新藤義孝の発言 (憲法審査会)

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○新藤委員 自由民主党の新藤義孝でございます。
 本日は、委員各位の御理解をいただきまして、憲法審査会を開会できましたことを誠に喜ばしく思っております。引き続き、与党筆頭幹事として、政局から離れ、国民のための憲法論議を深めていくという憲法審に求められている役割を果たせるよう、丁寧に取り組んでまいりたいと思います。
 議論の再開に当たりまして、まずは、これまで通常国会において十六回にわたりまして積み重ねてきた議論を総括して、今後深めていくべき論点について私なりの意見を申し上げたいと思います。
 通常国会では、まず、コロナ感染症の全国的な蔓延が続く事態を踏まえて、緊急事態における国会機能の維持の観点から、憲法五十六条一項、「出席」の概念について議論を行いました。
 その議論を通じて、緊急事態が発生した場合においてどうしても本会議の開催が必要と認められるときは、例外的にオンラインによる出席も認められるという意見の大勢を見たところでございます。
 この議論が呼び水となりまして、次に、緊急事態条項全般に関する議論が行われることになりました。
 緊急事態条項に関する議論につきましては、まず対象として、大規模自然災害事態、テロ・内乱事態、感染症蔓延事態、国家有事・安全保障事態、この四つを対象としてはどうかという意見や、議員任期の延長の問題については喫緊の課題であり、速やかに取り組むべきという意見が大勢を占めたと考えております。
 さらに、緊急事態の判断、宣言を行うのは内閣なのか国会なのかという主体の問題です。続けて、緊急事態宣言の時期をどの程度にするのかという期間の問題、様々な事情で国会機能を維持できない場合に備えた内閣の緊急政令や緊急財産処分、この規定につきましても、いわゆる効果ということでございますが、この論点についても指摘がございました。これらはいずれも早急に議論すべきであり、是非とも今後の審査会で皆様方の御意見をいただきながら論点を詰めていってはどうかな、このように考えております。
 次に、究極の緊急事態は安全保障の問題であるという観点から、九条に関する議論も行われました。
 私たち自民党は、現行九条一項と二項の解釈は変えずに、平和主義の精神を維持したまま、国防規定を置くとともに、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、実力組織としての自衛隊を明記する憲法改正のたたき台素案を提示しています。この点につきましても、今後の審査会でしっかりと議論を深めていきたいと思います。
 続いて、私から、我が国が直面している地方の過疎化の急激な進展、都市部の人口過密という状況を踏まえ、国会議員の選挙区を構成する、法の下の平等と地域の民意の反映の在り方、これを憲法上整理するべきではないかと問題提起をさせていただきました。
 衆参国会議員の選挙区をどう設定するかは民主主義の根幹に関わるものであり、こうした一票の格差や合区といった問題を整合的に解決するためには憲法改正が必要だ、このように私は考えておりますし、そうした観点から、我が党は、合区解消と地方公共団体に関する規定の改正についてもたたき台の素案を出させていただいております。
 また、現代の教育は、学び直しや生涯教育の普及、経済状況にかかわらず全ての国民がそれぞれに合った教育を受けられる環境整備の必要性、教育のデジタル化など、様々な課題に直面しています。
 教育を受ける権利と受けさせる義務、義務教育の無償のみを規定している現行憲法二十六条について、教育理念などを整備する改正についてもたたき台素案を出させていただいているところであります。
 一方で、憲法改正の手続法である国民投票法に関しましては、まず、投票環境の整備について、公選法で整備済みの三項目を国民投票法に反映させるための改正案を、自民、維新、公明、有志、四会派共同で提出し、趣旨説明を行いました。
 改正案の内容につきましては倫選特で既に議論が整理されており、速やかに審議を行うべきと考えております。
 次に、放送CMにつきましては、二度にわたる参考人質疑を通じ、議論が整理されました。受け手である民間放送事業者においては、自主規制のガイドラインが量的なものも含めて既に整備されていることが確認されました。
 今後は、広告の出し手である私たち政党側の自主的取組と、国民投票広報協議会による賛否平等の広報活動について、具体的に詰めていきたいと考えています。
 また、ネットCMその他のネット情報と国民投票の問題についても、ネット事業者などの意見を聞きながら議論をしていかなければならない、このように考えています。
 なお、これまでの議論の中で、自由討議は言いっ放しであり、議論が深まらないのではという意見を聞くことがございました。
 改めて確認をしておきますが、いわゆる自由討議は、委員による発言形式が自由という方式を示したものでございまして、テーマのない自由な討議という意味ではございません。常任委員会のように、あらかじめ質疑者と答弁者を指定した上で討議を行う方式とは違う、委員同士の自由な討議を行うという意味でありまして、この認識は是非皆さんと共有をしたい、このように考えています。
 本日の審査会も、日本国憲法及び憲法改正国民投票法の改正を巡る諸問題をテーマとし、これに関わる議論を自由方式で行っております。
 憲法審査会においては、憲法改正をめぐるこれまで積み重ねてきたテーマ、例えば緊急事態の取扱いなど、既に提起されている論点について、今後もしっかりと議論を深めていきたいと願っております。
 朝の幹事会におきまして、私から、まず、これまで同様に定例日には安定的に審査会を開催していくこと、そして、次回の審査会では様々な詰めるべき論点が出されている緊急事態などについて更に議論を進めてはどうかと提案をさせていただいております。
 今後も、憲法審査会において充実かつ深い議論が行われるよう、委員各位の御理解と御協力をお願いいたしまして、私の発言といたします。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 新藤義孝

speaker_id: 16290

日付: 2022-10-27

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会