小沢雅仁の発言 (本会議)

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○小沢雅仁君 立憲民主・社民の小沢雅仁です。
 冒頭、一言申し上げます。値上げの夏、異次元の物価高騰、そして岸田インフレ。話を聞くだけ、検討するだけの無為無策の岸田政権が招いた相次ぐ物価高に、国民の生活は苦しくなるばかりです。
 おまけに、日銀の黒田総裁の家計の値上げ許容度は高まっているとの発言に至っては、ただただあきれるほかありません。元総理の言葉によれば、日銀は政府の子会社なのだそうですが、岸田政権はまさか同じ認識なのでしょうか。
 我々立憲民主党は、物価高から生活を守ります。そして、物価高に何もしようとしない政府・与党と断固戦っていくことを申し上げます。
 それでは、政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告について、会派を代表して質問させていただきます。
 参議院は、二〇一八年、参議院改革協議会の場で、行政監視機能の強化に参議院全体として取り組むことを全会派で合意しました。以来、本日説明を聴取した政策評価の年次報告とそれに対する質疑を始めとする取組を順次具体化してきており、一定の定着を見ております。行政監視機能の更なる充実や強化はこれからの参議院の課題でもあり、今後も着実に取り組んでいきたいと考えます。
 現在も人口減少や地方の衰退、不安定な雇用環境や経済格差の拡大が続き、とりわけ新型コロナ対策、ウクライナ情勢、そして物価の上昇など、行政が取り組むべき課題は複雑化しています。
 行政監視機能を担う参議院として、政府が行う政策評価に光を当てて政府に質し、行政監視に更なる厚みを持たせるべく取り組んでいく必要があります。
 政策評価制度は、二〇〇一年の全政府的な導入から二十年を経て、自らの活動について評価を行い、国民に対してその状況を明らかにするという取組として定着していますが、国民に対する行政の説明責任の確保に実際に貢献してきたとお考えでしょうか。本日報告があったように、政策評価の実施状況や政策への反映状況については毎年報告書が国会提出されていますが、国民に対する行政の説明責任の確保において、この年次報告はどのような役割を果たしているのでしょうか。総務大臣の認識を伺います。
 一方で、各府省が行う政策評価については、国民に対する説明のための作業、すなわち評価書の作成が自己目的化しているとの指摘もなされています。また、他のレビュー的機能との関係では、機能や作業の重複が指摘されています。
 今年五月の政策評価審議会のデジタル時代にふさわしい政策形成・評価の在り方に関する提言では、政策評価において各府省が網羅的に行っている目標管理型評価と行政事業レビューの取組を一体化する方向が示されています。
 政策評価と行政事業レビューの連携について、政府は二〇一二年度から取り組んできていますが、政策の見直し、重点化、予算の縮減、効率化、双方の作業の共通基盤整備による事務負担軽減といった当初期待された効果は見られているのでしょうか。
 これまでの政策評価と行政事業レビューの連携や相互活用に関する取組内容と、取組により生じた具体的な効果について、総務大臣にお伺いをいたします。
 さて、近年は、コロナ禍の甚大な影響の中、政府の政策決定や実施には多くの混乱が見られました。しかしながら、政策の評価、また政策決定への反映という観点から見てみると、相変わらず高い評価がほとんどであると見受けられます。
 そこで、政策評価におけるコロナ禍の影響について、総務省の分析や受け止めを総務大臣に伺います。
 特に厳しく指摘しておかなければならないのは、中小企業庁が二〇二〇年度に実施し、名称などを変えながら現在まで続いている持続化給付金事業の実施に当たって、確定申告書の偽造などの方法による不正受給が横行して刑事事件にまで発展している問題です。電通やパソナが設立に関わった法人が国から委託を受けて、申請を受けて給付金を振り込むことにしていましたが、実際にはほとんどが電通関連企業などに再委託されるなどして身内で利益を分け合い、そのチェックの甘さに付け込んだのか、実施官庁である経済産業省のキャリア官僚や徴税当局である東京国税局の職員が給付金を詐取するなど、もうでたらめだらけで、およそ国の事業の体を成していないと言わざるを得ません。
 このような状況を招いたことについて、制度の設計や発注方法にどのような問題があったのか、経済産業大臣に伺います。
 政策評価法では、政府が行う規制政策について、政策決定前の評価、いわゆる事前評価の実施が義務付けられています。
 しかし、コロナ禍で行われたマスクや消毒用アルコールの転売規制は、国民の命や生活を守るために即時に行う必要があったことから、事前評価が間に合わず、実際の規制が行われた後に評価がなされました。今後も、感染症や大災害の発生時等に即時に規制を掛けなければならない事態も想定されます。
 そこで、総務大臣にお伺いします。コロナ禍において事前評価が間に合わなかった事案について、どのように評価しているのでしょうか。また、今後のためにも、緊急的な規制に対する評価の在り方について、あらかじめ方針を示すべきと考えますが、今後の取組を伺います。
 新型コロナ対策として取られた様々な政策には、内閣官房が関わっているものが多く存在します。しかし、年次報告を見て分かるように、内閣官房は政策評価の対象とはならず、評価を実施していません。政策評価法では、内閣官房には政策評価の実施が求められておりません。
 政策決定の迅速化や各府省の縦割り打破を掲げ、実際の施策の実施は各省が担っているとしても、重要な政策が官邸主導によって進められていることが増えています。国民生活に影響する重要な政策について、十分な評価を行い、厳しくその効果を検証することが必要と考えます。
