岸田文雄の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○内閣総理大臣(岸田文雄君) 浅田均議員にお答えいたします。
 石炭禁輸措置及び今回の関税暫定措置法改正によりロシア経済が被る影響についてお尋ねがありました。
 ロシア産の石炭の禁輸措置や今回の関税暫定措置法の改正は、国際社会と一致団結してロシアに対して厳しい措置をとるという我が国の意思を強く示すものであり、大きな意義があると考えております。
 これらの措置がロシア経済に与える影響については、他の輸出入禁止措置を含めた制裁措置全体の中で判断していく必要があると考えており、引き続き、G7を始めとする国際社会と緊密に連携をして、ロシアに対する国際的な経済制裁の実効性を確保するべく努めてまいります。
 個人間のこの暗号資産の取引への対応についてお尋ねがありました。
 御指摘のとおり、暗号資産交換業者を介さない取引の把握の難しさは国際的にも指摘をされており、どのように対応するかは各国共通の課題であると認識をしています。適切な対応の在り方について、引き続き、国際的な場において議論をしてまいります。
 その上で、今般の外為法の改正は、三月十一日のG7首脳声明を踏まえ、暗号資産交換業者を介した取引を規制の対象とすることで、暗号資産が制裁の抜け穴として悪用されないよう、できる手当てを速やかに講ずるものであります。
 引き続き、G7を始めとする国際社会と緊密に連携して、制裁の実効性を高めるべく、適切に対応してまいります。
 ロシアの外貨準備や、通貨ルーブルの価値、経済制裁の実効性を高めるための対応策等についてお尋ねがありました。
 ロシアを含め、他国の外貨準備の我が国における保管、運用状況について開示することは差し控えますが、今般のロシア中央銀行に対する制裁措置により、民間金融機関も含めて日本に所在する銀行が同行と取引を行うことは禁止されています。
 ルーブル相場については、足下では、議員御指摘のとおり回復してきておりますが、これは、ロシアの輸出企業に対する外貨売却の義務付けや国民に対するルーブルの外貨への両替停止など、ロシア当局の措置により相場が支えられている側面も大きいと理解をしています。他方、いわゆる闇市場においては大幅な安値でルーブルが取引されているという指摘があるということも聞いております。
 ロシアの銀行がロシア国内で保有しているドルの残高は把握はしておりませんが、ロシア中央銀行が保有する金については、G7で足並みをそろえて、ロシア中央銀行に対する取引制限等を行うことで金の取引を阻止する措置を講じております。
 あわせて、ロシアの一部銀行の資産凍結等やSWIFTからの排除を実施してきているところであり、引き続き、G7を始めとする国際社会と緊密に連携をして、制裁の実効性を高めるべく適切に対応してまいります。
 ロシアへの経済制裁と日本の経済成長についてお尋ねがありました。
 今般のロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす行為です。一刻も早くロシアが国際社会の声に耳を傾け、侵略をやめるよう、我が国はG7各国、国際社会とともにロシアに対して迅速に厳しい制裁措置を打ち出しています。
 ロシアのウクライナ侵略によってエネルギーや食料の価格が高騰しています。我が国のみならず、世界各国の人々がガソリン価格、電気代、食料価格などの高騰に苦しんでいます。
 エネルギー市場を安定化させるため、IEA加盟各国と協調し、我が国として、IEA割当て量の一・五倍の千五百万バレルを初めての国家備蓄の放出として行いました。また、ウクライナ情勢に伴う原油価格や物価の高騰等による国民生活や経済活動への影響に緊急かつ機動的に対応するための総合緊急対策を四月中に取りまとめます。
 国民生活を守るため、国際、国内双方で最大限の対策を迅速に講じてまいります。
 人権侵害制裁法整備についてお尋ねがありました。
 私の内閣では、人権を始めとした普遍的価値を守り抜くことを重視しており、初めて任命した専任の補佐官とともにしっかりと取り組む覚悟です。深刻な人権侵害については、省庁横断的に取り組むとともに、米国などの同盟国、同志国と緊密に連携してしっかりと声を上げていきます。
 我が国は、今回のロシアによるウクライナ侵略を受けて、G7を始めとする国際社会と緊密に連携をし、迅速に厳しい措置を打ち出しています。その上で、人権侵害制裁法整備については幅広い理解を、理解が重要との観点から、超党派での議論が進んでいると承知をしています。その議論をよく見守るとともに、これまでの日本の人権外交を踏まえ、引き続き検討してまいります。
 ロシアの核兵器による反撃の可能性、日米同盟に基づく米国の防衛義務、核シェアリングと核抑止力についてお尋ねがありました。
 NATOや米国がウクライナに展開したロシア軍を攻撃した場合、それに対しロシアが核兵器で反撃する可能性といった仮定の質問にお答えすることは控えますが、いずれにせよ、唯一の被爆国として、核兵器による威嚇も、ましてや使用もあってはならないということを引き続き強く訴えてまいります。
 いわゆる核共有については、非核三原則の堅持や原子力基本法を始めとする法体系との関係から認められず、政府としては議論を行うことは考えておりません。
 その上で、米国は、累次の機会に日米安保条約の下での自国の対日防衛義務や日本への拡大抑止の提供を確認してきており、このことは本年一月の日米首脳テレビ会談及び日米2プラス2においても改めて表明されています。日本としては、米国が核を含むあらゆる種類の能力を用いて条約上の義務を果たすことに全幅の信頼を置いています。
 日米間では、核抑止を含む米国の拡大抑止に関し、日米拡大抑止協議の場を含め様々なやり取りを行ってきており、引き続き、米国の拡大抑止の信頼性の維持強化に向け、日米間でしっかりと協議を行ってまいります。
 残余の質問については、関係大臣から答弁をさせます。(拍手)
   〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120815254X01720220415_025

発言者: 岸田文雄

speaker_id: 6324

日付: 2022-04-15

院: 参議院

会議名: 本会議