金子恭之の発言 (本会議)

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○国務大臣(金子恭之君) 岸議員からの御質問にお答えいたします。
 まず、電波監理審議会委員の人選基準などについて御質問いただきました。
 本審議会の委員については、周波数の割当てに関する調査審議を行うほか、行政処分の審査請求などに対応するため、学界、経済界、法曹界、消費者の各分野から、技術のみならず、法制度やビジネスなどに精通した専門家をバランスを考慮しながら電波法に基づき任命しているところでございます。
 次に、電波監理審議会の体制強化の内容について御質問いただきました。
 本法案では、電波の有効利用の程度の評価を新たに行うこととするため、本審議会の下に専門の部会や特別委員を置くことができるよう、体制の強化を図ることとしております。特別委員は、無線、ネットワークなどの技術や法律などに知見を有する学識経験者から五名程度を人選をし、多角的に審議いただくこととしております。
 なお、具体的な人選については、本法案をお認めいただきました場合には、国会での御議論なども踏まえ、検討してまいります。
 次に、独立機関による監督について御質問いただきました。
 我が国は議院内閣制を採用しており、内閣の一員である各省大臣が責任を持って行政を執行することが原則と認識をしています。また、通信、放送を含む情報通信分野は技術革新や国際競争が激しく、国家戦略的対応が求められる分野です。
 したがって、機動的、総合的な判断が可能となるよう、内閣の構成員である大臣の責任の下において、規制と振興の両輪で迅速に取り組んでいく体制が適当と考えております。
 次に、周波数の再割当てに伴う利用者への影響とその対策について御質問いただきました。
 本法案では、既存の免許人に対して事前に十分な意見聴取を行うとともに、周波数を移行する期間を適切に設定することとしており、利用者への影響ができる限り生じないよう努めてまいります。
 なお、一般的に携帯電話事業者は複数の周波数帯を保有し、携帯電話の端末はそれらの周波数帯に対応しているため、一つの周波数帯を返上しても直ちに利用者に大きな影響が生じることはないと想定しています。
 次に、条件不利地域における携帯電話サービスの確保について御質問いただきました。
 本法案では、周波数の再割当てを受ける事業者に対しても、例えば条件不利地域など整備計画外の地域においても携帯電話基地局の整備の責務を課すこととしております。その上で、条件不利地域における基地局整備の補助金による支援策については、引き続き取り組んでまいります。
 また、携帯電話サービスや無線ブロードバンドサービスについては、来年度末には全ての居住地域において4Gが利用可能になる見込みのほか、一般的にこれらのサービスの維持費用は大きな負担とならないことから、現段階においてユニバーサルサービス制度の対象とする予定はございません。
 次に、電波利用料の使途について御質問いただきました。
 ビヨンド5Gについては、二〇三〇年代の社会や産業の基盤となる次世代のインフラであるとの考えの下、NICTに設置した基金など所要の予算を計上し、研究開発に取り組んでおります。
 本法案では、電波の有効利用の観点から、電波利用料をビヨンド5Gの研究開発に新たに充てることとしており、これにより、電波法に基づく、おおむね五年以内に開発すべきビヨンド5Gの関連技術の研究に集中的に投資することが可能となります。
 本法案をお認めいただいた場合には、電波利用料と一般財源を適切に役割分担しながら、ビヨンド5Gの早期実現に向けて全力で取り組んでまいります。
 次に、東北新社メディアサービスの認定を取り消した根拠について御質問いただきました。
 東北新社メディアサービスについては、承継元である東北新社が、二〇一七年一月の衛星基幹放送事業者としての認定時において外資規制に抵触しており、本来なら認定そのものも受けられなかったという重大な瑕疵がありました。このため、職権による取消しを行うことが適当と判断をし、行政手続法に基づく聴聞を経て、二〇二一年三月に、五月一日付けでザ・シネマ4Kについての認定を取り消す処分を行いました。
 この取消処分は、当初の認定に重大な瑕疵があることを前提としたものであるため、法律の特別な根拠は必要なく、行政法の通説に基づき行ったものであります。
