萩生田光一の発言 (本会議)

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○国務大臣(萩生田光一君) 山崎議員の御質問にお答えいたします。
 二〇五〇年カーボンニュートラルや二〇三〇年度の削減目標についてお尋ねがありました。
 気候変動問題は世界の喫緊の課題です。日本は国際約束として二〇三〇年度四六%削減や二〇五〇年カーボンニュートラルという目標を掲げており、引き続き、これらの目標の実現に向けて取り組むことに変わりはありません。
 同時に、今般のウクライナ侵略を受けて重要性を再認識したエネルギーの安定供給確保の取組を進めることも必要です。本法案では、省エネの更なる徹底や非化石エネルギーの拡大、供給力の確保等を図ることとしており、我が国のエネルギー需給構造の転換を後押しし、野心的な削減目標の実現とエネルギー安定供給確保の両立を目指してまいります。
 二〇三〇年度の原子力比率の達成と、それに向けた国民へのメッセージの発信についてお尋ねがありました。
 二〇三〇年度のエネルギーミックスにおける原子力比率の実現に向けては、安全性確保を大前提に、地元の御理解を得ながら原子力発電所の再稼働を着実に進めていくことが政府の方針です。
 経済産業省としては、再稼働が円滑に進むよう、産業界に対して事業者間連携による安全審査への的確な対応を働きかけるとともに、国も前面に立ち、原子力の意義や必要性等について丁寧な説明を尽くし、立地自治体など関係者の御理解と御協力が得られるよう取り組んでまいります。
 こうした再稼働に向けた取組やエネルギー政策における原子力の位置付け等について、国民の皆様の幅広い御理解が得られるよう、丁寧な情報発信に粘り強く取り組んでまいります。
 エネルギー自給率についてお尋ねがありました。
 すぐに使える資源が乏しく、自然エネルギーを活用する条件が諸外国と異なる我が国においては、エネルギーの安定供給を確保するため、エネルギー自給率の向上は極めて重要です。
 このため、エネルギー基本計画においては、徹底した省エネ、再エネの最大限の導入、安全最優先の原発再稼働に取り組むことで、二〇三〇年のエネルギー自給率を現在の約三倍に相当する三〇%程度に高めることを目標としています。
 今回のロシアによるウクライナ侵略によってエネルギー自給率を向上させることの重要性を改めて認識したところであり、引き続き、エネルギー基本計画に基づき、エネルギー自給率向上に向けた取組をしっかりと進めてまいります。
 エネルギー安定供給体制の構築についてお尋ねがありました。
 ロシアによるウクライナ侵略を受けて、我が国として、G7首脳声明に沿って、再エネや原子力も含めたエネルギー源の多様化、米国やカナダ、豪州、東南アジア諸国等へのLNG投資等によるロシア以外の供給源の多角化、主要消費国との連携による生産国に対する継続的な増産の働きかけなどを通じて、安定供給を確保しつつ、ロシアへのエネルギー依存低減に向けた取組を進めていきます。
 加えて、新たなエネルギー源として期待される水素やアンモニア、CCSといった脱炭素燃料技術の将来的な導入拡大も進め、従来の資源エネルギーの安定供給確保と一体的な包括的資源外交を展開してまいります。
 中小企業等における需要構造の転換についてお尋ねがありました。
 中小企業を含めた全ての事業者における非化石エネルギーへの転換等に向けて、改正法案では、国が、中小企業を含むエネルギーを使用する全ての事業者が取り組むべき具体的な事項を規定した判断基準や指針を示し、必要な場合には指導及び助言を行うこととしています。
 今後、改正法案に基づく制度の周知徹底に加え、設備投資に対する補助や専門家によるエネルギー診断などの支援策を通じたエネルギー使用状況の把握、改善提案などによって中小企業を含めた全ての事業者の取組を後押ししてまいります。
 電気自動車と充電インフラの普及についてお尋ねがありました。
 電気自動車の新車販売台数は、二〇二一年では約二・二万台、全体に占める割合は約一%となっており、二〇三〇年には、電気自動車とプラグインハイブリッド車を合わせて二〇から三〇%とする目標を掲げています。充電インフラは、民間調査会社の調べによると、二〇二一年度末時点で全国に、急速充電器が約八千基、普通充電器が約二万一千基の計約三万基が整備されていますが、二〇三〇年までには、それぞれ三万基、十二万基の計十五万基とすることを目標としています。
