浅田均の発言 (本会議)

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○浅田均君 日本維新の会、浅田均です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました関税暫定措置法の一部を改正する法律案及び外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案について質問いたします。
 初めに、関税暫定措置法改正について質問します。
 本改正に伴う日本の関税収入の増加予想額、及びロシアが対抗措置を講じた場合、日ロのどちらに関税上の影響が大きいのかという問いに対し、四月一日の本会議において、鈴木大臣は、ロシアが代わりにどのような関税率を適用するのか不明であることからお答えをするのは困難と答弁されていますが、関税増による国内での物価上昇が消費に与える影響についてどのようにお考えか、財務大臣の認識をお伺いいたします。
 また、今お尋ねした貿易収支と民間消費への影響により、我が国のGDPにどれだけのマイナス効果をもたらすとお考えか、財務大臣にお伺いします。
 先般、総理は、ロシアからの輸入全体の一八%を占める石炭輸入を段階的に削減し、最終的に禁止する措置を発表しました。そうした措置及び本改正によりロシア経済が被る影響をどのようにお考えか、総理の認識をお伺いいたします。
 次に、外為法改正についてお伺いいたします。
 今般、パリに本部を置くFATF、ファイナンシャル・アクション・タスク・フォース、FATF、マネーロンダリングに関する金融活動作業部会の勧告により、暗号資産交換業者に対して、暗号資産の送信者と受信者に対し、該当する顧客情報を両取引所間で共有するという厳しいルールが適用されることとなったため、個人情報の捕捉が可能になりましたが、交換業者を介さない個人間の直接取引の場合には捕捉が可能なのでしょうか。総理の認識をお伺いいたします。捕捉が難しい場合には、実質的に制裁が効かないケースも想定されますが、どのように対応されるつもりかも併せて答弁願います。
 政府は、三月一日、ウクライナに軍事侵攻するロシアへの制裁として、ロシア中央銀行が日本国内に持つ資産を凍結すると発表しました。
 松野官房長官は、ロシア中銀が日銀に保有する円建て外貨資産について約三・八兆円規模に上ると明らかにされましたが、ロシアの外貨準備は、実際には国債若しくは民間銀行で運用されているのではないでしょうか。そうした場合、資産を凍結することができるのでしょうか。ロシアの外貨準備の運用状況及び凍結による効果について、総理の答弁を求めます。
 各国がこうした措置を協調して行えば、通常はルーブルを買う原資が凍結されるわけですから、ルーブル安を防ぐことができません。そして、ルーブルが急落すれば、ロシアでのインフレが加速し、景気悪化や国民の不満を招くことになると想定されます。しかし、現在のところ、ルーブル安はそうした想定どおりには推移していません。
 ウクライナへの侵攻後、ルーブル相場は一ドル百五十ルーブルまで下落しましたが、三月末に九十ルーブルに上昇し、現在は八十ルーブル前後で取引されており、侵攻前の水準に戻っています。その原因は何か、総理の認識をお伺いいたします。
 ロシアの銀行が、外国企業が振り込んだ外貨をルーブルに替えて自国企業に支払うということを行うことにより、結果としてルーブルが買われ、ルーブルの安定につながっていると考えられますが、現時点でロシアの銀行がロシア国内で保有しているドルの残高はどのぐらいあるとお考えか、総理の認識をお伺いいたします。
 あわせて、資源大国であるロシアは、ロシア中銀が金を購入することにより、ルーブルを金と結び付け、ルーブルの信用を金で担保する、言わば金本位制を実行している向きもありますが、こうしたロシアの対抗策に対して、G7を始め我が国は経済制裁の実効性を一層高めるためにどのような対応策を考えているのか、総理にお伺いいたします。
 ロシアの侵略が長期化する中、ロシアに対する制裁はどんどん強化されています。経済制裁を行うことは、当然、ロシアの報復措置等による我が国へのマイナスの影響もあるわけですが、総理は、ロシアへの経済制裁と我が国の経済成長を両立させることは可能とお考えでしょうか。あるいは、日本経済にとってはマイナスとなることは避けられないとお考えでしょうか。総理の認識をお尋ねいたします。
 これまで政府は、経済制裁に関し、国連安保理決議などがあるとき、あるいは日本の平和や安全の維持のために特に必要があるときなどの場合に、外為法に基づいて経済制裁を発動できるとしていましたが、今回は、国連安保理が機能しない中、G7主導で実施された対ロ経済措置に我が国が追随するという形で制裁を行ってきました。
 もちろん、日本単独で経済制裁などの措置を講じても、それをはるかに上回るような報復措置がなされ、結果としては国益を大きく損なう可能性もあり、効果は期待しにくいといった面もあります。しかしながら、多くの国が歩調を合わせることにより効果は上げられます。主要国がそれぞれ制裁手段を持ち、必要に応じて各国が協調して発動するという体制を我が国として整えるべきであると考えます。
 そこで、人権侵害に関与した外国当局者らに制裁を科すことができる、いわゆる人権侵害制裁法についてお伺いいたします。
 米英やカナダ、EUなど、ほとんどの主要先進国が制定している人権侵害制裁法について、岸田総理は昨年十二月、超党派での議論をよく見守り、これまでの日本の人権外交を踏まえて引き続き検討していくと述べられましたが、ロシアが戦争犯罪を続けている現状も踏まえ、今こそ政府として主体的に人権侵害制裁法制定を検討すべきと考えますが、総理の現在の考えをお伺いいたします。
 罪のない市民が巻き込まれている悲惨な現状を見るにつけ、長期化する戦争を一刻も早く終結させる必要があるとの思いを強くします。NATOあるいはアメリカは、第三次世界大戦に拡大するおそれがあることから、ロシアを直接攻撃することをせず、ウクライナへの武器提供等にとどめています。仮にNATOあるいはアメリカが、ロシア本土ではなく、ウクライナに展開しているロシア軍に核ではない通常兵器で攻撃した場合、ロシアがNATO、アメリカあるいはウクライナに核で反撃する可能性について、総理はどのように分析していますか。お答えください。
 今回のロシアによるウクライナ侵略は、ロシアと国境を接している我が国にとって他人事ではありません。加えて、我が国は、核保有国である北朝鮮、中国をも隣国に持っています。北朝鮮の長距離弾道ミサイルがニューヨークに届くようになり、中国がICBM戦力の急激な増大と戦域核戦力を増大している今、我が国がウクライナと同じような状況になった場合、アメリカは果たして侵略国に反撃してくれるのか、多くの国民が不安になっています。日米同盟に基づき、アメリカが、日本への武器提供等のみならず、侵略国を直接攻撃してくれるという保証はどこにあるのでしょうか。総理の認識をお伺いいたします。
 核抑止力とは、相手に第一撃を思いとどまらせることができるかという視点で考えられるべきものであります。様々なレベルでの核シェアリングを同盟国と検討すること、そのこと自体が核抑止力の効果を高めることになると考えます。総理が核シェアリングについて、政府として議論することは考えていないと発信すること自体、敵国からすればその分、核抑止力の効果を薄めているという認識はありませんか。総理の認識をお伺いして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣岸田文雄君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 浅田均

speaker_id: 29554

日付: 2022-04-15

院: 参議院

会議名: 本会議