 次に、外資規制違反に係る内閣法制局見解について御質問いただきました。
 一九八一年に放送局の免許に係る外資規制に関し内閣法制局が整理した考え方は、電波法においては、免許の取消処分を行おうとする時点で取消し事由が必要であり、当該事由が存在しないのであれば取消処分を行うことができないというものであります。
 二〇一四年当時、当時の担当者は内閣法制局へ相談しなかったと聞いていますが、この電波法の整理は放送法の認定放送持ち株会社についても同様に考えられるため、フジ・メディア・ホールディングスについて認定の取消処分を行うことができないと判断したものと聞いております。このような判断については、総務省としては今でも妥当であると考えております。
 次に、外資規制違反があった場合の是正措置を悪用されないための対策について御質問いただきました。
 まず、本法案により外資規制違反を未然に防ぐための仕組みを導入するほか、外資規制審査官を本年四月に新たに設置するなど、外資規制のチェック機能をしっかり強化してまいります。
 その上で、是正措置の適用に当たっては、違反した状況を考慮することとしており、違反が生じた状況を詳細に把握し、故意がなかったかどうかを適切に判断することなどにより、本制度が悪用されることのないよう、しっかり運用してまいります。
 次に、外資規制の審査の体制、手法について御質問いただきました。
 まず、審査の体制については、本年四月に外資規制審査官を新たに設置したところであり、今後、審査の手法を整理したマニュアルを作成をし、複層的、統一的で漏れのない審査体制の整備を進めてまいります。
 次に、審査の手法については、申請や届出の内容をチェックするため、株主名簿などの客観性を有する証拠書類により確認するなどの取組を進めてまいります。
 こうした取組を通じて、外資規制がしっかりと遵守されるよう、努めてまいります。
 次に、割増金制度を法定化する理由と、その実効性について御質問いただきました。
 受信料は、公共放送を支えるため、広く国民・視聴者に公平に御負担いただくものでありますが、現状、受信設備を設置した方のうち約二割の方が受信料を支払っておらず、受信料を支払っている方との間で負担の不公平が生じております。このため、本法案では、他の立法例も参考にしながら、割増金の制度を設けることとしました。割増金を法律上の制度として設けた上で、NHKにおいて国民・視聴者の方に受信料制度について丁寧に説明していただくことで実効性が確保されていくものと考えております。
 次に、割増金が徴収される具体的要件について御質問いただきました。
 割増金が発生し得る具体的な場面として、例えば、受信料が免除される対象ではなくなったにもかかわらずその届出をしない場合や、受信設備を設置した者が事故又は病気などのやむを得ない事由がないにもかかわらず受信契約の申込みを期限までに行わなかった場合などを想定しております。
 いずれにしても、本法案をお認めいただいた場合には、割増金制度も含め、受信料制度について、これまでと同様、NHKにおいて丁寧な説明に努めていただきたいと考えております。
 最後に、民放に対する支援について御質問いただきました。
 我が国の放送は、NHKと民放が切磋琢磨をし、それぞれの長所を発揮することで、その効用の最大化を図ってまいりました。近年、厳しい事業環境に直面している民放に対してNHKの技術やノウハウを提供することで、民放が難視聴の解消などの放送法上の責務を効率的に遂行できるようになり、放送の効用の最大化が期待できることから、本法案においてはNHKに対して民放への協力の努力義務を定めています。
 また、ローカル局を含む民放については、その社会的役割を引き続き担っていただくことが重要であり、放送事業者のコスト負担を軽減するため、総務省の有識者検討会において放送設備の効率化に向けた様々な方策を議論しており、その結果を踏まえて必要な対応を行ってまいります。(拍手)
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発言情報

speech_id: 120815254X02720220601_005

発言者: 金子恭之

speaker_id: 4559

日付: 2022-06-01

院: 参議院

会議名: 本会議