松村祥史の発言 (本会議)

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○松村祥史君 ただいま議題となりました令和二年度決算外二件につきまして、決算委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 令和二年度決算外二件は、昨年十二月二十一日の本会議において、財務大臣から概要の報告を聴取いたしておりますので、その内容につきましては、これを省略させていただきます。
 委員会におきましては、国会が議決した予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかどうかを精査するとともに、政府施策の全般について国民的視野から実績評価を行い、その結果を将来の予算編成及びその執行に反映させるとの観点に立って審査を行ってまいりました。
 まず、内閣総理大臣を始め全閣僚出席の下での全般質疑を行った後、全六回に及ぶ省庁別の審査など、合計九回の審査を行い、物価の高騰を踏まえた財政政策等の在り方、新型コロナウイルス感染症対策の執行状況に係る検証の必要性、個人番号カードの普及等における取組の在り方、独立行政法人国際協力機構が管理する無償資金協力支払前資金の滞留を改善する必要性など、行財政全般について熱心な論議が交わされましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 六月十三日、質疑を終局し、委員長より、令和二年度決算について本会議で議決すべき議決案を提出いたしました。
 以下、その内容を申し上げます。
    一、本件決算は、これを是認する。
    二、内閣に対し、次のとおり警告する。
      内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。
 1 国土交通省の建設工事受注動態統計調査において、所定の期限後に提出された過去分の調査票が同省の指示により書き換えられたことなどにより、平成二十五年四月以降の一部の受注高が二重に計上されていた事態が明らかとなり、また、三十一年一月に実施された政府統計の一斉点検では事態の発見に至らず、政策立案の根拠となる統計の信頼性が著しく損なわれたことは、極めて遺憾である。
   政府は、毎月勤労統計調査の不適切事案の発生以降、再発防止策を進める中で、統計制度の根幹を揺るがす事態が再び発生し、その発見及び対応が遅れたことを重く受け止め、建設工事受注動態統計調査の不適切事案が、GDPなど他の統計等に与えた影響を究明し、同統計調査が適正に遡及改定されるよう必要な対策を講じるとともに、政府統計全体に対する信頼を確保するため、不適切事案の徹底した検証と再発防止のほか、全ての基幹統計及び一般統計を対象とした政府統計の改善施策に取り組み、必要に応じて人員を増やすなど統計行政体制の強化を図るべきである。
 2 新型コロナウイルス感染症拡大に伴うマスクの品薄状態に対処するための布製マスク配布事業によって生じた大量の在庫について、有効活用されないまま九億円を超える保管費用が発生していることに加え、実際の在庫枚数が計算上の在庫枚数よりも約五十三万枚少ないことが判明したにもかかわらず、必要な記録が残されておらず原因究明ができないことは、遺憾である。
   政府は、布製マスク配布事業における不適切な在庫管理により在庫枚数の差異が発生し、国に損失を与えた可能性が否定できない事態を生じさせたにもかかわらず、国会からの指摘があるまで明らかにしなかったことを真摯に反省し、緊急的に実施する事業であっても必要な記録を残すことを含め作業の進捗管理を徹底すべきである。
 3 新型コロナウイルス感染症拡大に伴い多くの事業者が苦しい経済状況にある中で、経済産業省の職員二名が、虚偽の申請書類により持続化給付金四百万円及び家賃支援給付金約一千百五十万円を不正に受給する詐欺行為を行い、懲戒免職処分とされた上、有罪判決を下されたことは、極めて遺憾である。
   政府は、経済産業省職員が所管の制度を悪用したことは、給付金制度や不正受給対策を実施する同省に対する信用を失墜させ、国家公務員に対する国民の信頼を損なう事態であることを重く受け止め、二度と同様の事態が生じないよう再発防止に万全を期すとともに、職員一人一人が服務規律を遵守し、高い倫理観を持って業務に取り組むよう組織風土を改善し、信頼回復を図るべきである。
 4 国土交通省の建築工事費調査について、令和三年一月から従来の都道府県経由ではなく同省が直接実施する方法に変更したことに伴い、調査票の配布が計画より大幅に遅れていることが明らかとなり、また、建設工事受注動態統計調査に係る不適切処理問題を受け、組織内の情報共有等の課題が指摘されている中で、同省において一年以上この事態が改善されなかったことは、遺憾である。
   政府は、公的統計の信頼回復が急務となっている中、不適切な事態が繰り返されていることを重く受け止め、国土交通省において早急に業務体制を立て直し、自ら原因究明及び組織体質の抜本的な改善を図るなど実効性のある再発防止策を講じるべきである。
 5 飛行中の航空機に地上からの距離等の情報を電波によって与えるタカン装置について、海上自衛隊が管理する硫黄島飛行場の既設装置を新設装置へ換装する計画に係る検討が不十分で、既設装置等が障害物となり、令和元年九月の初度飛行点検において電波障害が発生して不合格と判定され、二年以上運用できない状況となっていたことは、遺憾である。
   政府は、新設タカン装置等が既設装置等を撤去しなければ所期の計画どおり運用できない事態となったことを重く受け止め、装置の換装計画はもとより、他の機材についても今般の事態を教訓として問題点の共有及び教育を徹底し、十分な検討を行った上で計画が立案されるよう再発防止に万全を期すべきである。
 6 航空自衛隊のT4中等練習機等で使用するため既存の救命無線機の後継機として調達した新無線機について、調達要求事項の検討が不十分で、着水後正常に機能しない可能性があり、また、寸法が既存の無線機より大きく適切に収納できず、平成二十九、三十両年度に調達した五百十五個のうち四百九十六個が運用に支障が生じるおそれがあるとして、使用されていないことは、遺憾である。
   政府は、搭乗員の生命・安全を守るための重要な装備品である救命無線機について、収納方法等を十分に理解、確認せずに二か年度調達し、大多数が使用できない状況となっていることを重く受け止め、収納方法等を改善した上で早期に使用するとともに、装備品の調達に関する確認体制を強化するなど再発防止に徹底的に取り組むべきである。
 以上が議決案の内容であります。
 また、議決案と併せて、委員長より二十項目から成る内閣に対する措置要求決議案を提出いたしました。
 討論を終局し、採決の結果、令和二年度決算は多数をもって是認すべきものと、内閣に対する警告案は全会一致をもって委員長提出案のとおり警告すべきものと議決されました。また、措置要求決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 次に、令和二年度国有財産増減及び現在額総計算書は多数をもって是認すべきものと決定し、次いで、令和二年度国有財産無償貸付状況総計算書は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。
 なお、同日、国会法第百五条の規定に基づき、会計検査院に対し、検査要請を行うことを決定いたしました。
 検査項目は、予備費の使用等の状況についてであります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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発言情報

speech_id: 120815254X03220220615_005

発言者: 松村祥史

speaker_id: 22844

日付: 2022-06-15

院: 参議院

会議名: 本会議