馬場伸幸の発言 (憲法審査会)
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○馬場(伸)委員 日本維新の会の馬場伸幸です。
今国会も開会から三週間余りがたちましたが、本日、ようやく当審査会の実質討議の場が設けられました。
さきの通常国会では、常会で過去最多、十六回の実質審議の場が持たれ、ここ数年固く閉じられていた当審査会の扉が開きました。私たち維新の会が粘り強く訴えてきた成果だと自負しておりますが、本院では、ほぼ毎週、定例日に各党がテーブルに着き、表面上は立法府のあるべき姿を取り戻しました。やろうと思えばできるのです。この流れは断ち切ってはなりません。もちろん会議を開くことが目的ではありません。実質的な議論を深化させ、結論を得ることです。その意味で、今国会は、憲法改正に向けた議論が軌道に乗るか否かの試金石となります。
我が国は、ロシアによるウクライナ侵略、中国の力に任せた現状変更、北朝鮮のミサイル乱射というトリプル危機の最前線にあり、安全保障環境は急速に厳しさを増しています。事中国では、異例の三期目に入った習近平総書記による独裁体制が一層鮮明になり、近い将来の台湾有事、すなわち日本有事が限りなく現実味を帯び始めています。新型コロナウイルスのような感染症の蔓延や将来予測される南海トラフ地震始め大規模自然災害への対処、サイバー空間での対応など、喫緊の課題は尽きません。
しかしながら、我が国の憲法は、人間の体に例えれば、二、三歳のときに着ていた服を七十五歳になった今も無理やり着続けているようなものです。時代の変化に合わせた最高法規の改定に正面から向き合うことは、立法府に課せられた重大な責務です。いつまでも悠長に意見の発表会をやっている場合ではありません。漫然と議論を続けるのではなく、改憲項目を絞った上で、国民投票をいつ実施するのかゴールを定め、意見集約を図っていくべきです。現状は羅針盤のない航海に出ているようなもので、最後は難破して終わるのが落ちです。
日本維新の会は、平成二十八年に、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所設置の三項目から成る憲法改正原案をまとめました。さらに、今年の五月と六月には、九条に自衛隊を明記する改正条文案と、侵略や大規模自然災害などに対応するための緊急事態条項創設案をそれぞれ公表しました。
各党の皆様にも、遅くとも来年の通常国会には、憲法改正項目を当審査会で示していただくよう求めます。出すべき改憲項目が皆無でも構いません。このオープンの場で堂々と議論を闘わせ、一般の法案同様、一定の審議時間を経たら、最後は民主的に結論を導き出すのが立法府の仕事です。皆さん、国民のために汗をかこうではありませんか。
幸い、立憲民主党の泉代表は、去る二十一日の講演で、憲法をめぐる我が党とのスタンスの違いについて、実は差があってないようなもの、九条についても憲法審査会で議論すればいいなどと述べられました。
立憲民主党は論憲を掲げていますが、泉代表が先頭に立って憲法審査会の開催を推進し、議論の活性化に努めていく決意を示されたものと受け止めています。立憲民主党の方々には、論じることでお茶を濁すのではなく、その先を見据え、前に踏み出していただきたいと存じます。
一方、泉代表の姿勢に共産党の志位委員長はさぞ御不満のようです。ツイッターで、維新が憲法九条改憲の突撃隊となっていることは明らかであり、立憲代表が憲法をめぐって維新と協力の余地ありと考えているとしたら、とんでもない考え違いというほかない、野党ならば正面から対決すべきだと発信されました。我が党は九条改憲の突撃隊だそうです。
突撃隊といえば、中国共産党の毛沢東主席が、昭和三十九年の第九回日本共産党大会に、日本共産党はマルクス・レーニン主義思想によって武装した突撃隊だと称賛する祝辞を贈ったことを、党の公開資料で誇らしげに紹介されています。
今回、日本共産党のトップが毛沢東主席の突撃隊なる褒め言葉を使い我が党を表現したことには驚きましたが、この場をかりて、あえて志位委員長にこう申し上げます。共産党が現行憲法には誰の手も触れさせないという立場であることは承知していますが、いいかげん、SNSといった土俵外でああだこうだと物申すのはやめ、御自身がこの場にお越しになり、堂々と意見表明されたらいかがでしょうか。お待ちしています。赤嶺委員には、是非、志位委員長にお伝えいただきたいと思います。
今国会に、我が党は、衆参いずれかの院で総議員の四分の一以上の要求があった場合、内閣に二十日以内の臨時国会召集を義務づける国会法改正案を立憲民主党と共同提出をいたしました。自民党からは憲法五十三条の改正が必要だという声が聞こえてきますが、ならば、憲法改正にもっと本気で取り組んでいただきたい。自民党は、野党時代の平成二十四年に発表した憲法改正草案に、憲法五十三条の改正を打ち出していたはずです。
我が党は、自民党が一向に重い腰を上げないから国会法改正案を提出したのです。自民党には、憲法審査会での着地点を見据えた論議をしっかりリードしていただくよう、強く求めます。それでも進まないなら、日本維新の会が突撃隊となって改憲論議を引っ張っていく覚悟であると申し上げ、私の意見表明といたします。