梅村みずほの発言 (本会議)
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○梅村みずほ君 日本維新の会の梅村みずほでございます。
私は、会派を代表して、令和二年度決算の是認に反対、令和二年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、令和二年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対、内閣に対する警告決議案には賛成の立場から討論をいたします。
決算等に反対する第一の理由は、これまでずっと指摘されてきた税金の無駄遣いや不適切な会計処理が一向に後を絶たない点です。
会計検査院が指摘した令和二年度決算検査報告書によれば、不当事項、意見表示、処置要求事項等の記載件数は二百十件、指摘金額は二千百八億円に上ります。令和元年度の記載件数は二百四十八件。件数こそ減少していますが、指摘金額は令和元年の二百九十七億円に比して七倍にも跳ね上がっています。
令和元年度は、新型コロナウイルス感染症の蔓延により会計検査の実地検査が抑制され、例年より指摘金額が少なかったという理由はあるでしょう。しかし、結局このような結果に戻ったのは、いつもどおりの無駄遣いが改善されてはいないことを示しており、まあこんなもんだろうという緩み、おごりが目に見えています。
令和二年度も、新型コロナは変異株の蔓延を繰り返し、コロナ対策としての補正予算が三回組まれました。未曽有の事態の緊急対策ということでイレギュラーな支出が様々認められる時期ではありましたが、無駄遣いが許されてよいわけではありません。我が家でも結局二枚ほど手付かずのまま残っておりますが、アベノマスクについてはあしき教訓として後世に残すべき事例です。国民から負託された税の使途への監視の目は、今回のようなときであればこそ強めなければならないと考えます。
決算等に反対する第二の理由は、歳出における不用額と歳入の上振れが非常に巨額であるという点です。
歳出の不用額は三兆八千八百八十億円、このうち新型コロナウイルス感染症対策予備費の不用額は五千七十九億円と、一三%にすぎませんでした。新型コロナ対策予備費以外で三兆円以上の予算が執行されずに不用になったということです。令和二年度は、確かに新型コロナにより様々な事業やイベント等が延期や中止となりました。しかし、それにしても三兆円もの未執行分があるのは大き過ぎはしないでしょうか。
次に、歳入についてです。
税収は五兆六千九百六十六億円の増加、税外収入は五千百四十六億円の増加、合わせて六兆二千百十二億円の増収があり、その結果、四兆円の公債の発行が抑えられました。税収の増加は経済が回っていることを示しておりますので好ましいことではありますが、六兆円を超える税収の上振れが起きたということは、政府の経済財政見通し、政策実現の能力に疑問符を付けざるを得ません。歳入歳出共に査定が甘く大きな差異が生じた、予算が余ったから良かった良かったという結果オーライの姿勢はいかがなものでしょうか。
決算等に反対する第三の理由ですが、これは令和二年度一般会計、特別会計予算に日本維新の会が反対した理由でもありますが、政府の国民負担を増やす姿勢に対する疑問です。
政府は、令和元年十月に消費税率を一〇%に引き上げました。社会保障の負担も徐々に引き上げられてきています。租税負担率と社会保障負担率を合計した国民負担率の令和二年度の実績は四七・九%にまでなりました。国民の収入の半分近くが国庫に入っているということです。国民負担率が開示されている昭和四十五年以降において最も高い負担割合です。ちなみに、昭和四十五年の国民負担率は二四・三%、今の半分ほどであり、現代人が働いても働いても家計に余裕がないといぶかしむわけです。
政府の主張は、消費税率引上げ分は全ての世代を対象とする社会保障のために使うというものです。しかし、若い人たちは気付いています。社会保障の柱でもある国民年金は、自分たちが高齢者になる頃、今と同じ額を受け取れないだろうことを。また、自分の子供たちの代には、現在と比較にならないほど負担が重くのしかかるだろうことを。消費税増税、支給年齢引上げ、受給金額引下げでしか継続できない綻びだらけのこの制度を続けるのは余りに無責任ではないでしょうか。
