萩生田光一の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(萩生田光一君) 清水議員からの質問にお答えします。
 エネルギーの安定調達に向けた将来像についてお尋ねがありました。
 今般の電力需給逼迫やロシアによるウクライナ侵略も踏まえて、改めて安定的な電力供給の確保や、資源の調達先の多角化の重要性を認識しました。すぐに使える資源が乏しく、周囲を海で囲まれた日本においては、多様なエネルギー源をバランスよく活用することで、将来にわたってエネルギーの安定供給を確保してまいります。
 そのため、脱炭素電源である再エネの最大限導入や、安全最優先の原発再稼働を進めるとともに、火力についても脱炭素化に向けて水素、アンモニアなどの活用を進めるなど、現実的でバランスの取れたエネルギー供給体制の構築を目指します。
 こうした考え方は昨年十月に閣議決定されたエネルギー基本計画にも明記されており、直ちに見直すことは考えておりません。
 エネルギー安全保障上の原子力の位置付けについてお尋ねがありました。
 すぐに使える資源の乏しい我が国にとって、実用段階にある脱炭素のベースロード電源である原子力は、安定供給の観点からも重要な電源であると考えており、この位置付けに変更はありません。
 こうした観点も踏まえ、原子力発電所については、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると認めた場合にその判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めていくことが政府の方針です。
 また、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向けては、原子力を含めたあらゆる選択肢を追求する方針の下、革新炉の研究開発や人材の育成、さらには将来につながる原子力サプライチェーンの維持強化といった取組も足下からしっかり進めてまいります。
 二〇三〇年度の原子力発電比率の目標達成についてお尋ねがありました。
 気候変動対策を進める中にあっても、安定的で安価なエネルギー供給の確保は最重要課題であり、安全確保を大前提とした上で原子力を利用していくことは欠かすことができません。二〇三〇年度の原子力比率については、実際の設備利用率などは発電所ごとに異なるため確定的にお示しすることはできませんが、機械的に計算しますと、二十五基から二十八基程度で達成できる計算となります。
 今後とも、安全性の確保を大前提に、地元の御理解を得ながら原子力発電所の再稼働を着実に進めてまいります。
 官民ファンドによる投資案件の成果についてお尋ねがありました。
 産業革新機構による株式会社オールニッポン・エンタテインメントワークスへの投資案件については、本案件への投資を通じて、著作権等の権利関係の整理に関する経験、ノウハウが蓄積され、政策的な意義があったものと認識しておりますが、結果的に投資の成果については損失を計上していると認識しています。
 一方で、一般論として、産業革新機構やクールジャパン機構を含め、官民ファンドは、政策的意義はあるものの、民間だけでは十分に資金が供給されない分野に対してリスクマネーを供給する役割を担っており、個別の投資案件の赤字のみをもってファンド全体の投資が直ちに政策的に失敗であったとは考えておりません。
 官民ファンドの投資失敗案件の総括についてお尋ねがありました。
 官民ファンドの投資は、民間投資の集まりにくいリスクの高い分野への投資が含まれることから、法人全体としてのプラスの収益の確保を目指すものの、個別では損失となり得る案件もあります。
 国の役割は、個別の投資案件を通じて得られた知見を今後の投資活動に生かす環境整備をすることです。このため、産業革新機構の後継である産業革新投資機構では、投資判断を行う社内の委員会について、その過半数を様々な知見のある社外取締役とするとともに、新たに投資業務の事後的な評価機能を持たせる法改正を行っています。
 また、クールジャパン機構は、設立初期は、過度に政策的意義を重視し、収益性に課題があったため、現在は、現地企業との連携による適切なニーズ把握や既に事業基盤がある事業への投資を中心とするなど、政策性と収益性のバランスを追求する組織運営の見直しに取り組んでおります。
 今後とも、官民ファンドが適切に運営されるよう取り組んでまいりたいと思います。
 官民ファンドの報酬水準と人材獲得についてお尋ねがありました。
 官民ファンドは、民間だけでは不十分な政策的意義の高いリスクマネー投資を行っており、その成果を達成するためには優れた人材の確保が重要です。このため、役職員に適切な動機付けがなされるように報酬制度を設計する必要があります。
 御指摘のとおり、官民ファンドは公的な組織であることから、他の公的機関の報酬制度を参照する必要があり、金銭面での水準には一定の限界があります。他方、金銭的な報酬のみならず、国の政策や社会への貢献、ネットワークの獲得など報酬以外の魅力もあることから、これらの魅力もアピールすることで、適切な人材を確保していきたいと考えております。
 引き続き、政策目標を達成するために、優れた人材の獲得に向けて努力してまいります。(拍手)
    ─────────────

発言情報

speech_id: 120815254X02220220513_016

発言者: 萩生田光一

speaker_id: 2656

日付: 2022-05-13

院: 参議院

会議名: 本会議