末松信介の発言 (本会議)
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○国務大臣(末松信介君) 片山議員にお答え申し上げます。
まず、教員の学びの在り方についてお尋ねがありました。
グローバル化や情報化の進展によりまして、社会が急速に変化するとともに、教育をめぐる状況の変化もスピードを増しております。こうした中、例えばGIGAスクール構想や特別なニーズを有する児童生徒への支援の充実などに、それぞれの現場の課題を踏まえて適時適切に対応することが求められております。
こうした社会の変化により適切に対応していく上で、これまでの免許更新制の下での十年に一度の講習は、常に最新の知識、技能を学び続けることと整合的でないことや、座学を中心とした講習では現場に即した学びの実施が困難といった課題がありました。
こうした中、これからの教師の学びの姿として、各学校において一人一人が置かれた状況に照らして、適切な現状把握と具体的な目標設定を行った上で、個別最適な協働的な学びを行うことが必要であると考えております。
次に、教員免許更新制の総括についてのお尋ねがございました。
教員免許更新制は、教師の学びの機会の拡大、大学による教師の資質、能力の向上に対する関与の拡大など、一定の成果を上げてきました。一方で、これまでの免許更新制の下での十年に一度の講習は、常に最新の知識、技能を学び続けることと整合的でないことや、座学を中心とした講習では現場に即した学びの実施が困難であるといった課題がございました。
このため、教員免許更新制の下で大学等が形成した良質な教育コンテンツを継承しつつ、個々の学校現場や教師のニーズに即した新たな研修システムにこれからの時代に必要な教師の学びを実現させることとし、現行の教員免許更新制を発展的に解消する本法案を提出したものでございます。
次に、更新制導入時の経緯の検証についてのお尋ねがございました。
教員免許更新制の導入に当たりましては、有識者や関係団体等の意見聴取、各種調査等も含めて様々な観点から検討を行った上でまとめられた中央教育審議会の答申を踏まえて制度設計を行ったところです。このため、先生御指摘の観点も含め、適切なプロセスが踏まれていたものと考えております。
いずれにせよ、教育政策を推進するに当たりましては、より効果的、効率的な教育政策の企画立案等を行う観点や、国民への説明責任を果たす観点から、客観的な根拠や議論の透明性、多様な意見聴取を重視してまいります。
次に、新たな研修制度を導入する理由についてお尋ねがありました。
変化の激しい時代におけるこれからの教師の学びの姿としては、教師一人一人の置かれた状況に照らして、適切な現状把握と具体的な目標設定を行った上で、個別最適で協働的な学びが行われることが必要であると考えております。
このため、今回の法改正においては、過去に教師が何を学んできたかを客観的に記録することを義務付けるとともに、これを基に教師の資質向上に対し指導、助言等を行うという管理職の役割を明確にすることが必要であると考えております。
次に、研修記録作成のメリットについてお尋ねがありました。
現在、研修等の記録を作成している教育委員会は、教師一人一人による研修履歴の振り返りと受講計画の作成や、学校管理職等による教師への研修受講指導などに活用していると承知をいたしております。
今回の改正における研修履歴の記録とこれを活用した指導、助言等により、全ての学校において、個々の教師の強みや専門性が明らかとなり、教師自身が更に資質、能力を向上する基礎となるほか、学校管理職が個々の教師の強みや専門性を生かした学校運営が可能となるものと考えております。
次に、研修記録を作成していない教育委員会への支援についてお尋ねがございました。
今回の改正による研修等の記録の作成は、任命権者であります教育委員会が行うこととなりますが、具体的な方法については、各教育委員会が教員研修計画で必要な事項を定めることを想定しております。
研修の記録方法については、記録自体が過剰な負担となることがないよう留意する必要があります。文部科学省としては、各教育委員会の判断に資するよう、研修等の記録の基本的な考え方等をガイドラインで示してまいります。
次に、研修受講の記録と人事評価の関係についてお尋ねがありました。
今回の法改正によりまして、教育委員会が行う研修等に関する記録は、校長等管理職による各教師の資質の向上に関する指導、助言等の際に活用されるものであり、人事評価制度とはその趣旨と目的が異なるものでございます。
研修等に関する記録自体や研修の多寡そのものが人事評価に直接反映されるものではありませんが、研修を行った結果として各教師が発揮した能力や上げた業績について、人事評価の対象となるものと考えてございます。
次に、研修成果の評価についてお尋ねがありました。
研修成果の確認は重要です。これまでも、研修報告書の提出などの方法により修了状況を確認していますが、今後は、校長等の管理職が、期首面談、期末面談等の場を活用しつつ、個々の教師の目標設定を踏まえて研修成果を確認することを想定しております。
あわせて、今回の法改正に伴いまして、文部科学大臣が定める資質向上に関する指針の改正を予定しており、その際、研修の内容、態様に応じた成果の確認方法を明確化することを考えております。
次に、国立、私立の学校教員の資質向上への措置についてお尋ねがございました。
これらの学校については、設置者が自主性を発揮し、所属教師の資質、能力の向上に努めていくことが原則ですが、国としても、研修の奨励を受けながら主体的に学ぶことができる環境づくりを促していくことが重要であると考えております。
このため、文部科学省では、公立学校の取組内容等を情報提供するとともに、教職員支援機構が公開している研修動画コンテンツ等の活用や機構が実施する各種研修への参加の促進により、国立、私立学校においても研修の充実が図られるよう取り組んでまいります。
次に、給特法についてお尋ねがありました。
公立学校の教師の処遇を規定している現在の給特法の仕組みでは、教師の職務は自発性、創造性に基づく勤務に期待する面が大きく、どこまでが職務であるのか切り分け難いという特殊性等を踏まえ、時間外勤務手当を支給しない代わりに、勤務時間内、勤務時間の内外を包括的に評価するものとして教職調整額を支給しております。
一方、給特法制定から半世紀が経過し、教師に求められる仕事の内容も変化しております。また、平成二十八年度に実施しました調査においても、法制定時の想定を大きく超える長時間勤務の実態が明らかとなっております。これらを踏まえ、令和元年に法改正を行い、教師の勤務時間の上限等を定める指針を策定するなど、学校の働き方改革に取り組んでいるところです。
今後は、こうした働き方改革の様々な取組と成果等を踏まえつつ、本年度に勤務実態調査を実施し、教師の勤務実態や働き方改革の進捗状況をきめ細かく把握する予定です。その結果等を踏まえ、給特法の法制的な枠組みや、御指摘の点の、御指摘の観点も含め、検討いたしてまいります。
以上でございます。(拍手)
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