吉良よし子の発言 (本会議)
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○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
私は、会派を代表して、政策評価等年次報告について質問します。
国会は、憲法上、内閣の行政権の行使全般にわたり、その政治的責任を追及する行政監視、行政監督権を有しています。特に、解散がなく、任期が六年で半数改選という安定性と継続性のある参議院において、その時々の国民の声に機敏に応えた行政監視機能を果たすことは重要です。
今回の年次報告によると、昨年度の政策評価の実施件数は二千二百二十七件ありますが、その評価を受け、改善、見直しを実施した政策は三十二件、政策そのものを廃止、休止したものは四件にとどまっています。
そもそも、この政策評価制度は、二〇〇一年、行政への様々な国民の批判の高まりを背景に、行政機関を改革する仕組みとして法制化されました。しかし、この制度には国民の声を反映する仕組みがほとんどありません。その結果、今回のように、政策評価を実施してもほとんどの政策は見直しも改善もされないまま推進される、単なる行政の自己チェックにとどまってしまっているのではないでしょうか。
国民の声が反映される政策評価制度にするために、政策評価に関して国民からの意見、要望を受け付ける窓口の設置を各行政機関に義務付けるとともに、その声を政策評価に反映させる仕組みをつくるべきではありませんか。総務大臣、お答えください。
国民の声を聞き、改善、見直し、又は廃止すべき政策は様々あります。
まずは、消費税です。
この間の物価高騰などを受け、消費税減税を求める声が広がっています。そもそも、安倍政権の下で二回も消費税を増税したことこそが、実質賃金を低下させ、家計消費を冷え込ませたこの間の生活苦の最大の原因ではありませんか。
スーパーに行けば、タマネギが高い、魚も高いし、パンも高い。それでも買わなきゃ生きていけないから、どんなに高くても買うしかない。値上げを受け入れているなんてとんでもない。相次ぐ値上げでどんどん生活が苦しくなっている中で、消費税を減税してほしいというのは切実な国民の願いです。
今こそ、二度にわたる政府の消費税増税を反省し、消費税減税に踏み出すべきではありませんか。財務大臣、お答えください。
原発について伺います。
今年に入って、東京電力福島第一原発事故の被害者が東京電力や国に損害賠償を求めた集団訴訟七件について、政府が定めた賠償の基準である中間指針を超える賠償を東電に命じた高裁判決がついに確定しました。裁判では、指針に定めのないふるさとが喪失し変容したことへの慰謝料や、指針で賠償対象区域とされなかった地域の住民への賠償が認められ、自主避難者等への賠償額も拡大されています。
岸田首相は、中間指針見直しの要否について、審査会において議論いただくものと国会で答弁するなど人ごとですが、司法から行政の定めた賠償指針では不十分だとの判断が確定した以上、直ちにこの中間指針は見直すべきではありませんか。文科大臣、お答えください。
東電は一連の訴訟で、中間指針に基づいて支払った賠償金は払い過ぎだとまで主張するなど、賠償責任を負う加害者として余りに不誠実な態度を取ってきました。同時に、東京電力に誠実に賠償させてこなかった国の責任も重大です。何より、こうした事故を引き起こす原発は日本からなくすべきです。
二月、行政監視委員会で行った参考人質疑では、この間、国が進めてきた行革により、新型コロナから国民の命を守るべき行政がその役割を発揮できなかったことも指摘されました。
参考人として意見を陳述した高橋勝浩東京都稲城市長は、新型コロナ対応に対する課題の一つとして保健所の体制を挙げ、一九九〇年代の地域保健法の改正や東京都の行革推進により東京都内の保健所が七十一か所から三十一か所に減らされたこと、特に多摩地域の保健所が大幅に減らされたことで多摩地域の保健所では積極的疫学調査などがほぼできない状況にあったことなどを指摘して、保健所の再編の見直し、こういったことも課題である、元の数に戻してほしいというのは一つの大きな要望だとまで述べました。
厚労大臣、コロナ感染症対応の教訓の一つとして、今こそ保健所の再編を見直すべきではありませんか。
また、同じく行政監視委員会の参考人質疑では、地方公務員の削減が国や地方行政のコロナ対応を困難にしたとする意見も相次いで、そろそろ公務員を減らし過ぎたと言ってもいいとの意見まで出されました。
東京自治労連が昨年の七月から九月にかけ都内の保健所職員の労働実態調査を行ったところ、最大超過勤務の平均は、保健師、事務、衛生監視のいずれの常勤職員も過労死ライン超えの月百時間、ピークの八月は、保健師の勤務時間が百五十時間に上りました。
二〇〇五年から二〇一〇年の集中改革プランにより、地方公務員は二十三万人削減されました。集中改革プラン終了後も、二〇一九年まで続いた職員削減率を用いた交付税算定で国が公務員削減を主導したことが現場を疲弊させ、コロナの下、自治体職員を過酷な状況に追い込んだことは明らかです。
総務大臣、こうした国主導の公務員削減を反省し、地方自治体が住民福祉の機関として住民の命を守る役割を発揮できるよう、正規職員の増員を進めるべきではありませんか。
国の大型公共事業の見直しも政策評価の大事な取組の一つです。
国と東京都によって進められている東京外郭環状道路、外環道事業の事業費は、二〇二〇年九月の事業再評価で、当初の一・八倍となる二兆三千五百七十三億円に膨れ上がり、費用に対する便益の比率である費用便益比は一・〇一でした。これは、事業として妥当と評価されるぎりぎりの数値です。
その上、この事業再評価の直後の二〇二〇年十月以降、住宅街での陥没事故が相次いで、今年二月二十八日には、東京地裁から工事差止めを命じる仮処分が出されました。その結果、東名側からの掘削作業は今も中止したままです。事故で影響を受けた家屋等や地盤の補修などの対応、再発防止策の実施は事業費の増加要因となる可能性があり、工期もどこまで延びるか分かりません。こうした状況から、総事業費は更に膨らみ、費用便益比も悪化することは確実です。それでも工事を続行しようとしていること自体、信じ難い状況です。
国交大臣、東京外環事業は直ちに中止すべきではありませんか。
あわせて、この事業に適用された大深度地下法は、工事が地上への影響を与えないことが大前提となっています。しかし、現に地上で陥没事故が発生したことにより、この前提は覆されました。平穏な住環境を奪う陥没事故を繰り返してはなりません。
外環道、そしてリニア、共に大深度地下工事の認可を取り消し、事業は見直し、大深度地下法は廃止すべきではありませんか。
以上、各大臣の答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
〔国務大臣金子恭之君登壇、拍手〕