若松謙維の発言 (本会議)

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○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 私は、会派を代表し、ただいま議題となりました令和三年度政策評価等の実施状況及びこれらの結果の政策への反映状況に関する報告について、関係大臣に質問をいたします。
 冒頭、長引くロシアによるウクライナ侵略の暴挙に対して強く非難し、即時撤退を求めると同時に、政府は、国際社会と連携し、ウクライナ支援への最大の尽力をお願いいたします。
 公明党は、参議院改革協議会を通じて、参議院の行政監視機能強化に尽力してきました。今回は三回目となる行政監視サイクルとなり、参議院の国民からの行政に対する苦情受付は、一昨年は百二十一件、昨年は八百二件と、国民の参議院に対する行政監視機能の期待の高まりを実感いたします。
 公明党決算・行政監視部会として、決算、会計検査院検査、政策評価に対する現状と課題について、今年に入り九回にわたり会合を開催しました。特に、行政の政策評価制度が施行されて二十年が経過し、最近は巨額の財政出動と予算規模が急速に増大しているため、今後は今まで以上に財政運営の効率化が求められます。
 そのため、従来の政策評価制度の中に、政策の設計立案段階で、政策の必要性を説明するロジックの明確化、データ等のエビデンスに基づく政策手段の決定、政策目標や効果測定のための指標の設定が必須要件となります。そして、当該政策の事後評価として、立案段階で設計した目標値や測定指標に対する実勢値を把握し、想定どおりに効果が現れたかを検証するEBPMの趣旨を取り入れること、そして、その司令塔を行政評価局が担い、経済財政諮問会議EBPMアドバイザリーボードや行政改革推進本部事務局の行政事業レビューと連携し、EBPMの取組と政策評価が一体的に行われるよう、法改正を含めて見直しを検討すべきと考えます。その際には、デジタル庁への移行に伴い、デジタル臨調の意見も踏まえ、デジタル時代にふさわしい政策評価法の改正を含めて見直しを検討すべきであります。
 また、EBPMの取組を定着させるに当たっては、諸外国の取組も参考にしながら、省庁への負担軽減及び手法を確立するため、政策立案段階から有識者、研究者、特に若手研究者の参画を求め、事後検証まで一貫して関与してもらうことで因果推論を含めデータを正確に分析できる体制を確立し、あわせて、今後の政策評価の国会報告の中でEBPMの運用状況についても報告すべきであります。
 以上二点について、総務大臣の見解を求めます。
 行政のガバナンス、生産性向上には、組織の縦割り排除と多様性の人材活用が重要です。現在、企業、学校等のガバナンス強化には、公認会計士による外部監査、監査役や監事、内部監査室による三様監査が必須要件とされています。政府におかれましても、会計検査院による検査と行政機関による政策評価は縦割りで完結するのではなく、お互いの特徴を生かすための情報交換を定期的に行うことはガバナンス強化と生産性向上につながるものと考えます。
 しかし、国会法六十九条では、会計検査院長の本会議への出席は認められていないため、その対応は今後の参議院改革協議会の議論に委ねるとしても、総務大臣から会計検査院に積極的に情報交換の要請をすべきと考えます。
 以上の点について、総務大臣の見解をお尋ねいたします。
 また、多様性の観点からは、女性、若者、障害者、外国人等の意見反映が求められています。今後、総務省の政策評価審議会及び各府省の政策評価に関する有識者会議の委員の人選についても多様性の観点を踏まえて検討すべきと考えますが、総務大臣の見解をお尋ねいたします。
 令和三年度政策評価等報告書では、今年度の各行政機関における政策評価の実施状況は、事前評価は八百三十八件、事後評価は千三百八十九件と、合計二千二百二十七件で、前年より百五十一件多くなりました。
 そのうち、事前評価による予算要求への反映等は、全省庁では百二十四件行われ、外務省三十五件、厚生労働省三十件、今般統計問題が起きた国土交通省は十五件との報告でした。各府省による政策評価制度には温度差がある中で、制度導入から二十年経過した政策評価は、政策評価審議会から、政策の過程と切り離された評価書を作成するための形式的な作業となっているとの指摘がありました。
 政策評価制度の底上げを図り、評価書作成自体を目的化するのではなく、政策の柔軟な見直しに活用される評価制度にしていくことが重要であると考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、総務大臣にお尋ねいたします。
 次に、児童生徒の読書活動についてお尋ねいたします。
 事後評価においては、施策改善、見直しを実施した全府省庁十二件のうち、文部科学省の学校図書館を活用した児童生徒の読書活動、学習活動の充実促進では、子供が一か月に一冊も本を読まなかった不読率の測定指標に対して、令和元年度目標値、小学生二%以下に対して実績は六・八%、中学生八%に対して一二・五%、高校生に至っては二六%に対して五五・三%と、ICT環境の変化の中で読書習慣が十分に形成されておらず、C判定となっています。今後どのように改善していくのか、文部科学大臣にお尋ねいたします。
 次に、こども家庭センターの全国展開についてお尋ねいたします。
 平成二十八年六月に閣議決定されたニッポン一億総活躍プランでは、令和二年度末までに子育て世代包括支援センターの全国展開を目指す目標が掲げられましたが、令和二年度には全国千七百四十一市町村中、四百五十三市町村、二六%が未達成となっており、目標を達成できておりません。
 今般の児童福祉法改正においては、子育て世代包括支援センターと子ども家庭総合支援拠点の設立の意義や機能は維持した上で、全ての妊産婦、子育て世帯、子供へ一体的な相談支援機能を有するこども家庭センターを設置することが市町村の努力義務となりました。今後、こども家庭センターの全国展開をどのように図って進めていくのか、厚生労働大臣にお尋ねいたします。
 最後に、五月十七日、農林水産省が所管する愛知県の取水施設で発生した大規模な漏水の事故に関してお尋ねいたします。
 現在でも、この水利施設周辺では、工業への供給が段階的に再開し、農業関係では試験給水が開始した段階であり、本格復旧にはまだ時間を要します。現在、早期の復旧と原因解明に全力を挙げていると理解していますが、今回の事故を教訓に、このような稼働を止めることができない老朽化した公共インフラを動かしながらどう点検するのか、行政評価等を行っている総務省はどう向き合うのか、総務大臣にお尋ねをして質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 120815254X03020220610_013

発言者: 若松謙維

speaker_id: 28195

日付: 2022-06-10

院: 参議院

会議名: 本会議