 これらの目標を実現するため、今般の補正予算及び当初予算において、電気自動車等の購入支援と充電インフラ整備の関連予算事業として総額四百五十五億円を盛り込んだところであり、こうした支援策を通じて、しっかりと普及、後押しをしてまいります。
 固定価格買取り制度の成果と課題についてお尋ねがありました。
 日本では、固定価格買取り制度を二〇一二年に導入し、その結果、二〇一一年度に約一〇%であった再エネ比率は二〇二〇年度には約二〇%にまで拡大し、この十年間で太陽光は中国、米国に次ぐ水準にまで導入量が拡大するなど、再エネの導入は着実に進展しています。一方で、国民負担の増大や、災害や環境に関する地域における懸念等の声もいただいています。
 今後、エネルギー基本計画で掲げた野心的な目標の実現に向けて、入札等を通じたコスト低減や、地域の理解を得られる公共施設、住宅への太陽光設置、洋上風力の案件形成に加え、再エネの適正な導入や管理に係る関係省庁と連携した施策の強化などを通じて強力に推進してまいります。
 太陽光発電の目標達成に向けた取組についてお尋ねがありました。
 エネルギー基本計画で掲げた二〇三〇年度における野心的な再エネ導入目標の実現に向けて、太陽光発電の更なる導入拡大は重要ですが、そのためには、地域と共生する太陽光発電の設置に適した場所の確保や国民負担を抑制するためのコスト低減など、様々な課題を乗り越える必要があります。このため、関係省庁とも連携し、地域で理解を得やすい空港、鉄道などを含め、公共施設や住宅などの屋根の太陽光導入の促進に取り組んでいます。
 また、立地制約の克服に向けて、耐久力の低い屋根やビルの壁面など、これまで設置が困難であった場所に太陽光発電の設置を可能とする次世代型太陽電池の開発を進めるなど、目標の実現に全力で取り組んでいます。
 国内における大型蓄電設備の整備状況と今後の目標、取組方針についてお尋ねがありました。
 再生可能エネルギーの普及拡大を進めながら電力の安定供給を確保するためには、電力の需給を一致させるための調整力として様々な蓄電池を活用することが重要です。そのうち、系統に直接接続する大型蓄電設備の整備状況については、実証用も含め、現在、十四・二万キロワットが稼働しております。
 今後、遅くとも二〇三〇年までに、車載用蓄電池も含む蓄電池材料の国内製造基盤として、百五十ギガワットアワーの製造能力確立を目指します。
 また、多様な活用に向けた環境整備の一環として、本法案において、大型蓄電設備を電気事業法上の発電事業に位置付けるとともに、導入費用に対する支援などにより、再生可能エネルギーの普及拡大や電力の安定供給に資する大型蓄電設備の導入を進めてまいります。
 水素導入量の目標達成に向けた戦略についてお尋ねがありました。
 水素、アンモニアは、化石燃料を使用しないゼロエミッション火力への転換の鍵です。加えて、産業や運輸など幅広い分野の脱炭素化が可能であり、カーボンニュートラルに不可欠なエネルギーです。
 政府としては、エネルギー基本計画で掲げた目標を達成するため、まずは最大の課題であるコスト低減に向けて、グリーンイノベーション基金を活用しながら、製造、輸送設備の大型化等、技術開発を進めており、需要の創出と一体的にコスト低減を図っていきます。
 一方で、当面は既存の化石燃料に比べて割高な燃料であることも踏まえ、既存燃料とのコスト差やインフラ整備の在り方等にも着目しながら、商用化に向けた大胆な支援措置を検討していきます。今後、水素、アンモニア、クリーンエネルギー戦略の重要な柱として、社会実装を加速してまいります。
 バイオエタノールの導入拡大についてお尋ねがございました。
 バイオエタノールの利用は、運輸部門の脱炭素化に向けた取組を推進するための有効な手段の一つです。このため、我が国では、エネルギー供給構造高度化法に基づき、国内の石油精製事業者に対して、毎年原油換算で五十万キロリットルのバイオエタノールの利用を求めています。今後のバイオエタノールの利用については、ほぼ全量を海外から輸入していることに伴う経済性等も踏まえ、関係する様々な分野の専門家とも議論し、引き続き検討してまいります。(拍手)
   〔国務大臣山口壯君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 萩生田光一

speaker_id: 2656

日付: 2022-04-27

院: 参議院

会議名: 本会議