山口壯の発言 (本会議)

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○国務大臣(山口壯君) 清水貴之議員から、経済社会全体の大変革のためのグランドデザインについてお尋ねがありました。
 気候変動問題に取り組み、カーボンニュートラルを実現するためには、エネルギー供給構造の変革、産業構造の変革、地域脱炭素の後押しや、国民一人一人のライフスタイルの変革など、経済社会全体の大変革が必要です。この大変革の実現に向けて、イノベーションをどう推進するか、あるいは成長に資するカーボンプライシングをどのように位置付けるか等を含むグランドデザインづくりが不可欠であり、政府を挙げて早急に進めてまいります。
 次に、ウクライナ情勢を踏まえ、日本が目指す脱炭素社会についてお尋ねがありました。
 確かにウクライナ情勢は乱気流ではありますが、それゆえにこそ、自前の国産エネルギーである再生可能エネルギーを始めとする脱炭素電源の重要性は以前にも増して高まっており、二〇五〇年カーボンニュートラル、二〇三〇年度目標に向けて取組を加速していくという方針に変更はございません。その際、あらゆる選択肢を追求しながら、エネルギーの低廉かつ安定的確保に努め、カーボンニュートラルとの両立を実現する中で、経済社会全体の大変革を目指してまいります。
 次に、新たに脱炭素化支援機構を設立する必要性についてお尋ねがありました。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現や、二〇三〇年度目標の達成に向けては、巨額な脱炭素投資が必要となります。脱炭素事業の中には、前例に乏しく投融資の判断が難しい、認知度が低く関係者の理解が得られにくい等の理由から資金調達が難しいものも多いと認識しております。本法案により設立される脱炭素化支援機構は、脱炭素化に資する民間の意欲的な事業に対して、率先して資金を供給し、民間投資の一層の誘発を図るものです。
 現行のグリーンファイナンス推進機構によるエネルギー対策特別会計を財源とした出資制度は、対象がエネルギー起源のCO2の削減に関する事業に限られるのに対し、今般の脱炭素化支援機構による資金供給は、財政投融資を活用することにより、森林吸収源対策など、エネルギー起源のCO2の削減以外の取組も含めて、より幅広く資金供給することが可能になります。
 次に、民間資金の呼び水効果についてお尋ねがありました。
 脱炭素化支援機構の呼び水効果については、環境省において、事業会社等から幅広く聞き取りを行うことで把握した資金支援のニーズや、他の官民ファンド等の呼び水効果の実績も参考にしつつ、二〇二二年度は二百億円の資金供給に対し、その四倍の八百億円の民間投資を呼び込み、事業規模一千億円程度の脱炭素投資の実現に貢献することを想定しています。
 次に、脱炭素化支援機構の収益性の確保についてお尋ねがありました。
 グリーンファイナンス推進機構の収益状況については、現在は累積損失が発生している状況ですが、出資案件のいずれでも毀損は生じておらず、また、今後、設備が稼働することで収益を回収する段階に入っていき、黒字化すると見込んでいます。
 この度の脱炭素化支援機構については、幅広い事業を対象とすることと併せて、投資実務等に専門的知見を有する者で構成される脱炭素化委員会が事業の収益性を十分に精査して決定することにより、収益性を確保してまいります。
 次に、脱炭素化支援機構による投資人材の育成についてお尋ねがありました。
 官民ファンドの目的の一つとして、将来、民間で活躍できる事業創造の核となる人材を育成することが挙げられます。脱炭素化支援機構においても、政府と連携してスケールの大きな仕事ができるという機構の強みを生かした案件組成や、民間事業者との協調出資の経験等を通じて、民間で活躍できる投資人材を育成できるものと期待しています。
 次に、脱炭素化支援機構の役員の選任についてお尋ねがありました。
 脱炭素化支援機構の設立に当たっては、適材適所の人事配置を行ってまいります。退職公務員を脱炭素化支援機構の役員に就任させることは想定しておりません。
 いずれにせよ、公務員の新たな天下りの手段との疑念を持たれないよう、脱炭素化支援機構の運営を適切に監督してまいります。
 次に、脱炭素ドミノ実現についてお尋ねがありました。
 まず、先般、脱炭素先行地域として二十六件の提案を選定しました。今後、年二回程度募集し、評価委員会の評価を経て、百地域にとどまることなく、できるだけ多くの地域を選定したいと考えており、応募を検討している地方自治体に対しては、環境省として丁寧な伴走支援を行っていきます。
 脱炭素先行地域は、二〇五〇年を待つことなく前倒しでカーボンニュートラルを目指す全国のモデルとなる地域です。それぞれの先行地域が起点となって、全国津々浦々に脱炭素ドミノが広がっていくことを期待するものです。
 最後に、あらゆる主体の理解と協力を得るための積極的な広報や簡易な手続についてお尋ねがありました。
 二〇五〇年カーボンニュートラルの実現のためには、国民、自治体、企業、特に中小企業など、全てのステークホルダーの理解と協力も不可欠と認識しております。
 このため、あらゆる機会を捉えた情報発信を行うことと併せて、私や副大臣、政務官が自治体首長や地域の商工会議所を始め様々な関係者の方々と意見交換を行う全国行脚や、経済団体等との意見交換を実施しております。また、中小企業に対して、温室効果ガス排出量の算定支援など、事務負担の軽減にも取り組んでまいります。(拍手)
   〔国務大臣萩生田光一君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 山口壯

speaker_id: 5061

日付: 2022-05-13

院: 参議院

会議名: 本会議