 内閣官房が行う政策についても政策評価の対象とするよう、政策評価法や関係法令の見直しを行う必要があると考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 政策評価においてもEBPMの取組が進展していくものと考えますが、一方で、政府においては、昨今、アジャイル型の政策形成や評価といった取組が見られます。
 政策立案におけるEBPMの推進はアカウンタビリティーの観点からも非常に重要と認識しています。そこで、改めてその重要性について総務大臣に伺いますが、政策評価においてEBPMの取組が具体的にどのような意義や効果を持つのでしょうか。
 また、EBPMもアジャイル型の評価についても、実際の導入には担当職員の専門性の向上やマインドの転換などが求められるのではないかと考えます。総務省の今後の取組における考え方や姿勢についてお伺いいたします。
 二〇二一年の政策評価審議会提言を踏まえ、行政評価等プログラムのテーマ設定が行われなくなりました。これは、アジャイル型の政策形成や評価と軌を一にする形とも考えられますが、行政評価に関する機動的な調査の実施に備えたものと理解しています。しかしながら、計画的な調査の実施というこれまでの積み重ねからここまで大きく転換するには、それなりの理由が必要です。総務大臣に説明を求めます。
 さて、先般の知床半島沖における遊覧船の事故について、我々立憲民主党においても知床遊覧船事故検証チームを設置し、検証に努めているところですが、海事行政の在り方について問題はなかったのか。
 民間法人日本小型船舶検査機構による検査では、通信エリア外の携帯電話を通信手段として認めたり、本来は業務で使用できないアマチュア無線用通信機の業務での不法使用が放置されてきたことなど、国のずさんで不十分な検査・監督体制が多少とも事故につながっていると言っても過言ではありません。こうした検査の問題点について、国土交通大臣としての認識、今後の改善方向などをお伺いをいたします。
 また、総務大臣には、こうした事態を踏まえつつ、海事行政についての機動的な調査を実施することを求めるとともに、通信行政を所管する立場から、アマチュア無線機器の業務での不法利用が蔓延していると言われることについての見解と今後の対応を伺います。
 さて、政策の評価やEBPMを支える基礎となる統計の実務の現場においても、近年多くの課題が見られています。
 二〇二一年の会計検査院の検査報告「公的統計の整備に関する会計検査の結果について」によると、利用者がシステムにおいて直接データを編集する機能を有する統計情報データベースとして登録されている統計等は二百六十一と少数であり、単にエクセルなどのファイルを載せただけで検索やデータ抽出機能が使えない統計等は六百二十七に上るとの指摘がなされています。
 更なるデータの利活用を促進するため、統計情報データベースとしての登録を進めるべきと考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 二〇一八年の政府委託調査によれば、公的統計二百六十七のうち、主要新聞、雑誌記事での利活用度がゼロであった統計は七十二と、実に四分の一の公的統計に活用実績がありませんでした。国の統計職員数が過去十五年で三分の一に減少する一方で、EBPMの推進により統計データのニーズは高まり、統計を取り巻く環境は一層厳しさを増しています。限られた統計リソースを使っていかに効率的かつ正確に業務をこなすかは、今後ますます重要となります。
 政府は、二〇一八年度から二〇二〇年度の三年間で官民の統計コストの二割削減を目指し、その目標を達成したとされます。しかし、その内訳を見ると、統計の調査実施者、すなわち政府や自治体における統計コストの削減割合は一割程度にすぎません。
 二〇一八年に毎月勤労統計問題が発覚し、昨年十二月にも建設工事受注動態統計の長年にわたる不正が判明するなど、政府の信用を失墜させる事態が続いています。このことについて、所管の国土交通大臣として、不正が長年続いた原因や背景についての認識と改善策を伺います。
 また、建設工事統計などの故意の不正を免罪するものではありませんが、こうした問題の背景には、類似の統計の林立による現場の疲弊の影響もあるのではないでしょうか。
 そこで、政府の公的統計の活用実績の把握状況について伺います。また、公的統計について、いま一度抜本的に整理を行い、活用実績が低調なものは廃止を含めた見直しを行うなど、選択と集中を行う必要があると考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 さて、公的統計の作成には、地方自治体の協力が不可欠です。国が作成する多くの統計の実際の調査は、都道府県や市町村が担当しています。都道府県においても統計職員の大幅な削減が進んでおり、国から降ってくる統計業務は大きな負担となっています。また、統計知識を持った調査員の高齢化も進んでいます。さらに、都道府県自身も別途独自の統計調査を行っているなど、国以上に厳しい実情があります。統計制度改革を進めるに当たっては、こうした地方の実情にも耳を傾ける必要があると考えますが、総務大臣の見解を伺います。
 以上、参議院としての行政監視の取組の新たな一年間のサイクルの出発に当たって、幾つか課題を提示させていただきました。行政監視委員会の更なる活動充実への決意を申し上げまして、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120815254X03020220610_008

発言者: 小沢雅仁

speaker_id: 17023

日付: 2022-06-10

院: 参議院

会議名: 本会議