現行の年金制度は本当に全世代型なのでしょうか。むしろ、世代間格差型社会保障ではないでしょうか。人口構成が逆ピラミッドとなっている現状を直視し、今こそベーシックインカム、最低所得保障や給付付き税額控除を検討すべきです。
自分一人の人生を自分自身で面倒を見ていくことさえハードモードの現代日本で、人の人生まで考えられないとなれば、結婚も子供も人生設計には加わりません。日本維新の会が掲げるベーシックインカムや給付付き税額控除は、必要な人に確実に届くセーフティーネットであり、制度設計によっては少子化対策にも有効な政策になり得ます。
農林水産委員会では一次産業の担い手が足りない、外交防衛委員会では自衛隊員が足らない、文教科学委員会では教職員が足りない、厚生労働委員会では医療・介護人材が足りない、国土交通委員会では職人が足りないと、どこの委員会でも今は人材難の話題に事欠きません。その大きな要因の一つは労働人口の減少であり、今後ますます深刻化していきます。
人口減少は国会の衰退と同義です。年間出生数は減少に歯止めが掛からず、今や年間八十一万人。子供がいると豊かになれる、そんなインセンティブがないとこの国は未来を描けない現状にあるということがまだ分からないのか、あるいは分かっていてもやらないのか、首をかしげるばかりであります。
かつての大阪は瀕死の状態でした。財政は逼迫し、住民サービスが低下、それでも政治家が自分の身分や地位や報酬にしがみつき、甘い汁のステークホルダーとともに政治を私物化。大阪市議会では、名前を刺しゅうで入れたテーラーメードのスーツが税金で支給されていました。今の国はその頃の大阪さながらです。国民負担率は上がっているのに無駄遣いを垂れ流し、議員定数は間もなく始まる参議院選挙でも三議席増えます。他方、結局、月百万円の文通費も、使途公開や余剰分の国庫返納を決断できず、時代遅れの金銭感覚を引きずっているのです。情けないばかりであります。
七百八十円のランチを我慢して、総菜パン三個、五百八十円で節約するような一般感覚に照らせば、私たち国会議員は、国民の代表とは名ばかりの、価値観の離れた異世界の住人に見えることでしょう。身を切る改革などきれい事だと笑われながらも、私どもは決してこの看板を下ろすことはございません。政治家自身が自分の財布や身分にメスを入れない限り、甘い汁のステークホルダーにメスを入れることなどできないからです。
甘い汁のステークホルダーとは誰か。政治家に献金をし、まとまった票をささげる業界団体もそうでしょう。チョコレートをもらったらうれしくなってお煎餅を返したいなと思うように、私たちは親切にされたら親切を返したい人の情を持っています。当選させてもらった人たちに恩返しの政治をしたくなるのも人の情。誰かがどこかの団体に大体ひも付いていたかつての日本であれば、それでも多くの国民に利益があったかもしれません。しかし、個々が多様な生き方をしている現代にそれを政治でやってはいけません。だから、私たちは、全方位の改革を断行できるよう企業団体献金を受け取らないのです。
政治家が行うべき改革と、それに続けた省庁を巻き込んでの行政改革で無駄な支出をなくす。また、大胆な規制緩和を断行し、経済成長を実現させて税収を増やす。大阪で我々が御支持をいただいている理由は、吉村知事の人気だけではございません。改革によって財源をつくり出し、教育無償化など次の世代に向けた予算を増やしてきたからです。
大阪市では、所得制限のない学校給食の無償化を継続しており、今年度からスタートした大阪公立大学では、府民を対象に、授業料、入学料を、年収五百九十万円までの世帯では全額支援、年収九百十万円までの世帯は所得に応じた支援を行っています。また、同じく所得に応じて、中学生を対象に行ってきた大阪市の習い事、塾代助成クーポンも十年目となり、来年度からは支援対象を小学生へも拡充いたします。
全ては次世代のためにという理念の下、必要なことに府民、市民の税金が使われているという実感が御負託につながっていると自負しております。
日本維新の会は、決算について厳しい目でチェックするとともに、政治家の姿勢についても厳しい目で見るべきだということを改めて主張いたします。
本日はいよいよ国会会期末でございます。我が党の片山虎之助議員を含めまして、御勇退なさる先輩方が豊富な御知見でこの国のために尽力されてきたことに心より敬意を表します。そして、夏の熱い戦いに身を投じられる先輩方が再びこの議場にお集まりいただき議論を交わせることを心より願いまして、討論を終了します。
ありがとうございました。(拍手)