大塚耕平の発言 (本会議)
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○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。
ただいま議題になりました政策評価等年次報告について、会派を代表して質問いたします。
参議院は、平成十年に行政監視委員会を設置し、行政監視機能の発揮に努めてきました。設置から二十年目を迎えた平成三十年、参議院改革協議会での議論の結果、本会議を起点とした行政監視の年間サイクルを構築し、行政監視機能の強化を図ることを決定しました。当該決定を受け、一昨年六月から年間サイクルがスタートし、本日の本会議から三年目のサイクルに入ります。
行政自身による行政内容の改善、改革のため、総務省による政策評価制度も二十一年目に入っています。
総務省の政策評価制度の運営状況と効果及び政策評価制度自体の評価について、総務大臣の所見を伺います。
また、行政監視委員会における審議及び報告書と総務省の政策評価制度をどのように関連付けて政策評価を運営しているのか、その実情を総務大臣に伺います。
行政監視委員会が年間サイクルに移行して二年が経過しました。年間サイクルに移行する前と移行した後で、総務省が行政監視委員会の審議や報告書を政策評価制度に活用する方法や姿勢がどのように変化したのか、あるいは全く変化がないのか、その実情について総務大臣に伺います。
行政機能の質的向上を図るために、近年、エビデンスに基づく政策立案及び政策評価、いわゆるEBPMに注目が集まり、総務省報告書の中でも取り上げられています。
新しい年間サイクルにおける審議に供するために、以下、何点か伺います。
EBPMの定義をどのように認識し、総務省の政策評価制度や自治体の行政機能向上にどのように活用しているのか、総務大臣に伺います。
EBPMにおいて先行していたのは医療分野です。エビデンスに基づく医療、すなわちEBMであり、その考えが行政全体に波及したのがEBPMと言えます。
そこで、厚労大臣に伺います。
コロナ禍発生から二年半、足掛け四年になります。この間、感染防止、重症化抑制、治療のために行われてきた様々な医療関連政策をEBM、EBPMの観点からどのように整理し、評価しているのか、その根拠とともに、具体的な説明を伺います。
EBPMは、政策立案の前提となる事実認識、立案された政策とその効果を結び付けるロジック、政策のコストと効果の関係の三点を踏まえ、政策によって実現される効果を検証することが目的です。
ワクチン、治療薬、マスク等の購入費用、大規模接種会場の設置運営費用、投入マンパワーコストも含め、コロナ禍対策として費やした医療関連政策の総費用とその効果の評価について、EBPMの観点から厚労大臣に伺います。
EBPMに関連して、二〇一五年から導入された地域経済分析システム、RESASについて伺います。
RESASは地方創生におけるデータ利用のプラットフォームとして、都道府県や市区町村における人口増減や産業動向等の様々なデータが蓄積されており、政策立案に活用することができます。RESAS構築コストも含め、政府全体としてどのように関わり、どのように活用しているのか、EBPMの観点から経産大臣に伺います。
RESASに経済活動のバイタルサインを結合させたV―RESASというシステムも構築されました。コロナ禍が地域経済に与える影響の把握と感染症収束後の経済活性化のためのEBPM的アプローチを可能とするという名分の下、内閣府地方創生推進室が関与して構築したと認識しています。地域経済に生じている変動を可視化することを目的としたシステムであり、コロナ禍に伴う移動人口等の関連データが目視できるものです。
V―RESAS構築に、コスト面も含め、政府全体としてどのように関わり、いつから運用し、どのように活用しているのか、EBPMの観点から地方創生担当大臣に伺います。
こうしたシステム構築コストも含め、コロナ禍対策として費やした過去二年半の経済関連政策の総費用と、その効果のEBPMの観点からの評価について、現時点での認識を総務大臣に伺います。
RESAS、V―RESAS等のデジタルデータを政策立案に利活用することのみならず、行政のデジタル化推進も重要課題です。行政監視委員会の新しい年間サイクルの中でも十分に審議していただきたいと思いますので、関連して一点伺います。
補助金申請等の行政手続のデジタル化のために、法人共通認証基盤、GビズIDという制度が運用されています。経産省所管であった制度ですが、現在はデジタル庁に移管されています。
法人及び個人事業主がGビズIDをデジタル庁から取得する際には印鑑証明書が必要であり、標準処理期間は二週間と聞きました。行政のデジタル化のためのID取得に印鑑証明書が必要というブラックジョークのようなこの状況について、その背景と改善策をデジタル大臣に伺います。
印鑑証明がないと法人確認ができないとの答弁が予想されますが、同様の制度を運用している印鑑文化のない諸外国では法人確認をどのようにしているのか、デジタル大臣の認識を伺います。
行政監視の切り口には、行政に無駄が生じていないかという面と、十分かつ適切な行政サービスが提供できているかという面の両面があります。そうした観点から、行政を含む三権分立に関連して、一点意見を申し述べます。
目前に迫った参議院選挙において、高知、徳島、島根、鳥取では、三たび合区による選挙が行われます。一票の較差に関する平成二十四年、二十六年の最高裁による違憲状態という判決に起因して合区が導入されました。しかし、憲法における法の下の平等とは人口割りの単純平等であるとは、憲法にも法律にも明記されているわけではありません。
伊達忠一前議長の下で合区問題を議論した各派協議会において、私は、自分が居住する都道府県代表の参議院議員を選出できることが法の下の平等に当たるという考えを参議院の総意として主張すべきではないかと申し上げました。現在もその認識は変わっていません。
最高裁平成二十九年判決においても、各選挙区の区域を定めるに当たり、都道府県という単位を用いること自体を不合理なものとして許されないとしたものではない、参議院の議員定数の配分に当たり考慮を要する固有の要素があると指摘しているほか、直近の令和二年最高裁判決も、都道府県の意義や実体等を一つの要素として考慮することを是認しています。
合区によって県代表を参議院に送り出せないことが間接的に当該県の行政機能や行政サービスの内容や水準に影響を与え得るという観点から、司法が法的根拠の明確ではない人口割り、単純平均、単純平等だけで立法府の構成について見解を述べることは三権分立の観点から問題があると考えます。
三権分立は、相互牽制にこそ意味があります。立法府、行政府の至らざる点は司法府の見識をもって臨むべきである一方、立法府の意思、行政府の責任に及ぶ問題を司法府が明文上の法的根拠がない判断基準をもって臨むことには、立法裁量権、行政裁量権の侵害という面もあります。
県選出参議院議員がいないことが当該県の行政機能にどのような影響を与えるのか、総務大臣の認識を伺います。
行政監視委員会の新しい年間サイクルでは、合区が当該県の行政サービスの内容、立法府における発言権、中央省庁との折衝力に与える影響という観点からも審議を進めていただき、合区解消に向けた参議院の総意形成、司法に対する意思表示に資することを期待し、国民民主党としての質問とします。(拍手)
〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