石井章の発言 (本会議)
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○石井章君 日本維新の会、石井章です。
私は、会派を代表いたしまして、ただいま議題となりました省エネ法等改正案に対し、経済産業大臣に質問いたします。
ロシアのウクライナ侵攻から二か月が経過いたしました。しかし、ロシアはまだ軍事侵攻をやめる兆しも見せておらず、罪のないウクライナ市民の犠牲が増え続けていることを強く非難するとともに、犠牲となられた全ての方々に心より哀悼の意を表します。
ウクライナ危機やコロナ禍からの世界経済の活動再開を背景に、資源エネルギー価格が高騰し、国際経済や市場の安定に影響を及ぼしております。これは、電気や穀物などの生活必需品に及び、国民生活や経済に暗い影を落としつつあります。
こうした国民生活の危機への対処は、まさに政治の使命ではないでしょうか。日本維新の会は、先月、ウクライナ危機等から国民の生活を守るための緊急経済対策提言を取りまとめ、関係大臣に提出いたしました。また、提言の内容を法案に取りまとめ、四月二十一日に衆議院で発議いたしました。その内容は、揮発油税の税率の特例の廃止、食料品などを対象に消費税の軽減税率を八%から段階的に三%まで引き下げるといったものです。ここに集う多くの同僚議員の皆様が我々の法律案に賛同してくださることを切に願っております。
さて、省エネ法等改正案は、我が国における脱炭素社会の実現に向けて、需要と供給の両面で構造転換を図ることとともに、エネルギー需要構造の安定を図るものとされております。脱炭素化の実現とエネルギーの安定供給という困難な課題に同時に取り組むことの重要性は論をまちません。しかしながら、危惧するのは、国のエネルギー政策により国民や事業者に生じる負担への配慮がないがしろにされていることではないでしょうか。
例えば、再エネ導入拡大のために措置されました固定価格買取り制度は一定の成果を上げてきましたが、国民の負担が増大の一途をたどっていることは看過できません。また、省エネ法がオイルショック後の一九七九年に制定されてから、多くの企業が省エネの取組を推進してきましたが、乾いた雑巾を絞るようなと例が挙げられるほど過酷だと言われております。
省エネ法は、一定規模以上の事業者に対し、省エネ促進への義務を課しています。今回の改正では、新たに非化石化エネルギーへの転換に関しましても義務を課すものでありますが、その難易度は業種により大きく異なります。義務を課すのであれば、過重な負担とならないよう配慮すべきと考えますが、経済産業大臣の答弁を求めます。また、規制の強化よりも、優良な取組が評価されることや経済的に報われることが重要ではないでしょうか。併せてお伺いいたします。
エネルギーの高騰により、多くの国民や事業者が窮状にあえいでおります。その中で、新たなエネルギー政策の展開は、国民の生活と経済を守るための措置と同時に進めるべきではないでしょうか。私どもの提言、法律案をどのように受け止めておられるのかを含め、経済産業大臣の見解を求めます。
ウクライナ危機を受けて、欧州では、エネルギー供給の脱ロシア依存が課題となっております。英国では、エネルギー大手がロシアでのガスや石油事業からの撤退を決める一方で、二〇三〇年までに原子炉を最大八基建設する計画を公表いたしました。また、二〇二五年まで脱原発を決めていたベルギーでは、一部の原発の二〇三五年までの運転延長を決めました。他方、化石燃料のロシア依存度の高いドイツは、二〇二二年末までに脱原発の見直しをする動きもありましたが、原発の稼働延長案は棄却されております。
我が国も、エネルギーの安定供給の確保、とりわけ海外における資源権益の確保や原子力の問題に真剣に向き合う必要がありますが、その際に重要なのは、諸外国の動きに安易に同調するのではなく、我が国独自のエネルギー政策を確立することと思います。
特に、原発について、我が国は東京電力福島第一原子力発電所の事故を経験しております。原発再稼働は、新規制基準適合性審査を適切に進め、引き続き、安全性の確保を最優先に、立地自治体や住民の合意を得る努力も続けていくことが肝要ではないでしょうか。経済産業大臣の答弁を求めます。
また、法律案では、非化石化エネルギーへの転換が柱の一つとなっております。非化石化エネルギーには原子力発電による電気も含まれておりますが、本改正は我が国の原子力政策の方針に影響を与えるものではないでしょうか。また、エネルギーのロシアの依存、海外依存の低減にはどのように取り組んでいくのか、併せて御答弁を願います。
エネルギー基本計画では、再生可能エネルギーの主力電源化を打ち出しており、二〇三〇年度の電源構成の三六から三八%を再エネとするとしております。本法律案の非化石化エネルギーへの転換、そのためにも再生可能エネルギーの導入拡大が急がれますが、一方で、再エネ導入には、国民の負担の増大や用地の確保、地域との共生などの課題も存在しております。
そこで、再生可能エネルギーの主力電源化に向けた課題と政府の今後の取組方針について御説明をお願いいたします。
我が国の再生可能エネルギー政策は太陽光や風力を中心に進められてきましたが、その対象を増やすことは電力の安定供給に寄与するものと思います。例えば、我が国の地熱は世界第三位のポテンシャルを有しております。昼夜を問わず安定的に供給できるという利点もあります。さらに、米国やニュージーランド等では、地熱かん水と呼ばれる高温の塩水からリチウムを取り出す取組も進められております。しかし、その利用には、地元や自然保護への配慮、開発コストの低減など、課題も山積しております。
本案では、JOGMECの業務に海外での地熱探査に関するものを追加するとされておりますけれども、国内の地熱開発にも役立つものとなるのでしょうか。改正の狙いについてお伺いいたします。また、地熱発電の今後の導入方針や課題を併せてお伺いいたします。
次世代の有力なエネルギーと言われている水素について、太陽光発電や風力発電を用いて作られた水素はグリーンエネルギーと呼ばれておりますが、残念ながら、現在、水素はほとんどが化石燃料から作られ、CO2の排出を伴います。そこで、我が国のエネルギーセキュリティー上も、化石燃料によらない水素製造技術の発展、普及は重要な課題だと考えております。
また、廃棄物についても、脱炭素化の観点からは重要であります。我が国の廃棄物処理施設は、ほとんどが化石燃料で焼却処理を行い、大量のCO2を排出しております。本法案により需要側と供給側の双方の転換を進めるとしても、産業活動の最後でCO2を排出してしまえば元のもくあみでございます。
そこで、政府は、このような課題を解決する技術、すなわち、脱炭素型廃棄物処理技術や廃棄物処理の過程からクリーン水素を製造する技術等を有する日本の中小やベンチャー企業にもっと目を向けるべきではないでしょうか。そのような企業を積極的に支援し、その技術の確立と実用化を促進して、国内外の普及をさせていくべきだと考えておりますが、経済産業大臣の答弁を求めます。
日本維新の会は、国民の生活と経済の安定に資するエネルギー供給の安定化に深く関心を持っております。国民の暮らしと経済をより良くしていくために、今後も最大限の努力を続けてまいりますことをお約束して、私の質問を終わらさせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