岸田文雄の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(岸田文雄君) 熊谷裕人議員の御質問にお答えいたします。
ゼレンスキー大統領との面会、ロシアへの外交特使の派遣、中国への直接の働きかけ、そして国際刑事裁判所への支援についてお尋ねがありました。
我が国はウクライナと共にあります。私はこれまで三回、ゼレンスキー大統領と電話会談を行い、我が国の連帯を伝達したところです。ロシアによる侵略を一刻も早くやめさせるために、G7を始めとする国際社会と連携しながら、現地の状況も含め総合的に勘案し、我が国として何をすることが適切なのか、こうした観点から不断に検討を行っていきたいと考えています。
ロシアへの外交特使の派遣について、ドイツ、フランス、オーストリア等がプーチン大統領に対して直接働きかけを行っていますが、プーチン大統領が歩み寄ろうとする兆しは見えません。このような状況において、ロシアが国際社会の声に耳を傾け、侵略をやめるよう、ロシアに対して強い制裁措置を講じていくことが必要であり、現時点で特使を派遣する考えはありません。
中国に対しては、様々な機会に責任ある行動を呼びかけてきています。引き続き、G7を始めとする関係国と緊密に連携し、中国に対して直接訴えかけていきたいと考えています。
ICCへの支援について、我が国はICCの最大の拠出国であり、ICCの活動を支援する観点から、先週、ICC予算の一割弱に当たる分担金の支払、これを前倒しして行いました。そしてICCから評価されたところであります。引き続き、ICCの活動を後押ししてまいります。
経済制裁の影響や各国の金融監督当局等による対応についてお尋ねがありました。
議員御指摘のとおり、SWIFTからのロシアの特定銀行の排除や、ロシア中央銀行を含む資産凍結措置等の経済制裁によって、ロシアだけでなく日本を含む世界経済・金融システムにどのような影響を及ぼすのか十分注意を払う必要があると考えます。
制裁がもたらす国内外の経済・金融システムへの影響を注視しつつ、ロシアへの圧力を強化すべく、G7を始めとする各国の金融監督当局等と緊密に連携をしてまいりたいと考えます。
ウクライナ避難民への支援及び難民政策についてお尋ねがありました。
我が国へ受け入れたウクライナ避難民の方々への支援については、官房長官を長とするウクライナ避難民対策連絡調整会議を司令塔として、政府一体となって避難民の円滑な受入れと生活支援等を行っております。
身寄りのない避難民の方々に対しては、既に一時滞在場所の提供、生活費や医療費の支給を始めており、今後は、カウンセリング、日本語教育、就労支援等、受入れ後の各場面に応じた具体的な支援策を実施することとしております。
そして、日本に知人、親戚や、親族や知人のいる避難民の方々に対しても様々な、様々提供されている支援の状況を含め、その方が置かれている状況を個別に把握した上で、政府としても必要な支援を行ってまいります。
難民認定については、難民条約に従い、難民と認定すべき者を適切に認定しているところです。また、難民と認められない方であっても、今回のウクライナ避難民のように、本国情勢等を踏まえ、人道上の配慮が必要と認められる方については我が国への在留を認めるなど、適切に対応してまいります。
政府としては、引き続き、人道的な観点から真に庇護を必要とする方々を適切に保護するため、法務省において、難民に準じた保護の仕組みの創設など、制度の在り方も含め検討をしており、まずはこの取組をしっかりと進めていきたいと考えております。
国民生活を守るための有効かつ迅速な物価抑制策についてお尋ねがありました。
足下の物価上昇の動きについては、円安の影響も見られるものの、原油を始めとする世界的な原材料価格の上昇が主な要因であると承知をしております。
このような状況も踏まえ、ウクライナ情勢に伴う原油価格や物価の高騰等による国民生活や経済活動への影響に緊急かつ機動的に対応するための総合緊急対策を四月中に取りまとめます。その際、まずは予備費を活用した迅速な対応を優先してまいります。
関税暫定措置法の改正についてお尋ねがありました。
今回の法改正案は、三月十一日のG7首脳声明を踏まえ、ロシアに対する関税についての最恵国待遇を迅速に撤回するためのものですが、国際情勢等に応じて、対象国等について迅速かつ適切に対応できるよう、ロシアに特化した特別措置法という形式ではなく、関税に係る暫定的特例を定める関税暫定措置法を改正することといたしました。
暗号資産に係る制裁の国際協調についてお尋ねがありました。
今般の外為法の改正は、三月十一日のG7首脳声明を受けて、暗号資産が制裁の抜け穴として悪用されないよう、速やかに講ずべき措置について対応することで、金融制裁の実効性の強化を図るものです。
その上で、御指摘のとおり、暗号資産を含め、ロシアによる制裁回避を防ぐには、より多くの国がロシアに対する制裁に参加するよう働きかけることが重要であり、アジア諸国との関係では、先般のインド、カンボジア訪問を始め私自身が先頭に立って働きかけを行ってまいりました。
三月二十四日のG7首脳声明においても、我々の制裁の効果を低下させ、あるいは軽減するための回避、迂回及び穴埋めを行わないことについて、他国政府と関与することを含め、引き続き緊密に協力をしていくとしているところであり、引き続き、G7を始めとした国際社会と緊密に連携し、制裁の実効性強化に努めてまいります。
ウクライナについての真摯な取組、反戦及び今後のウクライナへの復興支援に係る決意についてお尋ねがありました。
ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす行為であり、断じて許容できません。ロシアが国際社会の声に耳を傾け、一刻も早く停戦が実現し、侵略をやめるよう、G7を始めとする国際社会と連携して、厳しい対ロ制裁措置を講じています。
また、ウクライナとの更なる連帯を示すために、ウクライナ及び周辺国に向けた合計二億ドルの緊急人道支援を実施するとともに、ウクライナ避難民の方々の受入れを進めています。引き続き、ウクライナの人々に寄り添った支援を実施してまいります。
今後、国際社会が支援できるようなウクライナの復興が見通せる段階になった暁には、今日までの経験を生かし、我が国として積極的に役割を果たしてまいります。
残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