高木かおりの発言 (本会議)
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○高木かおり君 日本維新の会の高木かおりです。
私は、会派を代表して、こども家庭庁設置法案及びこども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案については反対、こども基本法案については賛成の立場から討論いたします。
今、我が国において国難と言われている少子化を背景に、子供たちを取り巻く様々な課題が浮き彫りになっています。課題は見えているのに改善にいまだ至っていないもどかしさを感じながら、一刻も早く全ての子供たちが幸せを感じられる国になることを目指して討論いたします。
まず、こども家庭庁設置法関連二法案に反対の理由を述べます。
第一の理由は、子供関連予算が質疑を通しても明確にならなかったことです。
岸田総理は、社会全体での費用負担の在り方をしっかり検討し、将来的に予算の倍増を目指していくと言及されました。しかしながら、一体予算規模が幾らなのか、いつまでに実現するのか、明確に示されておりませんでした。
付け加えて指摘するならば、子供に対する支援には所得制限を設けずに社会全体で支えるべきと考えます。
第二は、縦割り行政が打破されずに、四十年以上議論しながらも幼保一元化が実現しなかったことです。
教育と福祉の一元化が実現されなかった組織、すなわち今回のこども家庭庁の創設への不安は残念ながらいまだ払拭されていません。子供政策の総合調整の司令塔機能が本当に果たせるのか、甚だ疑問です。
第三は、政府が法案審議の答弁の中で何度も使用される連携の意味が曖昧であり、教育と福祉がどのように連携するのか、具体的事例が明確に示されなかった点です。
教育など文部科学省が担う学びに関わる行政と児童福祉などの育ちに関わる行政は、相互に密接に関わる部分であり、まさに一元化が求められていたのです。にもかかわらず、この教育と福祉を一元化するどころか、あえて二元化を残し、密接な連携の名の下で、果たして子供施策の充実、そして質の向上を図ることが本当に可能なのか、見通すことができません。
そして、第四の理由は、子供の性被害を防止する施策が後回しにされた感が否めないからです。
いわゆる日本版DBSについて、政府は、導入に向けた法的論点の整理や仕組みの検討等を行っていくとの答弁に終始しました。しかし、子供をめぐる性被害は後を絶ちません。今この瞬間も苦しんでいる子供たちがいるのではないでしょうか。諸外国では既に導入している国が多くあり、我が国の子供の性被害に対する施策を、導入ではなく検討段階でしかない現状は、国の怠慢と言わざるを得ません。
以上が、反対する大きな理由であります。
次に、こども基本法案に賛成する理由を述べます。
我が党では、衆議院で子ども成育基本法案を提出いたしました。その基本理念は、子供への最善の利益が優先して考慮されること、不当な差別的取扱いを受けないこと、全ての子供について適切に養育されること、子供の意見が尊重されることです。これらは、こども基本法案の基本理念とおおむね一致しており、総論としては同じ方向性を志向しているものと理解しています。
ただ、こども基本法案は、教育を基軸として、これに係る福祉施策を適切に組み合わせ一体的に行われることが確保されるべきだと考えますが、残念ながらこの規定がありません。この点については、是非引き続き検討を重ねていくべきと考えます。
さらに、施行後五年をめどとした検討規定が置かれていますが、五年を待たずに、不断の見直しに期待したいと思います。
さて、今回の法案審議を通じて、子供たちを取り巻く環境は、いじめ、虐待、不登校、ヤングケアラー、居場所づくりの実態など、まだまだ改善点があります。子供たちに寄り添い、声なき声を聞く仕組みづくりが急務です。
そして、このような問題を抱える中、我が国の出生率低下にも歯止めが掛かりません。今月三日の厚生労働省の調査によれば、一人の女性が生涯に産む子供の数が、二〇二一年は一・三〇であり、六年連続で低下したと発表されました。また、二〇二二年四月一日現在における十五歳未満の子供の数は、年々減少となり、過去最少と発表されました。これは、我が国を支える人材が失われている深刻な数字であり、まさに国難中の国難にあることを、我々は改めて認識しなければなりません。
我が日本維新の会は、次世代への徹底投資を重視し、以前からずっと教育無償化が少子化対策の重要施策と位置付け、さらに今月六月二日に出産費用の実質無償化を公約として発表いたしました。
他方、岸田総理は、先日の予算委員会において、出産費用軽減について、出産費用の明細の透明性を高めることと、出産一時金の増額の二つの合わせ技こそ現実的ではないかとの答弁がありました。しかし、出産する際、想定しなかった緊急処置が必要になる場合もあり、結局、出産費用の自己負担がかさむ結果となることも大いに想定されます。出産費用を市場原理に任せるにはもう限界があります。経済的に安心して子供を産めるサポートを国は今こそ決断すべきです。
政府への対案として、我が党は、出産費用への保険適用と出産育児バウチャー、いわゆるクーポンの支給のハイブリッド案を提案いたしました。不妊治療にも保険適用が認められ、もはや時代の趨勢に逆らうことはできません。出産費用の無償化もその一つではないでしょうか。
子供政策において重要なことは、社会全体で子供たちを育み、次世代に対してしっかりと予算措置を行い、投資していくことです。人づくりは国づくりです。全ての子供たちは国の宝です。国は、少子化を国難と捉え、子供たち一人一人の幸せと無限の可能性を最大限に引き出せる支援を行う姿勢が今こそ必要です。
日本維新の会は、この国難をチャンスと捉え、前向きかつ積極果敢に子供政策について取り組んでまいりますことをお誓いし、私の討論を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)