材の確保、育成や専門性の向上は極めて重要であると認識をしており、こうした認識に基づく情報分析や情報保全に関する各種研修、人事交流等を通じて、高い専門性を有する人材を確保、育成すること等により、情報機能の更なる強化を図ってまいります。
自衛隊による原発の警護に関するお尋ねがありました。
原子力発電所の警備については、第一義的には公共の安全と秩序の維持を責務とする警察機関において実施していますが、状況によっては自衛隊が治安出動等により対処することも可能です。
また、こうした事態に備え、平素から防衛省・自衛隊と警察、海上保安庁は、共同訓練を行うなどして、連携の強化を図っております。
いずれにせよ、いかなる事態にも対応できるよう、必要に応じた検討を不断に行ってまいりたいと考えております。(拍手)
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