奥野総一郎の発言 (憲法審査会)

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○奥野(総)委員 立憲民主党の奥野総一郎でございます。
 御発言の機会をありがとうございます。
 私も緊急事態条項ですが、ずっとこの間やってまいりましたけれども、コンセンサスとしては、いかなる場合にも国会を機能させ、必要な予算や法律を成立させる、これは我々も含めて合意がなされていると思います。
 オンラインにより本会議の審議、採決に参加できる制度、この審査会で我々も一緒になって意見を取りまとめさせていただきましたが、これもこうした前提に基づいてのものであります。現在、議院運営委員会で検討されていますが、速やかな結論を求めます。
 そして、日本国憲法制定時を見ると、当時の金森国務大臣は、緊急時の対応として、臨時国会、衆議院が解散している場合は参議院の緊急集会で必要な措置を講ずる、また、平素から濫用のおそれがない形で法令を整備しておくんだ、こういうふうに述べています。日本国憲法はあえて緊急事態条項を設けなかった、今の形にしたということであります。
 現在、武力攻撃、内乱・テロ、自然災害、感染症、それぞれ基本法制があって、濫用のおそれなく、緊急事態等の認定も行われる仕組みができているということであります。さらに、東日本大震災のときのようなことがあれば、国会を動かして予算、法案を成立させるということになります。
 一方、自民党の憲法改正草案では、政府が自ら緊急事態を認定すれば、法律によらず緊急政令で国民の権利を制限し、義務を課すことができ、また、国会の議決なく予算を使える、こういうふうになっていますが、政府が自らの判断で、法律によらず基本的人権までも制約できることになります。
 こうした独裁的と言っていい権限を政府に付与する改正は、憲法改正の限界を超えており、断じて認められないと思います。あくまで、現行憲法が想定しているように、国会を機能させて、法案、予算を民主的統制の下で成立させるべきであります。北側幹事も、先々週ですか、緊急政令については不要という趣旨の御発言をされているというふうに理解をしております。
 緊急事態について憲法議論をするのであれば、次の点も必要だと思うんです。
 我々は、臨時国会の召集要求から二十日以内に召集しなければならないと規定した国会法の改正案を衆議院に提出しています。現在、議運で議論が行われつつありますが、恣意的に国会を開催しないことを阻止するために、速やかに成立を求めていきます。
 さらに、政府にこれを遵守させるためには、憲法にも同様の規定をするということが考えられるのではないでしょうか。
 また、緊急事態の際に、国難突破解散というように党利党略の解散が行われないよう、解散権の制約を憲法に規定することも検討する必要があるのではないでしょうか。これは、議会を動かすという意味で私は必要だと思います。
 無用な解散をせず、閉会中であれば臨時国会を召集し、選挙期間中であれば緊急集会を招集する。さらに、オンライン出席を求める。これらにより、緊急時でも国会を機能させることができます。
 選挙については、繰延べ投票制度を活用しつつ、適切なタイミングで行っていく。さらに、オンライン投票やオンライン選挙運動を可能とすればベストでありますが、この点もしっかり求めていきたいと思います。
 以上により、憲法改正により緊急事態条項を設けることは基本的には必要ないと考えますが、なお議論を深めなければならない点はあります。
 先ほど来出ていますが、緊急集会については、任期満了の場合でも招集できるとする説が有力ではありますが、条文上は、憲法五十四条二項は解散時に限っています。任期満了時に可能かどうか、有識者の意見を伺うことも必要だと思います。
 また、あくまで緊急集会は暫定的、一時的な制度である、こういう指摘もありますが、これまで公式見解はありません、議論も行われていません。まず、しっかりこれを議論した上で判断する必要があると思っています。
 その上で、例えば、戦争等で数年にわたり選挙が行われない、長期間衆議院議員が不在となるような事態をどう考えるかという問題については、私も考えなければならないと思っています。私見ですが、そうした、いわば究極の事態を念頭に議員任期の延長を検討する余地はあると思っています。ドイツやイタリアでは、戦時に限り議員任期の延長を認めています。
 この議員任期の延長については、発動要件、期間を限定する必要がありますし、また、誰が判断するかという問題、これは前から申し上げていますが、あります。内閣では濫用のおそれがありますし、国会議員が自ら決めるということではお手盛りになります。以前、木村草太先生、数年前ですかね、ここに来ていただいてお話を伺ったときは、司法の関与が必要との見解を示されていました。
 そういう意味で、憲法裁判所等、司法の関与など、相当慎重な検討が必要であります。まだまだ論点はいっぱいあるんですね。集約するにはほど遠いと私は思います。
 最後に、附則四条について、毎回申し上げていますが、CM規制等、公平公正を確保するための措置を講じなければ、附則四条の性格上、憲法改正発議はできないということも申し上げまして、私の発言とさせていただきます。
 以上です。

発言情報

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発言者: 奥野総一郎

speaker_id: 32692

日付: 2022-11-10

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会